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menu.3 急展開のペペロンチーノ(7)
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横車線側の信号が青になって、修一はその流れに乗って逃げようとしたのを奏太は呼び止めようとした。
「ちょっ、修く」
「はいは~い、そこまでだぜ弁当係ィ」
がしり、と肩に何者かの腕が回る。振り返ると、両側をガラの悪い青年二人に囲まれている。
最初に声をかけてきたのは平均身長だが恰幅のいい坊主頭の青年だ。
「ちょこ~っと、ついて来てもらうぜー」
坊主頭はそう言いながら、奏太の肩に回した腕で無理やり行き先をコントロールし始める。
反対側にいる細身の青年は、先ほどから青木に通話を繋げていた青年だ。
通話を切らずに青木に話しかけている。
「兄貴、どうします?」
二人は手慣れた様子で歩きながら、修一が去っていった方向とは反対に向かう。
一般人ならば誰もヤクザとは関わりあいたくない。みな見て見ぬふりをしていた。
『そうだな……』
細身の青年のスマホから、微かに青木の声が漏れ聞こえる。
『とりあえず、今から言う場所に連れてこい』
腹の底から憤慨している、激昂寸前のような声で、青木は告げた。
『――逃がすんじゃねえぞ』
続く
--------------------------------------
今日の投稿分はちょっと短いですが、3章ラストです。
今章は、初期プロットと少し話が変わってしまったので、次回のプロットも沿った形に書き直したり付け加えたりしています。
何とか形になるように頑張ります……;
次章更新開始は、なるべくすぐ始められるようにしたいと思っていますが、予定は未定なので、お気軽にお待ちください。
ペコリ m(_ _)m ペコリ
「ちょっ、修く」
「はいは~い、そこまでだぜ弁当係ィ」
がしり、と肩に何者かの腕が回る。振り返ると、両側をガラの悪い青年二人に囲まれている。
最初に声をかけてきたのは平均身長だが恰幅のいい坊主頭の青年だ。
「ちょこ~っと、ついて来てもらうぜー」
坊主頭はそう言いながら、奏太の肩に回した腕で無理やり行き先をコントロールし始める。
反対側にいる細身の青年は、先ほどから青木に通話を繋げていた青年だ。
通話を切らずに青木に話しかけている。
「兄貴、どうします?」
二人は手慣れた様子で歩きながら、修一が去っていった方向とは反対に向かう。
一般人ならば誰もヤクザとは関わりあいたくない。みな見て見ぬふりをしていた。
『そうだな……』
細身の青年のスマホから、微かに青木の声が漏れ聞こえる。
『とりあえず、今から言う場所に連れてこい』
腹の底から憤慨している、激昂寸前のような声で、青木は告げた。
『――逃がすんじゃねえぞ』
続く
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今日の投稿分はちょっと短いですが、3章ラストです。
今章は、初期プロットと少し話が変わってしまったので、次回のプロットも沿った形に書き直したり付け加えたりしています。
何とか形になるように頑張ります……;
次章更新開始は、なるべくすぐ始められるようにしたいと思っていますが、予定は未定なので、お気軽にお待ちください。
ペコリ m(_ _)m ペコリ
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