笑いが絶えない機能不全家族

四月一日

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気づき

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大学三年の夏、人によってはインターンが本格化しだす頃。

かくいう私も、例に漏れずインターンをいくつかエントリーし、最初の内にいっておこうとある会社のインターンに参加した。複数回に分かれているもので、一回目が自己分析のお手伝いをする形式のものだった。二回目以降も準じエントリーする形式だったため、とりあえず一回目に参加してみる事にした。


十数人のグループに分かれ、いくつかの課題をだされ、更に三人ずつに分かれて発表する。


その時の課題は、これまでの人生の大きな変化点や挫折、幸せな点を波線で表し、他の二人にどういった経緯かを語るもの。

あまり積極的ではない私も、一人しか話す人がいない状況であれば気になった点は素直に聞く事ができた。それは他の人も同様だったのだろう、私が大学受験の話をした時に、「反抗しなかったの?」なんて素直な感想を頂いた。

私にはその単語の意味が理解できなかった。

その時のやり取りのそれ以外は覚えていないけれど、あの言葉がなければ私は今も、自分の人生がもしかしたらおかしいのかもしれない、誰でも一度は考えそうな疑問を抱く事がなかったかもしれない。


少しずつ、種が芽をだし若葉を広げていく勢いで、自分の中の違和感に目を向け始めた。

運良く自分が在籍している学部は心理学系統。かつて受けた講義や、多少の前提知識、ある意味学部の内容に偏った図書館の力を借りれば容易に答えは見つかった。



アダルトチルドレンには大きく五つのタイプが存在する。

ヒーロー、スケープゴート、ロストワン、ケアテイカー、ピエロ

私には姉が一人と兄が二人いるが、見事に四人のタイプは分かれている。

姉がヒーロー。上の兄がスケープゴート。下の兄がピエロ。私がロストワン。

多少というには多が大きいものの、俗に言う親殺しが起きなかったのはこの様にタイプが分かれていたおかげかもしれない。
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