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第2章 マジックフェスティバル
【36話】 「じゃあね、ありがとう」
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襲撃事件から数日が経ち、やっと俺は外に出られるようになった。
夕焼け空の下、俺はとある人物に呼ばれて中庭まで来ていた。
はやく来すぎたのか、俺のことを呼び出した人物はまだ来ていなかったようだ。
俺はその人物が来るまで、ぼーっと中庭を眺めていた。
目覚めた後、俺は襲撃事件のその後を聞いた。
亡くなった先輩達の事、襲撃者達の事、それにこの学園が廃校になることも……。
悔しいという気持ちや、この学園が無くなると思うと寂しい気持ちにもなる。
「ごめん、待った?」
後ろから声が聞こえてきて、振り返る。
そこにいたのは俺の事をこの中庭に呼び出した本人、ユインだった。
「んっいいや、さっき来たところだ。」
なんか、よく聞くようなセリフを吐く。
そのまま流れで、中庭にあるベンチに腰をかけた。
「それで、なんのようだ?」
腰をかけてから、ユインに俺を呼び出した理由を聞いた。
この前の態度とは打って変わり、少し静かで落ち着いている様子だ。
まぁノルトの事を聞いたら……なんとも言えない気持ちになる。
「……ただ謝りたかっただけ、色々と本当にごめんね。」
ユインは俺の方を向き、頭を深く下げて謝罪をしてきた。
少し驚きはしたが、これはユインなりの落とし前なのだろう。
素直に受け取っておこう。
「俺は特には思ってないよ。
それに謝るんだったらこっちもだ。
ごめん、流石に顔面はやり過ぎた。」
たしかにあの時は少し周りが見えていなかった、流石に女子の顔面をブン殴るなんて明らかにやりすぎた。
それについては本当に反省をしている。
「まったく、素直だよねユウトは。
別に怒ってないよ。」
短く、ユインは言った。
ユインは少し無理して一生懸命笑っているようだった。
「……大丈夫か……?」
不躾な質問だ。
ユインは今、ノルトの死でショックを受けている。
それにユインは……
「まぁ退学になったのは私が悪いからねこれは私なりのけじめかな」
ユインは退学処分となっていた。
理由はレイナの魔力暴走の一件だ、ユインはレイナを刺して俺に罪を着せた事で魔法学園から退学になったのだ。
俺もレイナもユインの退学処分を取り消すように取り合ったが退学処分は取り消されなかった。
そしてユインからこの学園から去る日は……今日だ。
「……それは、その……」
なんてユインな言ったらいいかわからず、俺は口籠らせていた。
「ノルトの事なら別にユートのせいじゃないから、心配しないで。
私の魔法とかなら生き返らせられたかなーって!」
俺がなにを言いたいのかわかっていたのかユインは俺を無理にふざけるようにしながら励ましてくる。
そういえば、彼女の魔法は人や動物の亡骸を操れる「ネクロマンサー」
「でも……私の魔法を使っても彼は生き返らない、死んだ人はどうやっても取り戻せない」
ユインの言葉に言葉が出ない。
「……ねぇユート、最後に私たち友達になれるかな?」
ユインは俺にそう言ってきた。
最後……か、なら俺は暗い顔をしている場合じゃないな。
「ふっ、お前がもうレイナにあんな事しないんだったら友達になっても構わないぜ。」
明るく少し格好つけながらユインに言う。
俺が格好つけても特にユインの心の辛さが取れるわけではない、それでも少しは辛さが取れるように。
「あははっ何それ。」
ユインは俺の言葉を聞いて笑った。
少しでも、ユインの辛さがつれたのかな?
「でも……うん、いいよ。ユート、私と友達になってください」
ユインは笑いを抑えて、俺と友達になってと言ってくる。
俺の回答は決まっている。
「あぁ、もちろんこちらこそよろしく。」
手を差し伸べて、ユインと友達になることを笑顔で了承した。
ユインは差し伸べた俺の手を掴んで握手を行った。
「……ごめんね、そろそろ行かないと。」
握手を少しの間して、手を離して落ち込みながらユインは言った。
どうやらもう迎えが来ているようだ。
「そうか、元気でな。」
友達との別れ、それは意外にも早いものだった。
ユインは手を離した後、ゆっくりと後退りをする。
「……っと最後に、レイナの事好きならちゃんと守ってあげてね!!
唐突に振り返ったユインは笑顔で話す。
「なっ……!
「じゃあね、ユート!ありがとう!!」
唖然とする俺に笑いかけながらユインは中庭から去って行った。
夕日が沈んでいく……俺も帰らないとな。
私はユウトと別れた後、あの子を探し走っていた。
もう迎えがきてるのはわかっている、けれどあの子に伝えなきゃいけない事があったのだ。
そして見つける特徴的な銀の髪の少女。
「──レイナ!!」
銀髪の少女は私の声に振り返る、彼女は自身が刺してしまった少女。
「ユイン……?なんでここに?」
少女は困惑したかのように聞いてくる。
だってそうだ以前刺して酷いことをしたんだ、そんな女がいきなり何の用だとなるのは無理はない。
私は彼女に酷い事をした、どうやっても償いきれない事だ。
だから私は……
「ごめんっ……!!」
彼女の元に来るなり頭を深く下げて謝罪をする。
「謝って許される事じゃないのはわかってるでもごめんっ!私を許せないんだったら今好きにしてもいい!!」
彼女からどんな仕返しを受けても私は受け入れるつもりだ。
その覚悟で来た。
けれど……
「えい!」
彼女が私にした事はただ手刀で軽く、下げた私の頭を叩いただけだった。
「なん……で?」
レイナの行動に私は困惑する。
あんな事をした私にそれだけ……?
「私にはそんな事出来ない、私はユインの事怒ってないよ」
彼女は笑顔で私に話す。
その笑顔は私には眩しくて……
「ごめん……ごめんね」
「ううん、もう大丈夫だよ」
私は泣きながら謝ることしか出来なかった、けれどレイナはそんな私を慰めて。
最後に色々と話をした。
学園の事、これからの事、そして好きな人の事。
そして私は学園を離れる、友達になったレイナに手を振られながら。
夕焼け空の下、俺はとある人物に呼ばれて中庭まで来ていた。
はやく来すぎたのか、俺のことを呼び出した人物はまだ来ていなかったようだ。
俺はその人物が来るまで、ぼーっと中庭を眺めていた。
目覚めた後、俺は襲撃事件のその後を聞いた。
亡くなった先輩達の事、襲撃者達の事、それにこの学園が廃校になることも……。
悔しいという気持ちや、この学園が無くなると思うと寂しい気持ちにもなる。
「ごめん、待った?」
後ろから声が聞こえてきて、振り返る。
そこにいたのは俺の事をこの中庭に呼び出した本人、ユインだった。
「んっいいや、さっき来たところだ。」
なんか、よく聞くようなセリフを吐く。
そのまま流れで、中庭にあるベンチに腰をかけた。
「それで、なんのようだ?」
腰をかけてから、ユインに俺を呼び出した理由を聞いた。
この前の態度とは打って変わり、少し静かで落ち着いている様子だ。
まぁノルトの事を聞いたら……なんとも言えない気持ちになる。
「……ただ謝りたかっただけ、色々と本当にごめんね。」
ユインは俺の方を向き、頭を深く下げて謝罪をしてきた。
少し驚きはしたが、これはユインなりの落とし前なのだろう。
素直に受け取っておこう。
「俺は特には思ってないよ。
それに謝るんだったらこっちもだ。
ごめん、流石に顔面はやり過ぎた。」
たしかにあの時は少し周りが見えていなかった、流石に女子の顔面をブン殴るなんて明らかにやりすぎた。
それについては本当に反省をしている。
「まったく、素直だよねユウトは。
別に怒ってないよ。」
短く、ユインは言った。
ユインは少し無理して一生懸命笑っているようだった。
「……大丈夫か……?」
不躾な質問だ。
ユインは今、ノルトの死でショックを受けている。
それにユインは……
「まぁ退学になったのは私が悪いからねこれは私なりのけじめかな」
ユインは退学処分となっていた。
理由はレイナの魔力暴走の一件だ、ユインはレイナを刺して俺に罪を着せた事で魔法学園から退学になったのだ。
俺もレイナもユインの退学処分を取り消すように取り合ったが退学処分は取り消されなかった。
そしてユインからこの学園から去る日は……今日だ。
「……それは、その……」
なんてユインな言ったらいいかわからず、俺は口籠らせていた。
「ノルトの事なら別にユートのせいじゃないから、心配しないで。
私の魔法とかなら生き返らせられたかなーって!」
俺がなにを言いたいのかわかっていたのかユインは俺を無理にふざけるようにしながら励ましてくる。
そういえば、彼女の魔法は人や動物の亡骸を操れる「ネクロマンサー」
「でも……私の魔法を使っても彼は生き返らない、死んだ人はどうやっても取り戻せない」
ユインの言葉に言葉が出ない。
「……ねぇユート、最後に私たち友達になれるかな?」
ユインは俺にそう言ってきた。
最後……か、なら俺は暗い顔をしている場合じゃないな。
「ふっ、お前がもうレイナにあんな事しないんだったら友達になっても構わないぜ。」
明るく少し格好つけながらユインに言う。
俺が格好つけても特にユインの心の辛さが取れるわけではない、それでも少しは辛さが取れるように。
「あははっ何それ。」
ユインは俺の言葉を聞いて笑った。
少しでも、ユインの辛さがつれたのかな?
「でも……うん、いいよ。ユート、私と友達になってください」
ユインは笑いを抑えて、俺と友達になってと言ってくる。
俺の回答は決まっている。
「あぁ、もちろんこちらこそよろしく。」
手を差し伸べて、ユインと友達になることを笑顔で了承した。
ユインは差し伸べた俺の手を掴んで握手を行った。
「……ごめんね、そろそろ行かないと。」
握手を少しの間して、手を離して落ち込みながらユインは言った。
どうやらもう迎えが来ているようだ。
「そうか、元気でな。」
友達との別れ、それは意外にも早いものだった。
ユインは手を離した後、ゆっくりと後退りをする。
「……っと最後に、レイナの事好きならちゃんと守ってあげてね!!
唐突に振り返ったユインは笑顔で話す。
「なっ……!
「じゃあね、ユート!ありがとう!!」
唖然とする俺に笑いかけながらユインは中庭から去って行った。
夕日が沈んでいく……俺も帰らないとな。
私はユウトと別れた後、あの子を探し走っていた。
もう迎えがきてるのはわかっている、けれどあの子に伝えなきゃいけない事があったのだ。
そして見つける特徴的な銀の髪の少女。
「──レイナ!!」
銀髪の少女は私の声に振り返る、彼女は自身が刺してしまった少女。
「ユイン……?なんでここに?」
少女は困惑したかのように聞いてくる。
だってそうだ以前刺して酷いことをしたんだ、そんな女がいきなり何の用だとなるのは無理はない。
私は彼女に酷い事をした、どうやっても償いきれない事だ。
だから私は……
「ごめんっ……!!」
彼女の元に来るなり頭を深く下げて謝罪をする。
「謝って許される事じゃないのはわかってるでもごめんっ!私を許せないんだったら今好きにしてもいい!!」
彼女からどんな仕返しを受けても私は受け入れるつもりだ。
その覚悟で来た。
けれど……
「えい!」
彼女が私にした事はただ手刀で軽く、下げた私の頭を叩いただけだった。
「なん……で?」
レイナの行動に私は困惑する。
あんな事をした私にそれだけ……?
「私にはそんな事出来ない、私はユインの事怒ってないよ」
彼女は笑顔で私に話す。
その笑顔は私には眩しくて……
「ごめん……ごめんね」
「ううん、もう大丈夫だよ」
私は泣きながら謝ることしか出来なかった、けれどレイナはそんな私を慰めて。
最後に色々と話をした。
学園の事、これからの事、そして好きな人の事。
そして私は学園を離れる、友達になったレイナに手を振られながら。
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