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浮気性を治す方法
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「はぁ、なにそれ、律樹に噛まれたこともキスマークつけられたこともないんだけど」
「自分以外にもいくらでも相手がいる暁斗にはつけようと思わなかったんだろうね、俺は律樹一筋だから、律樹を俺にくれないか?」
「やるわけねぇだろ、ふざけんな!律樹は俺のもんだ!」
「ふっ、くくっ、そう思うなら浮気はやめるんだ、また律樹を泣かせることがあれば今度は本気で奪いに行くから」
「泣かせるかよ、律樹こっちおいで、僕の元に戻ってきて……?女と会わないから、綾斗とも2人で会わないで」
切なげな声で紡がれた言葉に胸が張り裂けそうだった。
本当に信じていいの、浮気しないって、女の人と会わないって言ってくれた。
綾斗と視線が合うと「大丈夫、暁斗はもう自覚したから、んとこれからは振り回してあげな」と優しく微笑まれた。
綾斗の膝の上からおりて、おそるおそる暁斗のほうを振り返れば、あの暁斗が泣いていたことに驚いて息を飲んだ。
だって、暁斗が涙を流してる、泣いてるところなんて見たことがないのに。
暁斗に近づくと力いっぱい抱きしめられた、久しぶりに感じる温もり、匂いに涙が自然と溢れ出す。
「あ、……きと?」
「ごめん、ごめんね……」
泣いて謝罪を繰り返す暁斗に胸がいっぱいで苦しくて涙が止まらなかった。
強すぎるほど力で抱きしめられるとさすがに苦しくて、暁斗の腕を軽く叩く。
「くるしっ、まじで苦しいって!」
「あっ、ごめん」
暁斗からようやく解放されて、ふぅと一息つくと咳払いが後ろから聞こえてきた。
そういえばここは綾斗の家だったと思い出せば、恥ずかしさのあまり真っ赤に顔が染まる。
それを見た暁斗が「律樹可愛いね」って蕩けるような表情で頭を撫でてきたから、もうなにがなんだかわかんない。
今まではなんだったんだ?ってくらいに暁斗が甘ったるい、元から二人でいる時は甘いのは甘かったけど、当社比150%ってくらいに甘いんだけど。
「自覚した途端にそれかい、親友のイチャイチャなんて目の毒だから早く帰ってくれないか?それと、律樹、合鍵はそのまま持っておいてかまわないよ、なにかあったらいつでも俺のところに来るといい」
「はあああああ!?!?律樹、綾斗の合鍵持ってんの?今すぐ返して!なにかとか絶対ないから!律樹は僕のだから、綾斗には渡さないから!」
「あっ、いや、うん、綾斗ありがとな、合鍵もらっとく!」
「ちょっ、りつきいいいいいい???」
俺が綾斗にそう返すと暁斗が駄々っ子のように俺の腰に巻きついてきて、ヤダヤダ、合鍵返して!って泣きついてくるけど、これは保険みたいなもんだから自分で持ってることにした。
暁斗のことを完全に信用できたわけじゃない、またいつか、浮気する可能性だってある。
あくまでも今はやめてくれるだけって可能性だってある以上は、合鍵は持ってる方がいい気がしたんだ。
暁斗の本気の駄々っ子に俺と綾斗が呆れたように笑ってると「仲良くしないで!」と泣きついてくるから、なんだか、可愛い。この幸せがずっと続けばいいな。
「自分以外にもいくらでも相手がいる暁斗にはつけようと思わなかったんだろうね、俺は律樹一筋だから、律樹を俺にくれないか?」
「やるわけねぇだろ、ふざけんな!律樹は俺のもんだ!」
「ふっ、くくっ、そう思うなら浮気はやめるんだ、また律樹を泣かせることがあれば今度は本気で奪いに行くから」
「泣かせるかよ、律樹こっちおいで、僕の元に戻ってきて……?女と会わないから、綾斗とも2人で会わないで」
切なげな声で紡がれた言葉に胸が張り裂けそうだった。
本当に信じていいの、浮気しないって、女の人と会わないって言ってくれた。
綾斗と視線が合うと「大丈夫、暁斗はもう自覚したから、んとこれからは振り回してあげな」と優しく微笑まれた。
綾斗の膝の上からおりて、おそるおそる暁斗のほうを振り返れば、あの暁斗が泣いていたことに驚いて息を飲んだ。
だって、暁斗が涙を流してる、泣いてるところなんて見たことがないのに。
暁斗に近づくと力いっぱい抱きしめられた、久しぶりに感じる温もり、匂いに涙が自然と溢れ出す。
「あ、……きと?」
「ごめん、ごめんね……」
泣いて謝罪を繰り返す暁斗に胸がいっぱいで苦しくて涙が止まらなかった。
強すぎるほど力で抱きしめられるとさすがに苦しくて、暁斗の腕を軽く叩く。
「くるしっ、まじで苦しいって!」
「あっ、ごめん」
暁斗からようやく解放されて、ふぅと一息つくと咳払いが後ろから聞こえてきた。
そういえばここは綾斗の家だったと思い出せば、恥ずかしさのあまり真っ赤に顔が染まる。
それを見た暁斗が「律樹可愛いね」って蕩けるような表情で頭を撫でてきたから、もうなにがなんだかわかんない。
今まではなんだったんだ?ってくらいに暁斗が甘ったるい、元から二人でいる時は甘いのは甘かったけど、当社比150%ってくらいに甘いんだけど。
「自覚した途端にそれかい、親友のイチャイチャなんて目の毒だから早く帰ってくれないか?それと、律樹、合鍵はそのまま持っておいてかまわないよ、なにかあったらいつでも俺のところに来るといい」
「はあああああ!?!?律樹、綾斗の合鍵持ってんの?今すぐ返して!なにかとか絶対ないから!律樹は僕のだから、綾斗には渡さないから!」
「あっ、いや、うん、綾斗ありがとな、合鍵もらっとく!」
「ちょっ、りつきいいいいいい???」
俺が綾斗にそう返すと暁斗が駄々っ子のように俺の腰に巻きついてきて、ヤダヤダ、合鍵返して!って泣きついてくるけど、これは保険みたいなもんだから自分で持ってることにした。
暁斗のことを完全に信用できたわけじゃない、またいつか、浮気する可能性だってある。
あくまでも今はやめてくれるだけって可能性だってある以上は、合鍵は持ってる方がいい気がしたんだ。
暁斗の本気の駄々っ子に俺と綾斗が呆れたように笑ってると「仲良くしないで!」と泣きついてくるから、なんだか、可愛い。この幸せがずっと続けばいいな。
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