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これを恋と、よんでいいなら⑩
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「原くんが答えられないなら、この方からお聞きしても良いんですけれど。
……海晴さん。普通に聞いてもちゃんとした答えは得られなさそうなので、今日はもうここで、私は業務終了と言うことでもよろしいでしょうか?」
……口調は丁寧だが、圧がスゴい。
「あぁ、うん。それは別に、構わないけど……」
腕組みをしたまま、心底ゲンナリした表情で答える西園寺さん。
「ってことで、ここからはプライベートな時間なんで。
お兄さん、素直に答えた方が身のためだよ?」
さっきまでの穏やかな微笑とはまるで異なる、二見さんの凶悪な笑み。
それにゾクリとして、言葉を失った。
「まさかお前ら、美人局か!?」
男の思わぬ勘違いに、ぎょっとした。
二見さんと西園寺さん、ふたりの眉間に深いシワが寄る。
「違うよ。生憎金には、困ってない」
西園寺さんが、にっこりと微笑み答えた。
「なんだ?違うのか?
まぁでも処女じゃないならそんな可愛くもないデカいネコ、こっちから願い下げだけどな!」
虚勢を張り、更なる悪態を吐き続ける男。
だけどそんなのは、言われなくても自分でも嫌ってくらい分かっている。
なのにいざそんな風に他人から言われたら、情けなくて、恥ずかしくて、泣きそうになってしまった。
動揺する俺を尻目に、男の頭部ギリギリのところを二見さんの足がかすめた。
「はぁ!?原くんは、世界一可愛いけど?
それが分かんないアンタの目は、節穴かなんかなの?
だったらその目、もう要らなくね?」
もはや作り物の笑顔を浮かべることすらないまま、瞳までほんの数ミリのところに突き付けられた二見さんの指先。
相手の顔面は、もはや蒼白。
そして俺の顔は、単に可哀想に思われ、フォローされただけだというのにきっと、情けない事に真っ赤になってしまっているに違いない。
……海晴さん。普通に聞いてもちゃんとした答えは得られなさそうなので、今日はもうここで、私は業務終了と言うことでもよろしいでしょうか?」
……口調は丁寧だが、圧がスゴい。
「あぁ、うん。それは別に、構わないけど……」
腕組みをしたまま、心底ゲンナリした表情で答える西園寺さん。
「ってことで、ここからはプライベートな時間なんで。
お兄さん、素直に答えた方が身のためだよ?」
さっきまでの穏やかな微笑とはまるで異なる、二見さんの凶悪な笑み。
それにゾクリとして、言葉を失った。
「まさかお前ら、美人局か!?」
男の思わぬ勘違いに、ぎょっとした。
二見さんと西園寺さん、ふたりの眉間に深いシワが寄る。
「違うよ。生憎金には、困ってない」
西園寺さんが、にっこりと微笑み答えた。
「なんだ?違うのか?
まぁでも処女じゃないならそんな可愛くもないデカいネコ、こっちから願い下げだけどな!」
虚勢を張り、更なる悪態を吐き続ける男。
だけどそんなのは、言われなくても自分でも嫌ってくらい分かっている。
なのにいざそんな風に他人から言われたら、情けなくて、恥ずかしくて、泣きそうになってしまった。
動揺する俺を尻目に、男の頭部ギリギリのところを二見さんの足がかすめた。
「はぁ!?原くんは、世界一可愛いけど?
それが分かんないアンタの目は、節穴かなんかなの?
だったらその目、もう要らなくね?」
もはや作り物の笑顔を浮かべることすらないまま、瞳までほんの数ミリのところに突き付けられた二見さんの指先。
相手の顔面は、もはや蒼白。
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