浮気性のクズ【完結】

REN

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浮気性を治す方法

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暁斗と付き合い始めた頃は本当に幸せだった、まさか、暁斗と両思いになれるなんて思ってなかったし。

友達と綾斗からはやめた方がいいとさんざん言われたのにそれでも、俺は付き合うのをやめなかった。

でもさ、忠告を聞いて付き合うのをやめりゃよかったって後悔する日が来るなんて思わねぇじゃん?

暁斗は人目を引くほど見た目がいい、それは一応理解してたんだけど、性格に少しばかり問題があるからか、そこまでモテモテなのを構内では見かけんかったし、高校の時も性格に難があるせいか、見た目はいいのにそこまでモテてないから、うっかりしてたんだ。

暁斗が本当はモテるってことを付き合えて嬉しくて忘れてた。

俺の前で平気で女性に口説かれて思わせぶりな態度をとったり、女性と2人で歩いてるのを目撃したり、ホテルから出てくるところをバッタリ遭遇したり、数えたらキリがないってくらいに浮気をされた。

それでも、暁斗が好きだからそのうちわかってくれると思って暁斗に浮気しないでって訴え続けた、でも、ダメだった。

改善の見込みは一切ない、そんなとき、綾斗がどうやら俺の友達から事情を聞いたとかで俺に話しかけてきた。

「綾斗どうかしたん?」

「話聞いたよ、暁斗の浮気癖が治らなくて悩んでるって」

「あー……ははっ、みんなにやめろってさんざん言われたのにさ、それでも俺が好きだから、その……」

「律樹、俺はね、馬鹿な親友が本当に律樹から捨てられる前に浮気癖をなおしたいと考えてるんだ」

「へ?」

「あいつは初恋なんだよ、それにちゃんと気づいてない、自分がどれだけ律樹を好きか理解してないんだ」

「どういうこと?」

「律樹からたくさんの愛情を貰ってるから、暁斗は万が一にも律樹から捨てられる、別れを切り出される、浮気されるなんて考えてないってことだよ、だから、こうしよう」

─────律樹、俺と浮気してみない?

悪戯っぽく笑う綾斗に俺の頭は混乱していた。

だって、綾斗とはたしかに高校時代からの付き合いで先輩後輩で可愛がってもらってる自信はあるけど、そこまでする理由がないじゃないか。

それなのになぜ、浮気しない?って言ってくるのか、綾斗から、恋愛的な好意的なものを感じたことはない。
となれば、これは浮気のフリってことか?
頭の中疑問でいっぱいになって混乱してると頬を優しく撫でられる。

「ふりだよ、本気でするわけじゃないさ、ただ、浮気してると思い込ませるためにココにキスマークや噛み痕を付けることにはなるけどね」

頬を撫でていた手が首筋に触れてココと示された箇所はギリギリ見えないところだ。

でも、暁斗のように背が高い人からはバッチリ見える箇所にキスマークや噛み痕を付けるってこと?
でも、そんなことしたからってあの人は……。

暗い気持ちになる、それを見たからって嫉妬してくれるとは思えないからだ。

気づいても興味なさげにされたらどうしたらいいんだって俺が葛藤してると綾斗は優しく微笑んで「大丈夫だよ、俺を信じて、暁斗とは子供の頃からの腐れ縁で付き合いが長いんだ、間違いなく暁斗は嫉妬するよ」と悪魔のような囁きだった。

この手を取っていいんだろうか?本当に?でも、もし、綾斗の言う通りにならなかったら俺はどうしたらいいんだろう。

暁斗に愛されてなかったら、立ち直れる気がしない。
暁斗に全てを捧げたのに暁斗は俺の事遊びだったら、そう思うと怖い、でも、このまま浮気癖治らなかったら結局その先に待ってるのは破局だ。

俺が耐えれなくなる……気がするから、「考えさせて」とだけ綾斗に告げた。



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