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家族への告白①
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帰宅すると母が、今朝西園寺さんから貰った高級なお煎餅を手にキラキラと瞳を輝かせ、僕の帰りを待ち構えていた。
「お帰りなさい、陸斗!
でも西園寺様とは、いったいどういう関係なの?」
西園寺様って、なんだ......。
でも、しまった。すっかり、忘れていた!
なんと答えるのが正解か分からず、言葉につまる僕。
知り合い?雇われ先の、上司?
それともちゃんと母さんには、お付き合いしているって伝えるべき?
様々な答えが、僕の頭の中でぐるぐると渦巻いた。
しかしこれから彼は、隣で暮らすようになるのだ。
嘘をついて誤魔化したところで、お泊まりだのなんだのと家を不在にする機会が増えれば、自然と全部ばれてしまうに違いない。
というか西園寺さんの今朝のあの態度からして、引っ越しだけではなく異なる挨拶もする気満々という感じだったし。
母は幸いそういった事にも寛大な人だし、父も人として色々問題はあるものの、僕の幸せを一番に願ってくれている。
そんな両親の下に生まれる事が出来て、金は無くとも、なんだかんだ言いながらきっと僕は幸せな人間なんだろうなと思う。
だから僕は勇気を振り絞り、ボソボソと小さな声で答えた。
「ただいま。えっと......実は年末から、あの人と付き合ってるんだ。
僕達は男同士だし、障害もあるかもしれないけれど……」
少しぐらいは、驚かれるかと思った。
しかし母さんはバリンとお煎餅を噛り、ウンウンと頷き言った。
「あぁ、やっぱりそういう事?
でもまぁ、良いんじゃない?障害が多い方が、恋は盛り上がるっていうし」
「お帰りなさい、陸斗!
でも西園寺様とは、いったいどういう関係なの?」
西園寺様って、なんだ......。
でも、しまった。すっかり、忘れていた!
なんと答えるのが正解か分からず、言葉につまる僕。
知り合い?雇われ先の、上司?
それともちゃんと母さんには、お付き合いしているって伝えるべき?
様々な答えが、僕の頭の中でぐるぐると渦巻いた。
しかしこれから彼は、隣で暮らすようになるのだ。
嘘をついて誤魔化したところで、お泊まりだのなんだのと家を不在にする機会が増えれば、自然と全部ばれてしまうに違いない。
というか西園寺さんの今朝のあの態度からして、引っ越しだけではなく異なる挨拶もする気満々という感じだったし。
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僕達は男同士だし、障害もあるかもしれないけれど……」
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