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持つべきものは①
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もしやこのまま美希に凸られ、全て蒼汰にバレてしまうんじゃないかと思ったけれど、それは杞憂に終わった。
そう。彼女は明らかに私と目が合ったはずなのに、何事もなかったかのようにスルーしてくれたのだ。
でもまぁ考えてみたら、そりゃそうか。
私だって佐藤君と美希がいちゃつくところに出くわしたとしても、絶対に現場に踏み込んだりはしないもの。
いや、そもそもの話。
......私と蒼汰は別に、イチャイチャしていたワケではないんだけどさ。
結局もう佐藤君の家には一人では行かないと何故か誓わされ、そこでようやく体を解放された。
......本当にこの男の考える事だけは、よく分からない。
だけど何だかんだ言いながらも、私の事を幼馴染みとして心配してくれているのだと思うと悪い気はしなかった。
***
翌朝美希から、一通のメッセージが届いた。
『おはよう!
昨夜は随分、お楽しみだったようですね』
あぁ......やはり、勘違いされている。
これは一度、きちんと説明せねばなるまい。
重い気分ではあったけれど、無視すると余計に被害が拡大しそうな気しかしなかったから、ベッドの上に寝転んだまま直ぐ様返事を送った。
『おはよう。
誤解しないでよ、アイツとはそういうのじゃないから!
ちょっと相談したい事もあるので、火曜にでも会えない?』
火曜なら嶋田珈琲は定休日だし、美容師をしている美希もちょうどお休みなはずだ。
速攻でついた、既読マーク。
そしてすぐに、またメッセージが届いた。
『OK、では火曜に!
根掘り葉掘り、聞いてやんよ🖤』
......確実に、面白がられている。
そう。彼女は明らかに私と目が合ったはずなのに、何事もなかったかのようにスルーしてくれたのだ。
でもまぁ考えてみたら、そりゃそうか。
私だって佐藤君と美希がいちゃつくところに出くわしたとしても、絶対に現場に踏み込んだりはしないもの。
いや、そもそもの話。
......私と蒼汰は別に、イチャイチャしていたワケではないんだけどさ。
結局もう佐藤君の家には一人では行かないと何故か誓わされ、そこでようやく体を解放された。
......本当にこの男の考える事だけは、よく分からない。
だけど何だかんだ言いながらも、私の事を幼馴染みとして心配してくれているのだと思うと悪い気はしなかった。
***
翌朝美希から、一通のメッセージが届いた。
『おはよう!
昨夜は随分、お楽しみだったようですね』
あぁ......やはり、勘違いされている。
これは一度、きちんと説明せねばなるまい。
重い気分ではあったけれど、無視すると余計に被害が拡大しそうな気しかしなかったから、ベッドの上に寝転んだまま直ぐ様返事を送った。
『おはよう。
誤解しないでよ、アイツとはそういうのじゃないから!
ちょっと相談したい事もあるので、火曜にでも会えない?』
火曜なら嶋田珈琲は定休日だし、美容師をしている美希もちょうどお休みなはずだ。
速攻でついた、既読マーク。
そしてすぐに、またメッセージが届いた。
『OK、では火曜に!
根掘り葉掘り、聞いてやんよ🖤』
......確実に、面白がられている。
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