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嫉妬④
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箱から小さな包みを取り出すと、慣れた様子でそれを装着する蒼汰。
でもその箱に書かれた『Lサイズ』の文字を目にして、ちょっと怯んだ。
「えっと......あの。蒼汰?
もしあまりにも痛かったら、途中でもやめ......」
私が言い切るより早く、例の胡散臭いキラキラスマイルを顔面に貼り付け、彼は言った。
「は?何を言ってんの?
どんだけ、焦らしたと思ってんの?」
その言葉にビビり、またしても逃げ出したくなった。
だけど優しくポンポンと頭を撫でながら、彼は困り顔で笑った。
「なるべく痛くしないように、気を付けるから。
......だから俺を、受け入れて」
彼は再び私の体にのし掛かり、ゴムを着けたその先端を入り口に擦り付けて来た。
それが時々敏感な蕾に当たるものだから、恥ずかしいのに声を止める事が出来ない。
「蒼汰......やめなくていいから、せめてぎゅってさせて」
手首を縛られたままで抱き付く事が出来ないのが、ずっと寂しかった。
すると蒼汰は私の額にまた一度キスをして、クスリと笑った。
「本当に、可愛い。......いいよ、カヲル。
しっかり俺に、抱き付いてて。
背中に爪、立てて良いから」
ようやく拘束を解いて貰えたから、彼の体を強く抱き締め、キスをねだった。
貪り合うみたいな、激しいキス。
まだ少し恥ずかしかったけれど、この人にこんなにも求めて貰えて、とても幸せだと思った。
「大好きだよ、カヲル。
やっとお前を、俺のモノに出来る」
少しずつ、中を押し広げられていくような感覚。
指以上の圧迫感と共に、激しい痛みを感じた。
労うように、そっと私の頬に触れる彼の手のひら。
熱のこもった瞳で、だけど心配そうにじっと私を見下ろす彼。
こわくないと言えば、嘘になる。
だけど彼に私の初めてを捧げる事が出来るのだと思うと、単純に嬉しかった。
でもその箱に書かれた『Lサイズ』の文字を目にして、ちょっと怯んだ。
「えっと......あの。蒼汰?
もしあまりにも痛かったら、途中でもやめ......」
私が言い切るより早く、例の胡散臭いキラキラスマイルを顔面に貼り付け、彼は言った。
「は?何を言ってんの?
どんだけ、焦らしたと思ってんの?」
その言葉にビビり、またしても逃げ出したくなった。
だけど優しくポンポンと頭を撫でながら、彼は困り顔で笑った。
「なるべく痛くしないように、気を付けるから。
......だから俺を、受け入れて」
彼は再び私の体にのし掛かり、ゴムを着けたその先端を入り口に擦り付けて来た。
それが時々敏感な蕾に当たるものだから、恥ずかしいのに声を止める事が出来ない。
「蒼汰......やめなくていいから、せめてぎゅってさせて」
手首を縛られたままで抱き付く事が出来ないのが、ずっと寂しかった。
すると蒼汰は私の額にまた一度キスをして、クスリと笑った。
「本当に、可愛い。......いいよ、カヲル。
しっかり俺に、抱き付いてて。
背中に爪、立てて良いから」
ようやく拘束を解いて貰えたから、彼の体を強く抱き締め、キスをねだった。
貪り合うみたいな、激しいキス。
まだ少し恥ずかしかったけれど、この人にこんなにも求めて貰えて、とても幸せだと思った。
「大好きだよ、カヲル。
やっとお前を、俺のモノに出来る」
少しずつ、中を押し広げられていくような感覚。
指以上の圧迫感と共に、激しい痛みを感じた。
労うように、そっと私の頬に触れる彼の手のひら。
熱のこもった瞳で、だけど心配そうにじっと私を見下ろす彼。
こわくないと言えば、嘘になる。
だけど彼に私の初めてを捧げる事が出来るのだと思うと、単純に嬉しかった。
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