童貞ですが、何か?

ryon*

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秘密④

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 発情!?......なんて大胆な、発言。
 しかし、正論。......ド正論だ。

 抱かれたい男No.1なんて言われてはいるけれど、俺は実は童貞だったりする。
 嘘で固めたアイドルとの二重生活を非難されたような気がして、ガンと後頭部を殴打されたような気分になった。

 しかも目の前には、憐れみの目を向ける正太郎の姿。
 せめてからかってくれればいいものを、いつもは陽気な彼の心底同情するような表情が、またなんとも言えない気持ちに俺をさせた。
 優しさは、時として残酷なのだ。
 
 それにしても。ハハハ、ダメージ半端ない。
 ......胡散臭いは酷過ぎるよ、咲良さん。

 その日は笑顔を顔面に無理矢理貼り付けて、早々に撤収した。

***

 数日後。久しぶりに明日休みが取れたため、今日は夜更かしをしてやろうと考えて正太郎を誘い、男二人でバーを訪れている。
 
 人目を気にしたくなんて無かったから、プライベートの時はいつも完全オフモードのダサ眼鏡姿なため、誰にも自分がJOKERの仁だとは、悟られずに済んでいるけれど。

 幼い頃からの腐れ縁である正太郎は素の俺を知っているし、咲良さんに片思い中だって事ももう完全にばれている。

 この間彼女との会話が少し盛り上がったのだという話を嬉しくてしたら、周囲を気にしつつも、呆れ口調で言われた。

「五十嵐ちゃんさぁ......ここだけの話、彼氏に三股掛けられてたのが発覚したから、相手の男とは別れたばっかりらしいぞ?
 絶対いま、チャンスじゃん!」

 三股!?......五十嵐さんみたいな素敵な女性相手にソイツ、なんて真似をしやがるのだ。
 でも確かに正太郎の言うように、これはきっと、チャンスなんだろうな。

 だけどやっぱり彼女がそんな酷い目に遭い、今ももしかしたら泣いているかも知れないと思ったら、素直にラッキーと思う事は俺には出来なかった。
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