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第一章 かぐや姫見たいな……
第8話光輝の故郷part1
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色々な事を教えて貰った月子は頭の中を情報を整理した。
性別が大人になるまで変化すること。
光輝のお祖父さんがかぐや姫だと言うこと。 光輝は私が好きだから……将来男に成りたいこと。
秘密(…なのかな?最初から光輝は私に隠す積りは無かった様に思える)を打ち明けられてから、姉妹見たいに暮らしていた。
本当に目まぐるしかったけど、それでも楽しく生活していた。
そして今日も女の子が羨む身体をしながら、綺麗な寝顔で私のベットに潜り込み気持ち良さそうに寝ている。
「光輝……またベットに潜り込んでる」
元々そこまで部屋に余裕がなかった事も有るが、二人は同じ部屋で生活を共にしていた。
でも布団は別にしてるのに、毎度光輝は月子の布団に潜り込んできたのだ。
始めの言い訳は、『ベットじゃないと寝れなくて』で、じゃあと私が布団で寝ると『今まで布団だったから間違えちゃった』と言い、今では言い訳すら言わないで開き直っている。
女の子同士(実際は違うのかも知れないが…)だから、嫌じゃないけど少しだけ……この寝方に慣れてしまってきている自分が怖くなる。
私は私の体に巻き付いている光輝の腕を外すとベットから起き出して着替えた。
まだ寝ている光輝を起こさない様に、なるべく音をたてずにお弁当を作るためキッチンに向かったのだ。
だが、寝起きが悪い光輝だが、この時間だけは目覚めている事を月子は知らなかった。
「ホント、月子は可愛いよね…」
月子が部屋から出ていったのを見計らって光輝が呟く。
光輝とて、年頃の健全な男の子(?)なので、好きな人の体には思いの外興味があった。
少し変態色が強い気もするが、月子の着替えをちゃっかり覗くのが日課になりつつあった。
そしてまた、眠りにはいる。
月子が起こしに来てくれるのが、光輝にとっては楽しみだからだ。
◇◇◇
一時間位たったろうか ?
月子は2階に上がりまだ寝ている光輝を起こす。
「光輝、朝だよ?…ほら起きて?」
このくらいじゃ全然起きやしないのは月子も学習した。
これで起きないときは、身体を揺さぶり始めるのだ。 それでも起きないときは布団を剥ぐのだが、毎日毎日この時間は結構大変だったりする。
「こら!…これでも起きないなら布団を剥ぐからね!?」
ちゃんと予告する当たりが月子の月子らしさだ。
最終手段で布団を剥いだときに、光輝が男の姿になっていることに気が付いた。
布団をすっぽり被っていたから気づけなかったのだ。
「ななななんんで!?…」
「ん~?ああこの姿のこと?…寝てるとたまに寝ぼけて変わっちゃう事が有るんだよね」
全部が嘘と言う訳ではないが、今回は意として性別を変えた。
起こしに来て慌てる可愛い月子が見たかったからだ。
「ごめんね?驚いたよね?」
シュンとして謝ると、月子は私の方こそ驚いてごめんなさい、と謝ってくれた。
月子は何一つ悪くないのに。
「すぐに着替えるから、月子、髪のセットを手伝ってくれる?」
「しょうがないわね……」
と言いつつ、やらないと言う選択肢が無いのが彼女らしい。
椅子に座り月子に髪を束ねてもらう。
引っ張り過ぎない様に気を使いながら櫛を入れる月子の手は優しい。
気持ちよくて、また寝てしまいそうになるのを俺は必死で堪えた。
正直言って、他人に頭を触られるのは好きじゃない。 と言うより嫌いだ。
だから、実家の家人が見たら目を見開き驚く事だろう。
月子にしか許さない。
月子の手は、まだ小さかった頃のまま。
暖かいまま。
それが何より嬉しかった。
あの頃、じいさんに連れられてこの人間界で暮らせたのは、救いだった。
そうじゃなければ、俺は今頃潰れていただろう。
見かねたじいさんが連れ出してくれたのが、月子のお祖母さんの家だった。
そこに預けられた俺と遊びに来ていた月子。月子は忘れてしまっているけれど…あの瞬間が無くなる訳じゃない。
あの暖かい暮らしは俺にとって宝物になったのだ。
俺が昔に思考をトリップしていると、月子に呼び掛けられて意識が浮上した。
「はい、終わったよ!」
「有り難う」
器用に片側だけ編み込みを入れ後ろで一つに縛りポニーテール風になった自分の髪型を見る。
「月子は上手だね」
「光輝は覚えようね?…ちゃんと教えてあげるから」
「俺は後少しで男になる…男になれば髪を切るから必要無いんだよね」
「えっ……切っちゃうの?」
月子は少しショックを受けた顔をしていた。
何故だろうと思い、光輝は確認して見る事にした。
女の子の方がよかったらどうしようと、内心気が気じゃなかった。
微塵にも表情には出さなかったけど。
「どうして?」
「だって、こんなに綺麗なのに切っちゃう何て勿体無くて…」
月子は毎日光輝の髪を触るのが、実は楽しみだったりしたのだが、それを素直に光輝に伝えれば、お坊っちゃまな光輝に少し自分の身支度位覚えて貰いたい月子は敢えて、それを伝えなかった。
「月子は俺の髪が好きだもんね」
「!!!!…気付いてたの!?」
「うーん、だって楽しそうに髪に櫛を入れてたから、好きなんだろうな、と思っただけだよ」
「バレてた……」
寧ろ隠し通せていたと思っている当たりが、光輝のツボにドストライクなのだが、そこは光輝だ。
華麗に隠していて、月子は気付いていなかった。
性別が大人になるまで変化すること。
光輝のお祖父さんがかぐや姫だと言うこと。 光輝は私が好きだから……将来男に成りたいこと。
秘密(…なのかな?最初から光輝は私に隠す積りは無かった様に思える)を打ち明けられてから、姉妹見たいに暮らしていた。
本当に目まぐるしかったけど、それでも楽しく生活していた。
そして今日も女の子が羨む身体をしながら、綺麗な寝顔で私のベットに潜り込み気持ち良さそうに寝ている。
「光輝……またベットに潜り込んでる」
元々そこまで部屋に余裕がなかった事も有るが、二人は同じ部屋で生活を共にしていた。
でも布団は別にしてるのに、毎度光輝は月子の布団に潜り込んできたのだ。
始めの言い訳は、『ベットじゃないと寝れなくて』で、じゃあと私が布団で寝ると『今まで布団だったから間違えちゃった』と言い、今では言い訳すら言わないで開き直っている。
女の子同士(実際は違うのかも知れないが…)だから、嫌じゃないけど少しだけ……この寝方に慣れてしまってきている自分が怖くなる。
私は私の体に巻き付いている光輝の腕を外すとベットから起き出して着替えた。
まだ寝ている光輝を起こさない様に、なるべく音をたてずにお弁当を作るためキッチンに向かったのだ。
だが、寝起きが悪い光輝だが、この時間だけは目覚めている事を月子は知らなかった。
「ホント、月子は可愛いよね…」
月子が部屋から出ていったのを見計らって光輝が呟く。
光輝とて、年頃の健全な男の子(?)なので、好きな人の体には思いの外興味があった。
少し変態色が強い気もするが、月子の着替えをちゃっかり覗くのが日課になりつつあった。
そしてまた、眠りにはいる。
月子が起こしに来てくれるのが、光輝にとっては楽しみだからだ。
◇◇◇
一時間位たったろうか ?
月子は2階に上がりまだ寝ている光輝を起こす。
「光輝、朝だよ?…ほら起きて?」
このくらいじゃ全然起きやしないのは月子も学習した。
これで起きないときは、身体を揺さぶり始めるのだ。 それでも起きないときは布団を剥ぐのだが、毎日毎日この時間は結構大変だったりする。
「こら!…これでも起きないなら布団を剥ぐからね!?」
ちゃんと予告する当たりが月子の月子らしさだ。
最終手段で布団を剥いだときに、光輝が男の姿になっていることに気が付いた。
布団をすっぽり被っていたから気づけなかったのだ。
「ななななんんで!?…」
「ん~?ああこの姿のこと?…寝てるとたまに寝ぼけて変わっちゃう事が有るんだよね」
全部が嘘と言う訳ではないが、今回は意として性別を変えた。
起こしに来て慌てる可愛い月子が見たかったからだ。
「ごめんね?驚いたよね?」
シュンとして謝ると、月子は私の方こそ驚いてごめんなさい、と謝ってくれた。
月子は何一つ悪くないのに。
「すぐに着替えるから、月子、髪のセットを手伝ってくれる?」
「しょうがないわね……」
と言いつつ、やらないと言う選択肢が無いのが彼女らしい。
椅子に座り月子に髪を束ねてもらう。
引っ張り過ぎない様に気を使いながら櫛を入れる月子の手は優しい。
気持ちよくて、また寝てしまいそうになるのを俺は必死で堪えた。
正直言って、他人に頭を触られるのは好きじゃない。 と言うより嫌いだ。
だから、実家の家人が見たら目を見開き驚く事だろう。
月子にしか許さない。
月子の手は、まだ小さかった頃のまま。
暖かいまま。
それが何より嬉しかった。
あの頃、じいさんに連れられてこの人間界で暮らせたのは、救いだった。
そうじゃなければ、俺は今頃潰れていただろう。
見かねたじいさんが連れ出してくれたのが、月子のお祖母さんの家だった。
そこに預けられた俺と遊びに来ていた月子。月子は忘れてしまっているけれど…あの瞬間が無くなる訳じゃない。
あの暖かい暮らしは俺にとって宝物になったのだ。
俺が昔に思考をトリップしていると、月子に呼び掛けられて意識が浮上した。
「はい、終わったよ!」
「有り難う」
器用に片側だけ編み込みを入れ後ろで一つに縛りポニーテール風になった自分の髪型を見る。
「月子は上手だね」
「光輝は覚えようね?…ちゃんと教えてあげるから」
「俺は後少しで男になる…男になれば髪を切るから必要無いんだよね」
「えっ……切っちゃうの?」
月子は少しショックを受けた顔をしていた。
何故だろうと思い、光輝は確認して見る事にした。
女の子の方がよかったらどうしようと、内心気が気じゃなかった。
微塵にも表情には出さなかったけど。
「どうして?」
「だって、こんなに綺麗なのに切っちゃう何て勿体無くて…」
月子は毎日光輝の髪を触るのが、実は楽しみだったりしたのだが、それを素直に光輝に伝えれば、お坊っちゃまな光輝に少し自分の身支度位覚えて貰いたい月子は敢えて、それを伝えなかった。
「月子は俺の髪が好きだもんね」
「!!!!…気付いてたの!?」
「うーん、だって楽しそうに髪に櫛を入れてたから、好きなんだろうな、と思っただけだよ」
「バレてた……」
寧ろ隠し通せていたと思っている当たりが、光輝のツボにドストライクなのだが、そこは光輝だ。
華麗に隠していて、月子は気付いていなかった。
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