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第一章 かぐや姫見たいな……
第3話ハプニングだらけの同居生活
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月子が朝起きると、隣には規則正しくそして幸せそうに眠っている光輝が隣にいた。
どうりで狭いと思ったら一緒に寝ていたからか。
「それにしても、嬉しそうに寝てる」
月子は隣に誰かがいると寝れない性質をしていた筈なのに?と言う疑問が浮かんだが、一緒に暮らす上で、光輝がいるから寝れない…等と言う事がなくて良かったという安堵の方が大きかったから、それ以上は気にも止めなかった。
「月子……おはよう」
いつの間にか起きていた光輝が朝の挨拶を、恐ろしい色気と共に伝えてくる。
左手を枕にして、右腕で長い髪をかきあげた。
眼は斜め上目使いで、あろうことかシャツ一枚で寝ていた。(勿論肌着は着用しているが、それは当然と言うものである)
性別が同じじゃなかったら、危なかった。
何が危なかったかと言うと、これが色気と言うものか!?と言うお手本の様な妖艶な表情を光輝はしていたのだ。
「どうしたの?」
光輝に言われて初めて、自分が挨拶を返してさえいないことに気がついた。
「ああ、ごめんなさい、光輝おはよう。良く眠れた?」
見とれてた……とはちょっとバレたくない。
何故か悔しい。
「うん、お陰さまで……月子が隣にいてくれたから良く寝れたわ。……月子からはもしかしたら良いアルファ波出ているのかもね」
ふふふと笑う光輝。
「言われたことないけど……」
怪訝そうな月子だが、悪い気はしない。
「まあ、良く寝れたなら良かった」
いつまでもパジャマではいられないので、月子はベットから立ち上がると、おもむろにパジャマを脱ぎ出した。
「月子、何してるの?」
「何って、着替えてるんだけど?」
何を当然な事を聞いてくるのだ?
見れば解ると思うのだが?と月子は思ったが、な何故だか、光輝は顔を赤くしている。
「私……私後ろを向いてるから!!」
途端に光輝は視線を月子からは外した。
何故だろう?
だって、月子より、光輝の方が刺激的な格好をしている。
パジャマの上は脱いだが、ズボンはまだ履いているし、ブラもしている。解せない。
「別に、女同士だから気にしなくていいよ?」
「駄目よ!!…もっと自分を大切にして!!」
「ちょっと、意味わかんない。……それを言うなら光輝の方が目のやり場に困る格好をしていると思うんだけど?」
「私は良いのよ!」
どういう理屈だ?
まあ、意味は解らないけれど、着替えなくてはいけないから、気にせず制服に着替えた。
「はい、着替えが終わったよ?」
取り敢えずは、律儀に顔を背けている光輝に声をかける。
「光輝も着替えなくちゃ、学校に遅れるよ」
光輝は、ちらっと此方を向いて、何故だか少しだけ残念そうな、ホッとした様な複雑な表情をした後、ベットから起き上がり、かけてあった布団を直した。
そして、そのままの勢いで、着ていたシャツをバサッと脱ぎ捨てた。
男らしい脱ぎっプリだが、余計に月子は解せない。……何故自分の時は止められたのか?
それにしても、
「良い身体してるんだね、光輝は…」
素直な感想が、口から駄々漏れだった。
だって仕方がないと思う。
無駄のないしなやかな筋肉が全身を覆っているのだから。
まさか、シックスパック迄あろうと綺麗な顔からは思わなかった。
かといってマッチョではない。
あくまでも野生の鹿のようなしなやかさだ。
「そう?…別に普通でしょ?…私よりも月子の方が綺麗な身体をしているわ」
思いがけず誉められてしまった。
着やせする為か、顔が人並みな為か容姿で誉められた経験が乏しい。
その為、誉められるとどうしていいのか解らなくなる。
「…………有り難う」
月子は、それだけ答えるのがやっとだった。
お互いに制服に着替え終わると洗面所に向かい顔を洗い、歯を磨いた。
それから、ダイニングに向かって朝御飯を食べるのだが、その前に一階の和室の仏壇と神棚に手を合わせた。
月子に併せて一緒に手を合わせていた光輝が一連の動作が終わった後に声をかけてきた。
「月子は毎朝手を合わせているの?」
「そうだよ。……小さな時からだったからもうルーティーン見たいになってるかな」
祖父母がそれはもう物心つくかつかないかの時から、月子に教えて育てた。
自分を育ててくれた全てに感謝を、目に見えない者への感謝を、忘れない為に。
「そんなところも、月子は素敵ね」
光輝は、ちょっと惚れそうな素敵な笑顔で誉めてくれた。
何だ、この天然者のタラシは?
一体私をどうしたいんだ?
「光輝って、人タラシだよね?」
「人タラシ?って何?…」
「自分で考えてなくても、自然に人から好意を持たれる対応が出来る人の事を言うのよ」
「その理屈からすると、私は月子に好感を持って貰える対応をしたって事かな?」
不敵に笑う光輝は、女性と言うより、男性的な色香があった。
「……知りません!」
何故だか、ホントに悔しくて月子は光輝をおいてダイニングに向かった。
それを楽しそうに光輝が追いかける。
何だか、月子にとっては先が思いやられる同居生活の始まりだった。
どうりで狭いと思ったら一緒に寝ていたからか。
「それにしても、嬉しそうに寝てる」
月子は隣に誰かがいると寝れない性質をしていた筈なのに?と言う疑問が浮かんだが、一緒に暮らす上で、光輝がいるから寝れない…等と言う事がなくて良かったという安堵の方が大きかったから、それ以上は気にも止めなかった。
「月子……おはよう」
いつの間にか起きていた光輝が朝の挨拶を、恐ろしい色気と共に伝えてくる。
左手を枕にして、右腕で長い髪をかきあげた。
眼は斜め上目使いで、あろうことかシャツ一枚で寝ていた。(勿論肌着は着用しているが、それは当然と言うものである)
性別が同じじゃなかったら、危なかった。
何が危なかったかと言うと、これが色気と言うものか!?と言うお手本の様な妖艶な表情を光輝はしていたのだ。
「どうしたの?」
光輝に言われて初めて、自分が挨拶を返してさえいないことに気がついた。
「ああ、ごめんなさい、光輝おはよう。良く眠れた?」
見とれてた……とはちょっとバレたくない。
何故か悔しい。
「うん、お陰さまで……月子が隣にいてくれたから良く寝れたわ。……月子からはもしかしたら良いアルファ波出ているのかもね」
ふふふと笑う光輝。
「言われたことないけど……」
怪訝そうな月子だが、悪い気はしない。
「まあ、良く寝れたなら良かった」
いつまでもパジャマではいられないので、月子はベットから立ち上がると、おもむろにパジャマを脱ぎ出した。
「月子、何してるの?」
「何って、着替えてるんだけど?」
何を当然な事を聞いてくるのだ?
見れば解ると思うのだが?と月子は思ったが、な何故だか、光輝は顔を赤くしている。
「私……私後ろを向いてるから!!」
途端に光輝は視線を月子からは外した。
何故だろう?
だって、月子より、光輝の方が刺激的な格好をしている。
パジャマの上は脱いだが、ズボンはまだ履いているし、ブラもしている。解せない。
「別に、女同士だから気にしなくていいよ?」
「駄目よ!!…もっと自分を大切にして!!」
「ちょっと、意味わかんない。……それを言うなら光輝の方が目のやり場に困る格好をしていると思うんだけど?」
「私は良いのよ!」
どういう理屈だ?
まあ、意味は解らないけれど、着替えなくてはいけないから、気にせず制服に着替えた。
「はい、着替えが終わったよ?」
取り敢えずは、律儀に顔を背けている光輝に声をかける。
「光輝も着替えなくちゃ、学校に遅れるよ」
光輝は、ちらっと此方を向いて、何故だか少しだけ残念そうな、ホッとした様な複雑な表情をした後、ベットから起き上がり、かけてあった布団を直した。
そして、そのままの勢いで、着ていたシャツをバサッと脱ぎ捨てた。
男らしい脱ぎっプリだが、余計に月子は解せない。……何故自分の時は止められたのか?
それにしても、
「良い身体してるんだね、光輝は…」
素直な感想が、口から駄々漏れだった。
だって仕方がないと思う。
無駄のないしなやかな筋肉が全身を覆っているのだから。
まさか、シックスパック迄あろうと綺麗な顔からは思わなかった。
かといってマッチョではない。
あくまでも野生の鹿のようなしなやかさだ。
「そう?…別に普通でしょ?…私よりも月子の方が綺麗な身体をしているわ」
思いがけず誉められてしまった。
着やせする為か、顔が人並みな為か容姿で誉められた経験が乏しい。
その為、誉められるとどうしていいのか解らなくなる。
「…………有り難う」
月子は、それだけ答えるのがやっとだった。
お互いに制服に着替え終わると洗面所に向かい顔を洗い、歯を磨いた。
それから、ダイニングに向かって朝御飯を食べるのだが、その前に一階の和室の仏壇と神棚に手を合わせた。
月子に併せて一緒に手を合わせていた光輝が一連の動作が終わった後に声をかけてきた。
「月子は毎朝手を合わせているの?」
「そうだよ。……小さな時からだったからもうルーティーン見たいになってるかな」
祖父母がそれはもう物心つくかつかないかの時から、月子に教えて育てた。
自分を育ててくれた全てに感謝を、目に見えない者への感謝を、忘れない為に。
「そんなところも、月子は素敵ね」
光輝は、ちょっと惚れそうな素敵な笑顔で誉めてくれた。
何だ、この天然者のタラシは?
一体私をどうしたいんだ?
「光輝って、人タラシだよね?」
「人タラシ?って何?…」
「自分で考えてなくても、自然に人から好意を持たれる対応が出来る人の事を言うのよ」
「その理屈からすると、私は月子に好感を持って貰える対応をしたって事かな?」
不敵に笑う光輝は、女性と言うより、男性的な色香があった。
「……知りません!」
何故だか、ホントに悔しくて月子は光輝をおいてダイニングに向かった。
それを楽しそうに光輝が追いかける。
何だか、月子にとっては先が思いやられる同居生活の始まりだった。
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