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番外編 〜須藤暮羽と8歳年上の保護者で婚約者との同居生活〜
清須家での初めての夜
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脱衣場に出ると、体を丁寧に拭かれ、乾燥防止のパックをされながら、洗い流さないトリートメントをして、ドライヤーで髪を乾かされた。正直、私の表情筋が死んでなかったら、あまりの高待遇に顔が引きつっていたと思う。
それくらい、山の貧乏屋敷に住んでた自分にとってはカルチャーショックだった。
着替えには真新しい下着と浴衣と羽織が用意されていた。
「すみません、服のサイズが分からなかったもので、使用人用の浴衣にしてしまったのですが、今晩はこちらで我慢してもらえませんか?」
「私はなんでもかまいませんが」
「ささ、お着せしますので、下着を身につけたら、腕を広げてもらえますか?」
1番年長の使用人がたたまれた浴衣を広げながら言う。
「それは大丈夫です。自分で着られますので」
他意はなかったのだけど、なぜか場の空気が凍る。
「で、では。私がお着せしましょうか?」
景明様と話していた使用人が、また取りつくろった笑みで胸に手を当てて1歩前に出る。
あ、これは。たぶんだけど……私が使用人を嫌ってると勘違いされてる?
「そういう意味ではなく、訪問着などの難しい着方じゃなければ、自分で着られるので問題ないという意味です。でも、幼い時に習ったきりですので、間違いがあったり、不格好だったら、遠慮なく直してもらってかまいませんので。お気遣いなく」
「わかりました」
そう言うと、使用人は出した1歩を下げて、頭を下げた。残りの使用人は、他に用があると言って、着替えると出て行った。
浴衣や羽織は少しサイズが大きかったので、自分で着るのにやや手間取ったが、最初は半信半疑だった使用人も「まぁ、お上手です」と褒めてくれた。
「ちょっといいかな?」
景明様の声がした。廊下へと繋がるすりガラスの扉越しに声をかけたようだ。
「はい、なんでしょう?」
使用人が返事をする。
「そろそろ準備はできたか? 早くしないとせっかくの食事が冷めてしまう」
少し強ばった声で景明様が話すと、使用人は満面の笑みで返す。
「たった今、着替えが終わったところですよ。今出ますね」
使用人に促され、私は扉の前に立つ。使用人が扉を開ける。
景明様は着流し姿で横を向いて立っていたが、すぐにこちらに気づき、柔和な笑みを浮かべて、私に手を差し伸べる。
「あ、来たか。さぁ、夕飯にしよう」
『高身長で大変見目麗しく、お優しくて、術の才にも秀でた方ですわ! 若様と恋仲になれるお方は、さぞ幸せでしょうね!』
先ほどの若い使用人の言葉を思い出し、思わず私は景明様をジロジロと見てしまう。
「うん、どうした?」
景明様に急に顔をのぞき込まれて、ドキッとしてしまい、なんだか手を握り返すことをためらってしまう。
「な、なんでもありません」
結局、手を握らずに廊下を歩き始めると、景明様に呼び止められる。
「おい、反対方向だぞ?」
指摘されて、私は火が出そうなほど恥ずかしかったけど、うつむいたままUターンして、景明様のところまで来ると、景明様の袖をつかみ小声でお願いする。
「あ、案内してください……」
一部始終を見ていた使用人は笑いを必死に堪えているように見えたが、気にしないようにした。
景明様に案内されて、食事な用意されている部屋に行きふすまを開けると、テーブルの上には、たくさんの品数の小鉢が置かれていた。
山暮らしだったので、あまり馴染みのない刺身なんかもあった。
「お前の好みが分からなかったから、とりあえず用意できるものをできるだけ用意した。苦手な物があったら、無理して箸をつけなくていい。箸をつけなかったものはまかないに回す。だから、ここではあまり気を使わなくていい」
景明様は優しい声音で微笑みかける。
幼い時の記憶が脳裏をかすめる。
初めて須藤家の外に行き、泊まった家もたくさんの使用人がいた。そこで出された食事は毎回御膳が3つ、4つ並んでいて、それはどれも味よりも砂を噛むような感覚が勝って、美味しくなかった。
ただ、あの時とは違って、清須家では酷い目眩ようなものは起きていない。たくさんの人に驚いただけというのが正しい。
景明様が先に席に着く。私は意を決して、景明様の向かいに座る。
「いただきます」
「いただきます」
互いに手を合わせ、箸を伸ばす。景明様は無表情で黙々と食べ進める。
私はというと、馴染みのある菜物から食べてみる。
ん? なんというか味付けが違う?
でも、それ以前になにかが足りない気がする……。
他の小鉢をつついてみても、煮物にしても、何にしても味付けは悪くなかったはずなのに、どれも須藤家で食べていたものより決定的に何かが足りなかった。
一応、箸をつけたものに関しては食べきったが、品数が多いので、食べ切るのに苦労した。
「思っていたよりたくさん食べたなぁ。そんなに気に入ったか?」
気づくと景明様が微笑ましそうにこちらをながめていた。
言えない……! 物足りませんでしたなんて、絶対に!!
何と言おうか迷っていると、景明様がくしゃっと笑いながら話してくれた。
「今日はたくさん霊力を使ったはずだから、メシはたくさん食った方がいい。食事と睡眠の質が霊力回復に大きくかかわってくるからな」
「あ、それ。亡くなったお爺様も言っていました。『妖退治人は術を使うと霊力消費する。だから、霊力回復に食事と睡眠の質を上げることが重要』だって……」
私の言葉を聞いて、景明様はしみじみと語る。
「そうか……暁平殿も、そうおっしゃっていたのか。まぁ、清須の源流は須藤にあるから当たり前っちゃあ、当たり前かぁ」
私はお爺様のことを知ってると聞き、やや前のめりになった。
「お爺様のことを知ってるんですか?!」
それに対して景明様は、少し困り気味で眉を下げた。
「落ち着けって。俺だって数えるほどしか会話したことないよ。ほとんどが現当主たる父の付き添いで、顔を出してただけなんだ。
しかし、暁平殿が亡くなる直前に、『須藤 暮羽の婚約者を決める権利を持つ貴殿にその後見人としての務めをしてもらいたい。誠に勝手な願いですまぬが、よろしく頼む』って、遺言状を書かれていてさ。それで今回、お前を迎えに行ったってわけなのさ」
「では、私が景明様の婚約者というのは?」
「それかぁー。どこで聞いたのか知らないが、実のところ、清須宗家としての全体の考えは、姫御子。つまり、須藤家の先祖返りであるお前に、次期当主である俺の子を産んでもらいたい、というのが本音なんだ。
でも、お前が成人するのは8年後。それまでに清須宗家としての意見が変わってるとも限らない。それに、俺としちゃあ、清須家の意見が絶対だとは思っていない。時と場合によっては柔軟に変えていくべきだと思うんだ」
やっと得心がいった。景明様は私が成人するまでの間は保護者として面倒を見る気はあるが、婚約者としては考えていない。だが、周りが推すならば、本来立場上納得のいかない婚約も飲まければならないお方だ。
なら、私ができること、言えることはこれしかない。
私は席を立ち、テーブル越しではなく直接顔が見えるように景明様から少し離れた横の位置に座り直し、三つ指をつく。
「え、急にどうした?」
目を丸くする景明様に対して、私は機械にように淡々と述べた。
「私は清須に、景明様に仕えるために術者として技を磨きながら生きてきました。
本来なら景明様が私の面倒を見る義務などございません。ですから、景明様が死ねと言うなら、死にます。術者として役に立たないと言うなら、追い出してもかまいません。
私を景明様の婚約者に、との声もありますが、婚約者を決める権限は景明様が持っております。ですので、私が成人するまで待つ必要もありません。それでも、私を妻にというなら、恋人を作ってもかまいません。お飾りの妻でもかまいません。
貴方様の為に、この身をつくす所存でございますので、これからよろしくお願いします」
「あ……ちょっと、疲れてるのかな? あはは。今夜は早く眠るといい」
引きつった笑みで景明様はそう言うと部屋を出て使用人を呼び、私を寝所まで案内させた。
「今日からこちらが姫御子様のお部屋になります。どうぞごゆるりと、おやすみくださいませ」
使用人はそう言うと、去っていく。
ふすまを開けると、文机にタンスが1つずつ置かれ、真ん中に布団が敷かれていた。
「今日からここが私の部屋……」
布団に触れるとかなり上等なもののようで、疲れもあってか、すんなり眠りについた。
つづく
それくらい、山の貧乏屋敷に住んでた自分にとってはカルチャーショックだった。
着替えには真新しい下着と浴衣と羽織が用意されていた。
「すみません、服のサイズが分からなかったもので、使用人用の浴衣にしてしまったのですが、今晩はこちらで我慢してもらえませんか?」
「私はなんでもかまいませんが」
「ささ、お着せしますので、下着を身につけたら、腕を広げてもらえますか?」
1番年長の使用人がたたまれた浴衣を広げながら言う。
「それは大丈夫です。自分で着られますので」
他意はなかったのだけど、なぜか場の空気が凍る。
「で、では。私がお着せしましょうか?」
景明様と話していた使用人が、また取りつくろった笑みで胸に手を当てて1歩前に出る。
あ、これは。たぶんだけど……私が使用人を嫌ってると勘違いされてる?
「そういう意味ではなく、訪問着などの難しい着方じゃなければ、自分で着られるので問題ないという意味です。でも、幼い時に習ったきりですので、間違いがあったり、不格好だったら、遠慮なく直してもらってかまいませんので。お気遣いなく」
「わかりました」
そう言うと、使用人は出した1歩を下げて、頭を下げた。残りの使用人は、他に用があると言って、着替えると出て行った。
浴衣や羽織は少しサイズが大きかったので、自分で着るのにやや手間取ったが、最初は半信半疑だった使用人も「まぁ、お上手です」と褒めてくれた。
「ちょっといいかな?」
景明様の声がした。廊下へと繋がるすりガラスの扉越しに声をかけたようだ。
「はい、なんでしょう?」
使用人が返事をする。
「そろそろ準備はできたか? 早くしないとせっかくの食事が冷めてしまう」
少し強ばった声で景明様が話すと、使用人は満面の笑みで返す。
「たった今、着替えが終わったところですよ。今出ますね」
使用人に促され、私は扉の前に立つ。使用人が扉を開ける。
景明様は着流し姿で横を向いて立っていたが、すぐにこちらに気づき、柔和な笑みを浮かべて、私に手を差し伸べる。
「あ、来たか。さぁ、夕飯にしよう」
『高身長で大変見目麗しく、お優しくて、術の才にも秀でた方ですわ! 若様と恋仲になれるお方は、さぞ幸せでしょうね!』
先ほどの若い使用人の言葉を思い出し、思わず私は景明様をジロジロと見てしまう。
「うん、どうした?」
景明様に急に顔をのぞき込まれて、ドキッとしてしまい、なんだか手を握り返すことをためらってしまう。
「な、なんでもありません」
結局、手を握らずに廊下を歩き始めると、景明様に呼び止められる。
「おい、反対方向だぞ?」
指摘されて、私は火が出そうなほど恥ずかしかったけど、うつむいたままUターンして、景明様のところまで来ると、景明様の袖をつかみ小声でお願いする。
「あ、案内してください……」
一部始終を見ていた使用人は笑いを必死に堪えているように見えたが、気にしないようにした。
景明様に案内されて、食事な用意されている部屋に行きふすまを開けると、テーブルの上には、たくさんの品数の小鉢が置かれていた。
山暮らしだったので、あまり馴染みのない刺身なんかもあった。
「お前の好みが分からなかったから、とりあえず用意できるものをできるだけ用意した。苦手な物があったら、無理して箸をつけなくていい。箸をつけなかったものはまかないに回す。だから、ここではあまり気を使わなくていい」
景明様は優しい声音で微笑みかける。
幼い時の記憶が脳裏をかすめる。
初めて須藤家の外に行き、泊まった家もたくさんの使用人がいた。そこで出された食事は毎回御膳が3つ、4つ並んでいて、それはどれも味よりも砂を噛むような感覚が勝って、美味しくなかった。
ただ、あの時とは違って、清須家では酷い目眩ようなものは起きていない。たくさんの人に驚いただけというのが正しい。
景明様が先に席に着く。私は意を決して、景明様の向かいに座る。
「いただきます」
「いただきます」
互いに手を合わせ、箸を伸ばす。景明様は無表情で黙々と食べ進める。
私はというと、馴染みのある菜物から食べてみる。
ん? なんというか味付けが違う?
でも、それ以前になにかが足りない気がする……。
他の小鉢をつついてみても、煮物にしても、何にしても味付けは悪くなかったはずなのに、どれも須藤家で食べていたものより決定的に何かが足りなかった。
一応、箸をつけたものに関しては食べきったが、品数が多いので、食べ切るのに苦労した。
「思っていたよりたくさん食べたなぁ。そんなに気に入ったか?」
気づくと景明様が微笑ましそうにこちらをながめていた。
言えない……! 物足りませんでしたなんて、絶対に!!
何と言おうか迷っていると、景明様がくしゃっと笑いながら話してくれた。
「今日はたくさん霊力を使ったはずだから、メシはたくさん食った方がいい。食事と睡眠の質が霊力回復に大きくかかわってくるからな」
「あ、それ。亡くなったお爺様も言っていました。『妖退治人は術を使うと霊力消費する。だから、霊力回復に食事と睡眠の質を上げることが重要』だって……」
私の言葉を聞いて、景明様はしみじみと語る。
「そうか……暁平殿も、そうおっしゃっていたのか。まぁ、清須の源流は須藤にあるから当たり前っちゃあ、当たり前かぁ」
私はお爺様のことを知ってると聞き、やや前のめりになった。
「お爺様のことを知ってるんですか?!」
それに対して景明様は、少し困り気味で眉を下げた。
「落ち着けって。俺だって数えるほどしか会話したことないよ。ほとんどが現当主たる父の付き添いで、顔を出してただけなんだ。
しかし、暁平殿が亡くなる直前に、『須藤 暮羽の婚約者を決める権利を持つ貴殿にその後見人としての務めをしてもらいたい。誠に勝手な願いですまぬが、よろしく頼む』って、遺言状を書かれていてさ。それで今回、お前を迎えに行ったってわけなのさ」
「では、私が景明様の婚約者というのは?」
「それかぁー。どこで聞いたのか知らないが、実のところ、清須宗家としての全体の考えは、姫御子。つまり、須藤家の先祖返りであるお前に、次期当主である俺の子を産んでもらいたい、というのが本音なんだ。
でも、お前が成人するのは8年後。それまでに清須宗家としての意見が変わってるとも限らない。それに、俺としちゃあ、清須家の意見が絶対だとは思っていない。時と場合によっては柔軟に変えていくべきだと思うんだ」
やっと得心がいった。景明様は私が成人するまでの間は保護者として面倒を見る気はあるが、婚約者としては考えていない。だが、周りが推すならば、本来立場上納得のいかない婚約も飲まければならないお方だ。
なら、私ができること、言えることはこれしかない。
私は席を立ち、テーブル越しではなく直接顔が見えるように景明様から少し離れた横の位置に座り直し、三つ指をつく。
「え、急にどうした?」
目を丸くする景明様に対して、私は機械にように淡々と述べた。
「私は清須に、景明様に仕えるために術者として技を磨きながら生きてきました。
本来なら景明様が私の面倒を見る義務などございません。ですから、景明様が死ねと言うなら、死にます。術者として役に立たないと言うなら、追い出してもかまいません。
私を景明様の婚約者に、との声もありますが、婚約者を決める権限は景明様が持っております。ですので、私が成人するまで待つ必要もありません。それでも、私を妻にというなら、恋人を作ってもかまいません。お飾りの妻でもかまいません。
貴方様の為に、この身をつくす所存でございますので、これからよろしくお願いします」
「あ……ちょっと、疲れてるのかな? あはは。今夜は早く眠るといい」
引きつった笑みで景明様はそう言うと部屋を出て使用人を呼び、私を寝所まで案内させた。
「今日からこちらが姫御子様のお部屋になります。どうぞごゆるりと、おやすみくださいませ」
使用人はそう言うと、去っていく。
ふすまを開けると、文机にタンスが1つずつ置かれ、真ん中に布団が敷かれていた。
「今日からここが私の部屋……」
布団に触れるとかなり上等なもののようで、疲れもあってか、すんなり眠りについた。
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