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奏汰がおかしい
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好きな人がいると嘘をついたあの日から気まずくてギクシャクしていたのが嘘みたいに、今日の奏汰は俺にベタベタしてきた。
元々仲良しだった俺らが元に戻ったことで再婚おめでとうとかふざけたこと言い出す連中もいたけど。
あれはなんだったんだ?なぜ突然あんな…。
元々俺達ってスキンシップが激しかったし、だからこそ夫婦扱いされたりしてたわけだし。
それでも俺らが恋愛関係にないなんてのはみんなわかってる事だった。
夫婦扱いをされても俺達はお互いに女の子とよく遊んでたし、公認浮気か?とかたまに言われてたくらいだしな。
ただいくらなんでも今日は変だった。
ことある事に俺に抱きついてきたり、肩を抱かれたり、とにかく一日中くっついてるのかってくらいに今日は密着してきた。
隙間がないくらいに体を寄せられるから奏汰の体温だとか、匂いをいっぱい感じて、忘れようとした恋心が抉られるし、ドキドキする自分にムカついた。
なんで奏汰はこんなに俺に密着してきたのか、その真意がわからない。
俺に好きな人がいることになってるんだし、こんなにスキンシップしてくるのは変じゃないか?
奏汰はもしかして俺のことを好きなんじゃないのか?なんて都合のいい考えが頭の中をぐるぐる巡る。
浮かんでは消して浮かんでは消してを繰り返した、そんなわけない、奏汰が俺のことを好きなんてありえない。
では、なぜ、奏汰がこんなことをしてくるのか、その理由を考えてもわかるはずがない。
奏汰のことを知ってるようで知らない、何を考えてるかなんて検討もつかない…。
はぁ…なんで俺ばっかりこんな頭悩ませねぇといけないんだよ、だいたいアイツが無駄に色気振りまくから……。
頭を悩ませれば悩ませるほど、奏汰のことがわからなくなり、表情は暗くなる。
「はあぁ…、どうしたらいいんだろうな」
どんなに考えても出口がない迷路に迷い込んだみたいに、答えは見つからない。
モヤモヤした気持ちのまま、奏汰になんでもないように接するのは難しい…かといって、なにを考えてるのかなんて本人に聞くなんて無理だ。
もし、俺の自意識過剰だったら?俺が意識しすぎてスキンシップが増えたような錯覚してるだけかもしれない、そうだ、その可能性が高い!
今までは無意識に受け入れてた、だから、気づかなかっただけで、きっと、今の過剰なスキンシップも今まで通りなんだ。
両頬をパーンと叩いて気合を入れる。
さてと、今日は女の子誘って久しぶりに遊んで帰っかな。
食堂の椅子から立ち上がって帰ろうとしたところで奏汰とばったり遭遇した。
なんてタイミングの悪さだ、好きな人がいると嘘ついてるからこれじゃ女の子と遊ぶの無理じゃね?
奏汰の前で女の子と遊ぶ約束はできねぇしな、そんなことしたら俺が嘘ついてるのバレちまうし。
いや、SEXしたらどうせバレるか、しなければバレないよな。
女の子と遊ぶなんて普通な事だし別に。
何も言わずに奏汰の横を通り過ぎようとすると腕を掴まれて、じっと奏汰が俺を見てくる。
「はぁ、なんの用だよ?」
「どこに行くんだ?真っ直ぐ帰るんじゃないのか」
「そんなの俺の勝手だろ、奏汰には関係ない」
突き放すようにそう言えば冷めた眼差しを向ける。
そう、奏汰になにか言われる筋合いはない、俺がどれだけこいつのせいで振り回されてると思ってんだ。
腕をふりほどいて歩き出すとなにも言ってこない奏汰にほっと胸をなでおろした。
この日は適当にナンパして女の子の家に泊まることにした。
奏汰と一緒に住むあの家に帰りたくなかったからだ。
元々仲良しだった俺らが元に戻ったことで再婚おめでとうとかふざけたこと言い出す連中もいたけど。
あれはなんだったんだ?なぜ突然あんな…。
元々俺達ってスキンシップが激しかったし、だからこそ夫婦扱いされたりしてたわけだし。
それでも俺らが恋愛関係にないなんてのはみんなわかってる事だった。
夫婦扱いをされても俺達はお互いに女の子とよく遊んでたし、公認浮気か?とかたまに言われてたくらいだしな。
ただいくらなんでも今日は変だった。
ことある事に俺に抱きついてきたり、肩を抱かれたり、とにかく一日中くっついてるのかってくらいに今日は密着してきた。
隙間がないくらいに体を寄せられるから奏汰の体温だとか、匂いをいっぱい感じて、忘れようとした恋心が抉られるし、ドキドキする自分にムカついた。
なんで奏汰はこんなに俺に密着してきたのか、その真意がわからない。
俺に好きな人がいることになってるんだし、こんなにスキンシップしてくるのは変じゃないか?
奏汰はもしかして俺のことを好きなんじゃないのか?なんて都合のいい考えが頭の中をぐるぐる巡る。
浮かんでは消して浮かんでは消してを繰り返した、そんなわけない、奏汰が俺のことを好きなんてありえない。
では、なぜ、奏汰がこんなことをしてくるのか、その理由を考えてもわかるはずがない。
奏汰のことを知ってるようで知らない、何を考えてるかなんて検討もつかない…。
はぁ…なんで俺ばっかりこんな頭悩ませねぇといけないんだよ、だいたいアイツが無駄に色気振りまくから……。
頭を悩ませれば悩ませるほど、奏汰のことがわからなくなり、表情は暗くなる。
「はあぁ…、どうしたらいいんだろうな」
どんなに考えても出口がない迷路に迷い込んだみたいに、答えは見つからない。
モヤモヤした気持ちのまま、奏汰になんでもないように接するのは難しい…かといって、なにを考えてるのかなんて本人に聞くなんて無理だ。
もし、俺の自意識過剰だったら?俺が意識しすぎてスキンシップが増えたような錯覚してるだけかもしれない、そうだ、その可能性が高い!
今までは無意識に受け入れてた、だから、気づかなかっただけで、きっと、今の過剰なスキンシップも今まで通りなんだ。
両頬をパーンと叩いて気合を入れる。
さてと、今日は女の子誘って久しぶりに遊んで帰っかな。
食堂の椅子から立ち上がって帰ろうとしたところで奏汰とばったり遭遇した。
なんてタイミングの悪さだ、好きな人がいると嘘ついてるからこれじゃ女の子と遊ぶの無理じゃね?
奏汰の前で女の子と遊ぶ約束はできねぇしな、そんなことしたら俺が嘘ついてるのバレちまうし。
いや、SEXしたらどうせバレるか、しなければバレないよな。
女の子と遊ぶなんて普通な事だし別に。
何も言わずに奏汰の横を通り過ぎようとすると腕を掴まれて、じっと奏汰が俺を見てくる。
「はぁ、なんの用だよ?」
「どこに行くんだ?真っ直ぐ帰るんじゃないのか」
「そんなの俺の勝手だろ、奏汰には関係ない」
突き放すようにそう言えば冷めた眼差しを向ける。
そう、奏汰になにか言われる筋合いはない、俺がどれだけこいつのせいで振り回されてると思ってんだ。
腕をふりほどいて歩き出すとなにも言ってこない奏汰にほっと胸をなでおろした。
この日は適当にナンパして女の子の家に泊まることにした。
奏汰と一緒に住むあの家に帰りたくなかったからだ。
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