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ごめん②

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 その後もテレビをつけたままダラダラと、他愛もない雑談をしながら再スタートした飲み会。
 といっても僕は途中で遼河くんにチューハイは没収され、いちごミルクに切り替えさせられてしまったけれど。

「夜通し起きて、遊ぶつもりだったけど、駄目だ……。もう、眠い……」

 二時半を、少し回った頃。
 ゲーム制作会社で働く知之は、発売前になにやら大きなバグ見つかったとかで最近仕事がやたらと忙しかったらしく、まるで子供みたいに目を擦りながら言った。
  
 だから僕はクスクスと笑い、ベッドを使っていいよと答えた。
 ふらふらとよろめきながらも、僕の寝室へと向かう知之。
 
「......ホント、突然だな」

 そんな彼の後ろ姿を見送りながら、苦笑する遼河くん。
 そこでまた僕は、うっかり余計な一言を口にしてしまった。

「うん。だけど知之は、いつもあんな感じだから。
 急に、電池が切れる」

 何気なく答えたのだけれど、その言葉を聞き、遼河くんの眉間に深いシワが刻まれた。

「へぇ……。アイツよく、泊まりに来んの?」

 でも僕はまだ酔っていたし、少しだけ睡魔に襲われ始めていた事もあり、深く考えずににへらと笑って答えてしまった。

「うん。僕の唯一の、男友達だから。
 高校を卒業してからも、ずっと仲良くして貰って……んぅ!?」

 最後まで喋れなかったのは、そう。
 ……遼河くんがいきなり、僕の唇をキスで塞いだせいだ。

 突然の事に驚き、抵抗する事すら出来ず、されるがままでいるしかない僕。
 すると彼の舌先が、酸素を求めて開いた僕の口内に、ぬるりと侵入してきた。
 
 そこでようやく我にかえり、彼の体をドンと突き飛ばそうとしたのだけれど。
 ……強く抱き締められたせいで、それはかなわなかった。
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