54 / 96
青年期
2章6話
しおりを挟む
屋敷の中に入り、目の届く範囲にクロウを寝かせ。
話を聞く事にした。
「えーっととりあえず俺の質問に関することで、集まってもらったんだけど。
どの部分を知ってるんだ?」
「闘気」
リールは一言で表した。まぁ、剣の達人だからな。
「俺も闘気だな。山篭りしてる最中に徐々に扱えるようになった感じだな」
シルムも答える。
「私は仙気だよ!おばあちゃんが、私のスキルは心を蝕んでいるから心を守る為の修行をして来たよ!」
それらしいのがやっと来たけど。
間に合うかな。
「ヤミ、それって蝕んでる状況とか他人のを見れるか?」
「私には無理だけどおばあちゃんなら出来ると思うよ?」
「んじゃ、ヤミの方法でエミールは修行を始めてくれ。
ヤミ俺が給料を出すからしばらく頼む」
ヤミはぱあっと明るい表情になりながら。
「え?良いの?アロウ君大変じゃない?」
なんて聞いてくるので。
「流石に稼いでるよそれ位これでも上位冒険者だからな。
もし金欠になってもダンジョンに潜るさ。
まぁ、昇格試験で良い魔物を狩って来たから多分困らんだろうけどな?」
「ほーう、どんな魔物なんだ?Bランク昇格試験でそんなに高く売れる魔物居たか?」
シルムはそういうので
「クリムゾンワイバーンだ」
全員がシーンとしていた。
「ん?それってソロで倒す魔物?」
珍しくリールが長文を話、首を傾げている。
「お前、馬鹿だろ?下手すりゃSランク4人以上で対応する魔物を何で昇格試験で狩ってくるんだよ」
シルムが驚く。
「俺も腕を持っていかれたからな死ぬかと思ったよ」
そう言うとヤミが俺の腕を掴んできて、
「え?え!どっち?どっちの腕?義手なの?アロウ君」
とワタワタしだす。
俺は笑って頭を撫でてやる
「エルフの里の長に治して貰ったんだよ」
と言ってあげると。
「わ、わ、わ、良かった~」
なんて顔を真っ赤にしながら言っていた。
するとエミールが。
「やはり兄弟ですわねぇ。ナチュラルタラシですわ」
なんて心外な事を言われた。
すると屋敷のドアをノックされた。
俺は玄関のドアの所に行き開いて
「ん?誰だ?」
と言うと
「呼ばれて来たにゃ!」
ネロが来てくれた。
「おー!よく来てくれた。商売の方はどうだった?」
「上手くねじ込めたにゃ!高く売ってその後アロウが戦争を終わらせたからラッキーだったにゃ!」
俺はエルフの里に顔パスで入れるネロにカルナへと取り次いで貰おうと思っていたのだ。
「なぁ、ネロお前馬車を使わない方が早く走れるよな?」
そう俺はずっと思っていたのだ。
彼女は戦闘経験も豊富で足も早く、収納袋で商売をしているのに馬車に乗るメリットが無いので多分小遣い稼ぎか心の寂しさを紛らわせる趣味だと思っていた。
「そうだにゃ!エルフの里までなら1日と半分で行けるにゃ!」
馬車の半分か。
「超特急でエルフの里のカルナに手紙を渡してこっちに連れて来てくる事は出来るか?」
「出来るのにゃ、でも戻りはカルナがどれだけ早く動けるかによって時間が決まるにゃ」
俺は手紙をその場で書き。
ネロに手渡して金貨2枚を渡した。
「こんにゃに良いのかにゃ?!」
ネロは驚いた様子で答える。
「あ!これ前金な。終わったら金貨2枚追加で払うよ」
と言ったら。
目の前にはもう誰も居なかった。
「早すぎねぇ?」
ちょっとドン引きしたアロウだった。
◇
次の日、早ければ今日の夜までにはネロはエルフの里まで辿り着くだろう。
なんて考えていると、カノン伯爵の従者が戦争が終わったので。
スキルを解除して欲しいと伝えられた。
「今、解除したよ。伝令ご苦労さま」
そう言うと従者の方はお礼を言って去って行った。
俺は、それを見送り。
ヤミとエミールの居る部屋に向かった。
ノックをして入る。
「おはよう!アロウ君!」
ヤミが元気よく挨拶してくる
「どうなされたのですか?アロウ様?」
エミールは不思議そうに見てきた。
「あぁ、おはようヤミ。戦争が終わった。」
それだけを伝えた。
「そうですか……」
神妙な面持ちでエミールは呟いていた。
「ヤミ、俺は今からギルドに行く。エルフの里での件もあるからな。引き続きクロウの精神干渉を頼む」
「うん!わかったよ!」
ヤミは元気よく返事してくれたので部屋を出た。
クロウは今、ヤミのスキルで精神干渉を受け自分の頭で考えられない意識朦朧の状態になっている。
正気を取り戻せば危険な状態になると思ったからだ。
昨日、防衛の観点から全員この屋敷に留まって貰った。
「おう、アロウどっか行くのか?」
シルムが2階から降りてきた。
「シルムおはよう。戦争が終わったらしい。だからギルドに行って情報を貰って来ようと思ってな」
そう説明すると。
「俺も行くぜ!」
2人で向かう事になった。
ギルドに向かうと、冒険者達が酒を飲みバカ騒ぎをしていた。
俺達2人が入ると歓声が上がった。
「『眼力』と『殲滅者』だぁ!」
うぉぉぉってな感じで。
「騒がしいぞお前ら、仕方ねぇなこれでもっと飲め馬鹿野郎共!!!」
そう言うとシルムは金貨5枚を取り出し酒場の店主に渡していた。
「良いのか?結構な金額だぞ?」
俺はそう言うと。
ガハハと笑いながらシルムが答えた。
「こんな暗い気持ちを発散しねぇとな。バカ騒ぎしねぇと初めて人を殺して精神的にやられてる奴らも居るからな。
友達を失った奴も居るだろうしな」
なるほどなぁなんて思って受付に行くと。
ミーナさんが話しかけて来た。
「アロウ君シルムさん!先程ギルドマスターよりカノン伯爵様の屋敷へと出頭命令が出ています。今回の論功行賞だと思われます」
俺は渋い顔をしながら
「固辞しちゃだめ?めんどくさい」
苦笑いしながらミーナさんは
「ダメですよ。ギルドが帝国に協力したアピールでもあるんですからね」
とメッ!と人差し指を立てて言われた。
「じゃあシルムそっちに行こうか」
俺はそう言うと。
2人で領主館に向かうのであった。
話を聞く事にした。
「えーっととりあえず俺の質問に関することで、集まってもらったんだけど。
どの部分を知ってるんだ?」
「闘気」
リールは一言で表した。まぁ、剣の達人だからな。
「俺も闘気だな。山篭りしてる最中に徐々に扱えるようになった感じだな」
シルムも答える。
「私は仙気だよ!おばあちゃんが、私のスキルは心を蝕んでいるから心を守る為の修行をして来たよ!」
それらしいのがやっと来たけど。
間に合うかな。
「ヤミ、それって蝕んでる状況とか他人のを見れるか?」
「私には無理だけどおばあちゃんなら出来ると思うよ?」
「んじゃ、ヤミの方法でエミールは修行を始めてくれ。
ヤミ俺が給料を出すからしばらく頼む」
ヤミはぱあっと明るい表情になりながら。
「え?良いの?アロウ君大変じゃない?」
なんて聞いてくるので。
「流石に稼いでるよそれ位これでも上位冒険者だからな。
もし金欠になってもダンジョンに潜るさ。
まぁ、昇格試験で良い魔物を狩って来たから多分困らんだろうけどな?」
「ほーう、どんな魔物なんだ?Bランク昇格試験でそんなに高く売れる魔物居たか?」
シルムはそういうので
「クリムゾンワイバーンだ」
全員がシーンとしていた。
「ん?それってソロで倒す魔物?」
珍しくリールが長文を話、首を傾げている。
「お前、馬鹿だろ?下手すりゃSランク4人以上で対応する魔物を何で昇格試験で狩ってくるんだよ」
シルムが驚く。
「俺も腕を持っていかれたからな死ぬかと思ったよ」
そう言うとヤミが俺の腕を掴んできて、
「え?え!どっち?どっちの腕?義手なの?アロウ君」
とワタワタしだす。
俺は笑って頭を撫でてやる
「エルフの里の長に治して貰ったんだよ」
と言ってあげると。
「わ、わ、わ、良かった~」
なんて顔を真っ赤にしながら言っていた。
するとエミールが。
「やはり兄弟ですわねぇ。ナチュラルタラシですわ」
なんて心外な事を言われた。
すると屋敷のドアをノックされた。
俺は玄関のドアの所に行き開いて
「ん?誰だ?」
と言うと
「呼ばれて来たにゃ!」
ネロが来てくれた。
「おー!よく来てくれた。商売の方はどうだった?」
「上手くねじ込めたにゃ!高く売ってその後アロウが戦争を終わらせたからラッキーだったにゃ!」
俺はエルフの里に顔パスで入れるネロにカルナへと取り次いで貰おうと思っていたのだ。
「なぁ、ネロお前馬車を使わない方が早く走れるよな?」
そう俺はずっと思っていたのだ。
彼女は戦闘経験も豊富で足も早く、収納袋で商売をしているのに馬車に乗るメリットが無いので多分小遣い稼ぎか心の寂しさを紛らわせる趣味だと思っていた。
「そうだにゃ!エルフの里までなら1日と半分で行けるにゃ!」
馬車の半分か。
「超特急でエルフの里のカルナに手紙を渡してこっちに連れて来てくる事は出来るか?」
「出来るのにゃ、でも戻りはカルナがどれだけ早く動けるかによって時間が決まるにゃ」
俺は手紙をその場で書き。
ネロに手渡して金貨2枚を渡した。
「こんにゃに良いのかにゃ?!」
ネロは驚いた様子で答える。
「あ!これ前金な。終わったら金貨2枚追加で払うよ」
と言ったら。
目の前にはもう誰も居なかった。
「早すぎねぇ?」
ちょっとドン引きしたアロウだった。
◇
次の日、早ければ今日の夜までにはネロはエルフの里まで辿り着くだろう。
なんて考えていると、カノン伯爵の従者が戦争が終わったので。
スキルを解除して欲しいと伝えられた。
「今、解除したよ。伝令ご苦労さま」
そう言うと従者の方はお礼を言って去って行った。
俺は、それを見送り。
ヤミとエミールの居る部屋に向かった。
ノックをして入る。
「おはよう!アロウ君!」
ヤミが元気よく挨拶してくる
「どうなされたのですか?アロウ様?」
エミールは不思議そうに見てきた。
「あぁ、おはようヤミ。戦争が終わった。」
それだけを伝えた。
「そうですか……」
神妙な面持ちでエミールは呟いていた。
「ヤミ、俺は今からギルドに行く。エルフの里での件もあるからな。引き続きクロウの精神干渉を頼む」
「うん!わかったよ!」
ヤミは元気よく返事してくれたので部屋を出た。
クロウは今、ヤミのスキルで精神干渉を受け自分の頭で考えられない意識朦朧の状態になっている。
正気を取り戻せば危険な状態になると思ったからだ。
昨日、防衛の観点から全員この屋敷に留まって貰った。
「おう、アロウどっか行くのか?」
シルムが2階から降りてきた。
「シルムおはよう。戦争が終わったらしい。だからギルドに行って情報を貰って来ようと思ってな」
そう説明すると。
「俺も行くぜ!」
2人で向かう事になった。
ギルドに向かうと、冒険者達が酒を飲みバカ騒ぎをしていた。
俺達2人が入ると歓声が上がった。
「『眼力』と『殲滅者』だぁ!」
うぉぉぉってな感じで。
「騒がしいぞお前ら、仕方ねぇなこれでもっと飲め馬鹿野郎共!!!」
そう言うとシルムは金貨5枚を取り出し酒場の店主に渡していた。
「良いのか?結構な金額だぞ?」
俺はそう言うと。
ガハハと笑いながらシルムが答えた。
「こんな暗い気持ちを発散しねぇとな。バカ騒ぎしねぇと初めて人を殺して精神的にやられてる奴らも居るからな。
友達を失った奴も居るだろうしな」
なるほどなぁなんて思って受付に行くと。
ミーナさんが話しかけて来た。
「アロウ君シルムさん!先程ギルドマスターよりカノン伯爵様の屋敷へと出頭命令が出ています。今回の論功行賞だと思われます」
俺は渋い顔をしながら
「固辞しちゃだめ?めんどくさい」
苦笑いしながらミーナさんは
「ダメですよ。ギルドが帝国に協力したアピールでもあるんですからね」
とメッ!と人差し指を立てて言われた。
「じゃあシルムそっちに行こうか」
俺はそう言うと。
2人で領主館に向かうのであった。
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる