144 / 151
心も、体も⑤
しおりを挟む
「まぁ、いいや。
......夕飯の前に言った事、まさか忘れてないよね?」
顎に指を添え、視線を強引に合わされ聞かれた。
だから反射的にまたぎゅっと目を閉じて、ただコクンと頷いた。
クスリと奏くんが、笑う気配。
そして首筋に這わされた、舌の感触。
それに驚き、またしても小さな声が溢れた。
「ホント千尋さんは、敏感だよね?」
クスクスと笑いながら私の胸元に手をやり、そのまま形を確認するみたいに指先が這い回る。
その後もずっと焦らすみたいにそんな緩慢な動きを続けていた彼の手が、突然スルリとパジャマの裾から侵入してきて、下着の上からではなく直接胸の頂きに触れた。
「ここ......まだ全然触れてなかったのに、もうツンって立ち上がってる。
そんなに俺に、触って欲しかったの?」
いつもよりもちょっぴり低い声色で、耳元で囁かれた。
「ん......っ、奏くん、恥ずかしい。
聞かないで......!」
左右に首を振り、駄々っ子みたいに訴えた。
だけど彼はククッと笑って、もう一度聞いた。
「だぁめ。ちゃんと、聞かせて?
俺にずっとこうやって、触って欲しかったんだよね?」
きゅっと二本の指で少し強めに摘ままれ、卑猥な吐息が零れた。
そしてそのまま爪先でカリカリと軽く引っ掛かれ、まだ胸しか触られていないというのにいやらしい喘ぎ声を止める事が出来ない。
なのに彼は全部分かった上で、突然私に触れるのを止めてしまった。
それに戸惑い、瞳を開けてじっと奏くんの顔を見上げた。
「ちゃんと、言えよ。
......俺に、触れられたいって。
じゃないとずっと、このままだよ?」
そっと指で唇をなぞられ、体が小さく震えた。
「どうすんの?千尋さん。
......我慢、出来んの?」
じっと私を見下ろしたまま、奏くんは悠然と笑った。
......夕飯の前に言った事、まさか忘れてないよね?」
顎に指を添え、視線を強引に合わされ聞かれた。
だから反射的にまたぎゅっと目を閉じて、ただコクンと頷いた。
クスリと奏くんが、笑う気配。
そして首筋に這わされた、舌の感触。
それに驚き、またしても小さな声が溢れた。
「ホント千尋さんは、敏感だよね?」
クスクスと笑いながら私の胸元に手をやり、そのまま形を確認するみたいに指先が這い回る。
その後もずっと焦らすみたいにそんな緩慢な動きを続けていた彼の手が、突然スルリとパジャマの裾から侵入してきて、下着の上からではなく直接胸の頂きに触れた。
「ここ......まだ全然触れてなかったのに、もうツンって立ち上がってる。
そんなに俺に、触って欲しかったの?」
いつもよりもちょっぴり低い声色で、耳元で囁かれた。
「ん......っ、奏くん、恥ずかしい。
聞かないで......!」
左右に首を振り、駄々っ子みたいに訴えた。
だけど彼はククッと笑って、もう一度聞いた。
「だぁめ。ちゃんと、聞かせて?
俺にずっとこうやって、触って欲しかったんだよね?」
きゅっと二本の指で少し強めに摘ままれ、卑猥な吐息が零れた。
そしてそのまま爪先でカリカリと軽く引っ掛かれ、まだ胸しか触られていないというのにいやらしい喘ぎ声を止める事が出来ない。
なのに彼は全部分かった上で、突然私に触れるのを止めてしまった。
それに戸惑い、瞳を開けてじっと奏くんの顔を見上げた。
「ちゃんと、言えよ。
......俺に、触れられたいって。
じゃないとずっと、このままだよ?」
そっと指で唇をなぞられ、体が小さく震えた。
「どうすんの?千尋さん。
......我慢、出来んの?」
じっと私を見下ろしたまま、奏くんは悠然と笑った。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小野寺社長のお気に入り
茜色
恋愛
朝岡渚(あさおかなぎさ)、28歳。小さなイベント企画会社に転職して以来、社長のアシスタント兼お守り役として振り回される毎日。34歳の社長・小野寺貢(おのでらみつぐ)は、ルックスは良いが生活態度はいい加減、デリカシーに欠ける困った男。
悪天候の夜、残業で家に帰れなくなった渚は小野寺と応接室で仮眠をとることに。思いがけず緊張する渚に、「おまえ、あんまり男を知らないだろう」と小野寺が突然迫ってきて・・・。
☆全19話です。「オフィスラブ」と謳っていますが、あまりオフィスっぽくありません。
☆「ムーンライトノベルズ」様にも掲載しています。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件 他
rpmカンパニー
恋愛
新しい派遣先の上司が私のことを好きすぎた件
新しい派遣先の上司は、いつも私の面倒を見てくれる。でも他の人に言われて挙動の一つ一つを見てみると私のこと好きだよね。というか好きすぎるよね!?そんな状態でお別れになったらどうなるの?(食べられます)(ムーンライトノベルズに投稿したものから一部文言を修正しています)
人には人の考え方がある
みんなに怒鳴られて上手くいかない。
仕事が嫌になり始めた時に助けてくれたのは彼だった。
彼と一緒に仕事をこなすうちに大事なことに気づいていく。
受け取り方の違い
奈美は部下に熱心に教育をしていたが、
当の部下から教育内容を全否定される。
ショックを受けてやけ酒を煽っていた時、
昔教えていた後輩がやってきた。
「先輩は愛が重すぎるんですよ」
「先輩の愛は僕一人が受け取ればいいんです」
そう言って唇を奪うと……。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる