周りにαが多すぎる

第一章

第六話

翌日となり、退院となった。
「やっとで、入院生活が終わった。」
そう言って、体を伸ばしていると両腕を掴まれた。
「「お兄ちゃん。退院したんですよね。今すぐ遊園地に行きましょう。」」
陸と空が満面の笑みで見上げている。
「分かってるよ。約束だからな、でも荷物を置いてからでも良いだろう。」
僕がそう言うと弟たちは執事たちを呼び、荷物を家に持っていかせるように言い、僕をリムジンに乗せた。
「「とっても楽しみだったんですよ。」」
弟たちが遊園地がどれ程楽しみだったのかという会話をしていると、目的地についた。
「「お兄ちゃん。日焼け止め等、しっかりとつけて予防してくださいね。」」
弟たちがそう言いながら、手に日焼け止めをつけて塗ってくれようかとしたが、流石にそれは兄として頼り無さすぎると思い自分で塗った。
「二人とも、日焼け止めはしっかりと塗ったからな。乗り物もどんどん乗っていくぞ。」
僕も、弟たちと同じく楽しみにしていたらしい。
想像以上に大きな声が出てしまった。
「「はい。三人で楽しみましょう。」」
三人で手を繋ぎながら遊園地の入場門をくぐった。