30 / 52
これを恋と、よんでいいなら②
しおりを挟む
その想いが確信に変わったのは、高校生になってすぐの頃、友達の家で行われたAVの観賞会での事。
男優に抱かれる女の子を見て、興奮した。
しかしそれは、あんな風に女の子を抱きたいと思っての事ではなかった。
そう……俺は女の子の痴態に対してではなく、無理やりにも近い形で快楽を男の手で与えられるその子の姿に自分を重ね、興奮したのだ。
だけどこんなの、誰にも相談なんて出来るはずもない。
だから女の子とは縁がないんだと嘆くふりをしながら、時折ゲイ向けのAVなんかをこっそりネットで見て、抱かれる姿を自分に脳内で置き換える事で発散した。
そして二見さんの事を好きになってからは、罪悪感を感じながらも妄想の中、何度も彼に抱かれるようになった。
西園寺さんみたいに、オープンに出来る人間が信じられないと思う反面、少しだけ羨ましい。
そして自分の分まで、彼らには幸せになって欲しいと心から思う。
……あとついでというワケではないが、二見さんに逢えるのはめちゃくちゃ嬉しい。
でもこの邪な想いを、二見さんにリアルでぶつけるつもりは毛頭ない。
だって彼はノンケだと思うし、更には自分よりもガタイの良い男を抱いてくれだなんて、言えるはずもないから。
……気持ち悪いと思われるくらいなら、今のまま、ただそっと見ているだけで良い。
「あ……そうだ、原くん。
この間今話題のアクション映画のチケットを二枚貰ったのですが、一緒に観に行きませんか?」
予想外の、お誘い。
それに驚き、一瞬反応が遅れてしまった。
すると二見さんはちょっと困り顔で笑い、言った。
「えっと……無理にとは、言いませんけど」
だから俺は、慌てて答えた。
「ありがとうございます、喜んで!」
あまりにも、大きな声が出過ぎたせいだろう。
二見さんはクスクスと可笑しそうに笑いながら、言った。
「こちらこそ、いつもありがとうございます。
じゃあまた、二人の都合の合う時にでも」
男優に抱かれる女の子を見て、興奮した。
しかしそれは、あんな風に女の子を抱きたいと思っての事ではなかった。
そう……俺は女の子の痴態に対してではなく、無理やりにも近い形で快楽を男の手で与えられるその子の姿に自分を重ね、興奮したのだ。
だけどこんなの、誰にも相談なんて出来るはずもない。
だから女の子とは縁がないんだと嘆くふりをしながら、時折ゲイ向けのAVなんかをこっそりネットで見て、抱かれる姿を自分に脳内で置き換える事で発散した。
そして二見さんの事を好きになってからは、罪悪感を感じながらも妄想の中、何度も彼に抱かれるようになった。
西園寺さんみたいに、オープンに出来る人間が信じられないと思う反面、少しだけ羨ましい。
そして自分の分まで、彼らには幸せになって欲しいと心から思う。
……あとついでというワケではないが、二見さんに逢えるのはめちゃくちゃ嬉しい。
でもこの邪な想いを、二見さんにリアルでぶつけるつもりは毛頭ない。
だって彼はノンケだと思うし、更には自分よりもガタイの良い男を抱いてくれだなんて、言えるはずもないから。
……気持ち悪いと思われるくらいなら、今のまま、ただそっと見ているだけで良い。
「あ……そうだ、原くん。
この間今話題のアクション映画のチケットを二枚貰ったのですが、一緒に観に行きませんか?」
予想外の、お誘い。
それに驚き、一瞬反応が遅れてしまった。
すると二見さんはちょっと困り顔で笑い、言った。
「えっと……無理にとは、言いませんけど」
だから俺は、慌てて答えた。
「ありがとうございます、喜んで!」
あまりにも、大きな声が出過ぎたせいだろう。
二見さんはクスクスと可笑しそうに笑いながら、言った。
「こちらこそ、いつもありがとうございます。
じゃあまた、二人の都合の合う時にでも」
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説

青少年病棟
暖
BL
性に関する診察・治療を行う病院。
小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。
※性的描写あり。
※患者・医師ともに全員男性です。
※主人公の患者は中学一年生設定。
※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。




ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話
あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハンター ライト(17)
???? アル(20)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後半のキャラ崩壊は許してください;;

23時のプール
貴船きよの
BL
輸入家具会社に勤める市守和哉は、叔父が留守にする間、高級マンションの部屋に住む話を持ちかけられていた。
初めは気が進まない和哉だったが、そのマンションにプールがついていることを知り、叔父の話を承諾する。
叔父の部屋に越してからというもの、毎週のようにプールで泳いでいた和哉は、そこで、蓮見涼介という年下の男と出会う。
彼の泳ぎに惹かれた和哉は、彼自身にも関心を抱く。
二人は、プールで毎週会うようになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる