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本編1章
私に依存させるためなら…。 アッシュ視点
しおりを挟む一応念の為に怪しい人物にはカマをかけることにしてみた。
リバーにもキリヤにもユーリの存在をチラつかせ、ユーリの義弟と執事にもチラつかせるように情報を流した。
その結果、上手くいったよ。
まさか4人ともユーリに強い執着を抱いてるなんて予想外だったが、ゴミをあぶりだすことに成功した私は自分を囮にして4人とも始末することにした。
ライバルを消して、その際にそうだ、私は腕の1本でも捨てよう、優しいユーリのことだ、私が片腕を失ったら罪悪感で押し潰されそうになるだろう。
私から永遠に離さないためには、それくらいの代償はしかたないね。
計画通り、キリヤは謀反を起こしてくれたし、カナタにシエル、目障りで仕方なったリバーも謀反に加担した。
例えライバルだろうと利用できるものは利用して、私からユーリを取り戻そうとしたんだろう。
おかげでこちらはスムーズにことが進むんだけれど。
邪魔な存在を消せると少々浮かれてしまったのがいけなかったのか、うっかりカナタの特製毒を塗りたくった矢を肩に受けてしまったのは予想外だった。
死にかけたものの怪我の功名だったよ、怪我をしながらも別荘まで戻って私の怪我してるところを見たユーリの絶望した表情はたまらなくそそるものがあった。
そのあと必死に私の元に来ようとするのを護衛兵が止めて、ユーリを別荘の中に戻した。
当然それは私の計画通りだ、私の怪我してる姿を見せて不安に苛まれ、罪悪感に蝕まれたところへ…─────私が片腕ない状態で現れたら、どんな表情するだろうか?
考えるだけでもゾクゾクするよ、片腕を切り落とす必要性はなかったが、医者に命じて腕を切り落とした。
この痛みがいずれはユーリを繋ぐ鎖になるために必要だと思えば耐えれた。
腕を切り落とす手術が終わって、扉の前に立つ。
中からユーリが私の名前を呼びながら泣いてる声が聞こえて酷く興奮した。
嗚呼……、私のユーリ…もう二度と離さない。
扉を開けて私の腕を見たユーリに微笑んで抱きしめれば、ユーリが抱きしめ返してくれた。
私が生きててよかったと安心した声をあげるユーリにいっとう優しく囁く。
「ユーリを置いて死ぬなんてできないさ」
ユーリの心もこれで私に縛ることができた。
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