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その秘書、有能につき①
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インターホンのモニター画面を覗くとそこには、ジーンズにTシャツという、ラフな服装に身を包む秘書の二見さんの姿。
『やっほー、海晴!
手伝いに来てやったぞ』
いつもとは、まるで異なる口調。
……完全オフモードの二見さんと遭遇するのは二度目だけれど、やはり中々慣れる事が出来ない。
「頼んでない。帰れ!」
冷たく言い放ち、僕の体に再び触れようとする西園寺さん。
いやいや、さすがにそれはまずいだろう!
「……せっかく来てくれたんだし、申し訳ないですよ。
それに三人でやった方が、早く終わるんじゃないですか?」
おずおずと、進言した。
『そうだ、そうだ!
てかさ……陸斗くんとふたりだと、ずーーーっといちゃこらしてて、終わるもんも終わらなくね?』
玄関のドア越しに、騒ぎ立てる二見さん。
はぁ、と大きな溜め息をひとつ吐き、西園寺さんは渋々といった感じでドアを開けた。
「おっじゃまっしまーす!
外から見ても馬鹿デカイ家だなと思ったけど、中もやっぱり無駄にゴージャスだな」
キョロキョロと室内を見回しながら、感嘆したように二見さんは言った。
「本当に、失礼なヤツだな。
用が済んだら、さっさと帰れよ?」
僕に接する時の西園寺さんとは全然違う、歯に衣着せぬ物言い。
それがちょっぴり羨ましいと感じてしまうのはきっと、僕のワガママだろう。
「陸斗くんも、おはよ!
朝っぱらからこの変態に、変な事されてない?」
ニヤニヤとゲスな笑みを浮かべて聞かれたけれど、まさかもう手遅れですだなんて、言えるはずもなく。
曖昧に笑って誤魔化そうとしたら、二見さんは心底呆れた様子で、まるで汚物でも見るような視線を西園寺さんに向けた。
『やっほー、海晴!
手伝いに来てやったぞ』
いつもとは、まるで異なる口調。
……完全オフモードの二見さんと遭遇するのは二度目だけれど、やはり中々慣れる事が出来ない。
「頼んでない。帰れ!」
冷たく言い放ち、僕の体に再び触れようとする西園寺さん。
いやいや、さすがにそれはまずいだろう!
「……せっかく来てくれたんだし、申し訳ないですよ。
それに三人でやった方が、早く終わるんじゃないですか?」
おずおずと、進言した。
『そうだ、そうだ!
てかさ……陸斗くんとふたりだと、ずーーーっといちゃこらしてて、終わるもんも終わらなくね?』
玄関のドア越しに、騒ぎ立てる二見さん。
はぁ、と大きな溜め息をひとつ吐き、西園寺さんは渋々といった感じでドアを開けた。
「おっじゃまっしまーす!
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「本当に、失礼なヤツだな。
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ニヤニヤとゲスな笑みを浮かべて聞かれたけれど、まさかもう手遅れですだなんて、言えるはずもなく。
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