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ノンケの上司がEDになったらしいので、お手伝いする事にした話。⑦
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「癖付けした方が、絶対いいと思うんですよね。
だから練習は、これからも続けましょっか?」
戸惑ったように揺れる、田橋さんの瞳。
分かりやすく、動揺し過ぎだろ。
……ホント、アホ可愛いなぁ。
しかし……これは間違いなく、押せばいける!!
そう確信したから、笑顔のまま続けた。
「まぁ俺としては、どっちでも良いんですけど。
でもせっかく少し良くなったのに、また勃たなくなったら、俺が今夜してあげた事も全部無駄になっちゃいますが」
しれっと、さも田橋さんのためみたいな顔をして嘯く俺。
すると田橋さんは涙目になり、俺に抱き付くみたいにすがり付いた。
「すまん、木元!
それは、困る!また練習に、付き合ってくれ!!」
思わず吹き出しそうになり、無理矢理表情を引き締めた。
「仕方ないですね。
でも体が感覚を覚えているうちの方が、良いと思うので。
……明日とか、どうですか?」
「良いのか?ホント、お前はいいヤツだなぁ……」
嬉しそうに笑う、田橋さん。
素直過ぎるだろ。……さすがにちょっとだけ罪悪感が、頭をもたげそうになった。
だけどもう、後には引けない。
だってこの人は、もてるのだ。
……男にも、女にも。
こんな据え膳みたいな状態で、放り出したらどうなるかなんて、目に見えている。
「いいですよ。他でもない、田橋さんのお願いですから!
困った時は、お互い様です」
……彼が頼ってくれたのが俺で、本当に良かった。
我ながら、腹黒いなぁと思いながら。
にっこりと微笑み、良き後輩の顔で告げた。
「遅くなっちゃいましたし、今日はもう泊まっていって下さい。
明日は土曜日ですし。
田橋さんに、予定がなければですが……」
「いいのか?何から何まで、すまないな。
今度なんか、お礼させてくれ」
満面の笑みで答える、田橋さん。
すでに対価は頂いているワケだが、それに微塵も気付いていないらしい彼の言葉に、こっそり小さく苦笑した。
【了】
だから練習は、これからも続けましょっか?」
戸惑ったように揺れる、田橋さんの瞳。
分かりやすく、動揺し過ぎだろ。
……ホント、アホ可愛いなぁ。
しかし……これは間違いなく、押せばいける!!
そう確信したから、笑顔のまま続けた。
「まぁ俺としては、どっちでも良いんですけど。
でもせっかく少し良くなったのに、また勃たなくなったら、俺が今夜してあげた事も全部無駄になっちゃいますが」
しれっと、さも田橋さんのためみたいな顔をして嘯く俺。
すると田橋さんは涙目になり、俺に抱き付くみたいにすがり付いた。
「すまん、木元!
それは、困る!また練習に、付き合ってくれ!!」
思わず吹き出しそうになり、無理矢理表情を引き締めた。
「仕方ないですね。
でも体が感覚を覚えているうちの方が、良いと思うので。
……明日とか、どうですか?」
「良いのか?ホント、お前はいいヤツだなぁ……」
嬉しそうに笑う、田橋さん。
素直過ぎるだろ。……さすがにちょっとだけ罪悪感が、頭をもたげそうになった。
だけどもう、後には引けない。
だってこの人は、もてるのだ。
……男にも、女にも。
こんな据え膳みたいな状態で、放り出したらどうなるかなんて、目に見えている。
「いいですよ。他でもない、田橋さんのお願いですから!
困った時は、お互い様です」
……彼が頼ってくれたのが俺で、本当に良かった。
我ながら、腹黒いなぁと思いながら。
にっこりと微笑み、良き後輩の顔で告げた。
「遅くなっちゃいましたし、今日はもう泊まっていって下さい。
明日は土曜日ですし。
田橋さんに、予定がなければですが……」
「いいのか?何から何まで、すまないな。
今度なんか、お礼させてくれ」
満面の笑みで答える、田橋さん。
すでに対価は頂いているワケだが、それに微塵も気付いていないらしい彼の言葉に、こっそり小さく苦笑した。
【了】
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