78 / 103
第2章 マジックフェスティバル
【77話】 幕間
しおりを挟む
さて、時は少し戻りユウトとクラックが激しくぶつかりあっている最中の事です。
審判がグランドへと行くために使っている通路に5人の男達が姿を見せていました。
その先頭にいるのはトハクだった。
目的はもちろん……
「あのクソガキ!絶対にタダでは済ませねぇぞ!!」
怒りに身を震わせながらトハクはユウトへと攻撃を仕掛けようとしていた。
「行くぞお前らぁ!!ゴルディン様のためにあのガキを潰せぇ!!」
「「おぉ!!」」
トハクの掛け声に応じて仲間であろう4人の男達が声を上げる。
「そこで何をしているのかな?」
背後から知らない声が聞こえてきた。
その声に反応してトハク達はその声の方を振り返った。
「なっ!お前は!!」
そこにいたのはパゼーレの騎士団の騎士長ディーオンそしてその横には茶色い髭チャーチスが立っていた。
「ここら辺を見回っていたら怪しい奴らを見たって聞いてな。
さて、お前らはいったいここで何をしてるんだ?」
1人1人に視線を移しながらディーオンは男達の目的を聞く。
「ほ、他に座れる席がなかったから仕方なくここで見てるだけだ!!」
トハクは苦し紛れの言い訳をディーオンに吐く。
そんなトハク達を見て呆れたのかチャーチスはため息をついた。
「ゴルディン」
ディーオンから出た言葉にトハク達はギクッと反応する。
「どうせお前らゴルディンから来た奴らだろ?」
余裕そうな表情でディーオンはトハク達に問いただす。
「貴様……それを知っていて……!!」
男達の中の1人が口を滑らせた。
「やっぱりそうなんだな。」
ディーオンの言葉に口を滑らした男は「しまった!」と反応する。
「ここまで堕ちたかゴルディンの連中、デュヘインがいた時の頃は堅実だったのが今はこれか……」
ディーオンはかつてゴルディンにいた英雄の事と今のゴルディンの現状について嘆く。
「そ、それを知ってしまったからにはお前らを生かしてはおけん!!」
トハク達は情報が漏れたことで焦っていて激昂しているのか魔性輪を取り出して交戦する気のようだ。
それを見たディーオンは戦う姿勢を見せてたが。
「待ってください。ここは私1人で。」
チャーチスがディーオンの前に立つ。
「……別にいいがいきなりどうした?」
ディーオンは意外そうな顔でチャーチスに尋ねる。
「いや別に」
チャーチスは少しそっけない返事を返した。
「あっ言っとくけど、ここで活躍とかしてもまだ中隊長には戻れないからな。」
補足するような感じでディーオンはチャーチスに言った。
「……やっぱり私貴方苦手です」
図星だったのか不服そうな態度を取る。
「はよやれ」
チャーチスはディーオンの言葉をスルーしてトハク達の前へと歩く。
「……へっディーオンが出てこないなら俺達にも勝機はあるぜ、全員でかかるぞ!!」
トハク達は怯えはしたが、ディーオンが戦わないと思った瞬間に少し強気になり人器を取り出す。
「行くぞお前らかかれぇ!!」
「「おぉー!!」」
トハクの掛け声と共にチャーチスに飛びかかっていく男達、チャーチスも人器である槍を持って迎え撃つ。
結果はというと……
男達は全員床に倒れてチャーチスに見下されていた。
全員倒し終わったと思い、チャーチスは通路の先に移動していたディーオンの元へと行った。
そこではまだユウトとクラックの激戦の真っ最中。
「あの異世界人のガキ、よく動きますね」
チャーチスは先に戦いを見ていたディーオンに声をかける。
「あぁ……そうだな」
ディーオンは2人の戦いを見ながら呟くように言った。
「まぁ貴方の指導あってのものなんでしょうけどね」
チャーチスはユウトのこの実力は当然だと評価を下す。
「いや、俺がやったのは戦いの基礎の部分だけだ。あそこまでやれるのはアイツの実力だよ」
チャーチスのユウトに対する評価を否定してユウトの事を少し高く評価する。
「いや、それにしても……」
今のディーオンの目に映るのはユウトの今の実力よりも……
「いい表情するようになったじゃねぇか」
最初会った時よりも晴れやかな表情をしているユウトの事が目に映ったのだ。
「急報!急報!!」
ディーオンが感情に浸っている時に後ろからバットルの騎士が現れた。
「?どうした?」
その騎士の慌てようを見てディーオンは事情を聞く。
「都市ゴルディンが……凶震戒によって壊滅しました!!」
ゴルディン壊滅の報が今、ディーオンに届いたのだ。
審判がグランドへと行くために使っている通路に5人の男達が姿を見せていました。
その先頭にいるのはトハクだった。
目的はもちろん……
「あのクソガキ!絶対にタダでは済ませねぇぞ!!」
怒りに身を震わせながらトハクはユウトへと攻撃を仕掛けようとしていた。
「行くぞお前らぁ!!ゴルディン様のためにあのガキを潰せぇ!!」
「「おぉ!!」」
トハクの掛け声に応じて仲間であろう4人の男達が声を上げる。
「そこで何をしているのかな?」
背後から知らない声が聞こえてきた。
その声に反応してトハク達はその声の方を振り返った。
「なっ!お前は!!」
そこにいたのはパゼーレの騎士団の騎士長ディーオンそしてその横には茶色い髭チャーチスが立っていた。
「ここら辺を見回っていたら怪しい奴らを見たって聞いてな。
さて、お前らはいったいここで何をしてるんだ?」
1人1人に視線を移しながらディーオンは男達の目的を聞く。
「ほ、他に座れる席がなかったから仕方なくここで見てるだけだ!!」
トハクは苦し紛れの言い訳をディーオンに吐く。
そんなトハク達を見て呆れたのかチャーチスはため息をついた。
「ゴルディン」
ディーオンから出た言葉にトハク達はギクッと反応する。
「どうせお前らゴルディンから来た奴らだろ?」
余裕そうな表情でディーオンはトハク達に問いただす。
「貴様……それを知っていて……!!」
男達の中の1人が口を滑らせた。
「やっぱりそうなんだな。」
ディーオンの言葉に口を滑らした男は「しまった!」と反応する。
「ここまで堕ちたかゴルディンの連中、デュヘインがいた時の頃は堅実だったのが今はこれか……」
ディーオンはかつてゴルディンにいた英雄の事と今のゴルディンの現状について嘆く。
「そ、それを知ってしまったからにはお前らを生かしてはおけん!!」
トハク達は情報が漏れたことで焦っていて激昂しているのか魔性輪を取り出して交戦する気のようだ。
それを見たディーオンは戦う姿勢を見せてたが。
「待ってください。ここは私1人で。」
チャーチスがディーオンの前に立つ。
「……別にいいがいきなりどうした?」
ディーオンは意外そうな顔でチャーチスに尋ねる。
「いや別に」
チャーチスは少しそっけない返事を返した。
「あっ言っとくけど、ここで活躍とかしてもまだ中隊長には戻れないからな。」
補足するような感じでディーオンはチャーチスに言った。
「……やっぱり私貴方苦手です」
図星だったのか不服そうな態度を取る。
「はよやれ」
チャーチスはディーオンの言葉をスルーしてトハク達の前へと歩く。
「……へっディーオンが出てこないなら俺達にも勝機はあるぜ、全員でかかるぞ!!」
トハク達は怯えはしたが、ディーオンが戦わないと思った瞬間に少し強気になり人器を取り出す。
「行くぞお前らかかれぇ!!」
「「おぉー!!」」
トハクの掛け声と共にチャーチスに飛びかかっていく男達、チャーチスも人器である槍を持って迎え撃つ。
結果はというと……
男達は全員床に倒れてチャーチスに見下されていた。
全員倒し終わったと思い、チャーチスは通路の先に移動していたディーオンの元へと行った。
そこではまだユウトとクラックの激戦の真っ最中。
「あの異世界人のガキ、よく動きますね」
チャーチスは先に戦いを見ていたディーオンに声をかける。
「あぁ……そうだな」
ディーオンは2人の戦いを見ながら呟くように言った。
「まぁ貴方の指導あってのものなんでしょうけどね」
チャーチスはユウトのこの実力は当然だと評価を下す。
「いや、俺がやったのは戦いの基礎の部分だけだ。あそこまでやれるのはアイツの実力だよ」
チャーチスのユウトに対する評価を否定してユウトの事を少し高く評価する。
「いや、それにしても……」
今のディーオンの目に映るのはユウトの今の実力よりも……
「いい表情するようになったじゃねぇか」
最初会った時よりも晴れやかな表情をしているユウトの事が目に映ったのだ。
「急報!急報!!」
ディーオンが感情に浸っている時に後ろからバットルの騎士が現れた。
「?どうした?」
その騎士の慌てようを見てディーオンは事情を聞く。
「都市ゴルディンが……凶震戒によって壊滅しました!!」
ゴルディン壊滅の報が今、ディーオンに届いたのだ。
0
お気に入りに追加
124
あなたにおすすめの小説
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる