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第1章
第5話 ビニール傘
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そんなこんなで今日の授業は終わり、今はホームルームの時間となっている。
「今日の事故での原因が傘であることがわかりました。」担任から放たれた言葉は、僕の予想通りであり、他のクラスメートの予想外のものであった。
「なので傘には十分気をつけましょう。」今の一言でクラス中は混乱した。大小様々な声量で「どう気をつければいいのか?」や「傘さすなってことか?」といった言葉が飛び交い、みんなさらに混乱している。
担任はなんとかそれを対処し、警察から伝えられた現状況を丁寧に話した。「ねぇ。霞?」僕が問いかけると「な、何?」何かあった?とでも言いたげな表情で返答してきた。
「帰りコンビニ寄りたいんだけど…」
「何?お腹でも減ったの?」
「いや、違う。」とスマホの画面を開き天気予報を見せる。すると16時 雨
とだけ表示されている。現在時刻は15時45分。ホームルームがあと5分で終わるとして、一番近いコンビニまで5分まだギリギリ間に合う。
「歩夢?まさか、とは思うけど傘買おうとしてるの?」
「ビニール傘だけどね。」
「やめた方がいいって今日は」
「朝確認したけどビニール傘には外傷があった。でも他のブランド物やデパートで売られているような傘は外傷がなかった。」
「つまりビニール傘は安全?って事?」
「まぁそう言う事かな。」
「わかった。じゃあコンビニ行こうね。」
それから4分後ホームルームが終わった。それからすぐにコンビニへ向かい、傘を買う。霞がお金を持っていなかった(いつも持っていかない)ので傘を一本だけ買った。俺もそんなに手持ちがなかったので一本が限界だった。それを2人でさして帰った。高校生2人では少々手狭だがここはしょうがないと割り切って帰ることになった。
しばらくすると。
「歩夢、携帯鳴ってるよ。」
「?ほんとだ。」
パスコードを入力し、通知を確認すると
『父 訳あって会社に泊まることにな った。2、3日帰れないかもし れない。
『母 こっちも社長が外に出るなっ て。』
『父 歩夢も気をつけろよ。』
どうやら家族のグループで会話しているらしい。そして傘事故(仮名)の影響で社内命令で外に出るのを禁じたのだろう。まぁ妥当な判断とは思うが、
とりあえず一言だけ返信するか。
『歩夢 ビニール傘で霞と帰ってる』
『父 はっ⁉︎大丈夫なのか?』
『歩夢 だって現場見てから。情報流したの僕だから。』
『父 でどういうことなんだ?』
『歩夢 ビニール傘には外傷があるけど普通の傘、事故を起こした傘には外傷がなかった。だからもしかしたらと思って。』
『父 その情報会社に流していいか?』
『歩夢 もちろん。』
一言打っただけなのにここまで質問攻めにあうとは…
「ごめん。霞。」
「いいよ。全然大丈夫。」
「帰ろうか。」
「うん。」
高校が家から10分少々なのでそろそろ着く。
「明日は雨降らないといいなぁ。」
「…?なんか言った?」
「なんでもないよ。」
気づかずにひとりごとを言っていたみたいだ。この思った事をすぐに言ってしまう性格を本当になんとかしたい。
そんな事考えてるうちに家の前まで帰っていたみたいだ。
「それじゃ。また明日~」
「うん。バイバイ」
本当に定型文でしかないが僕らの関係はこれくらいがちょうどいい。
『父 やっぱり帰れないみたいだ。今日事故の被害にあった人の仕事を全員で回さなきゃいけないらしい。』
『歩夢 了解。』
とだけ送って、家の中に入った。
「今日の事故での原因が傘であることがわかりました。」担任から放たれた言葉は、僕の予想通りであり、他のクラスメートの予想外のものであった。
「なので傘には十分気をつけましょう。」今の一言でクラス中は混乱した。大小様々な声量で「どう気をつければいいのか?」や「傘さすなってことか?」といった言葉が飛び交い、みんなさらに混乱している。
担任はなんとかそれを対処し、警察から伝えられた現状況を丁寧に話した。「ねぇ。霞?」僕が問いかけると「な、何?」何かあった?とでも言いたげな表情で返答してきた。
「帰りコンビニ寄りたいんだけど…」
「何?お腹でも減ったの?」
「いや、違う。」とスマホの画面を開き天気予報を見せる。すると16時 雨
とだけ表示されている。現在時刻は15時45分。ホームルームがあと5分で終わるとして、一番近いコンビニまで5分まだギリギリ間に合う。
「歩夢?まさか、とは思うけど傘買おうとしてるの?」
「ビニール傘だけどね。」
「やめた方がいいって今日は」
「朝確認したけどビニール傘には外傷があった。でも他のブランド物やデパートで売られているような傘は外傷がなかった。」
「つまりビニール傘は安全?って事?」
「まぁそう言う事かな。」
「わかった。じゃあコンビニ行こうね。」
それから4分後ホームルームが終わった。それからすぐにコンビニへ向かい、傘を買う。霞がお金を持っていなかった(いつも持っていかない)ので傘を一本だけ買った。俺もそんなに手持ちがなかったので一本が限界だった。それを2人でさして帰った。高校生2人では少々手狭だがここはしょうがないと割り切って帰ることになった。
しばらくすると。
「歩夢、携帯鳴ってるよ。」
「?ほんとだ。」
パスコードを入力し、通知を確認すると
『父 訳あって会社に泊まることにな った。2、3日帰れないかもし れない。
『母 こっちも社長が外に出るなっ て。』
『父 歩夢も気をつけろよ。』
どうやら家族のグループで会話しているらしい。そして傘事故(仮名)の影響で社内命令で外に出るのを禁じたのだろう。まぁ妥当な判断とは思うが、
とりあえず一言だけ返信するか。
『歩夢 ビニール傘で霞と帰ってる』
『父 はっ⁉︎大丈夫なのか?』
『歩夢 だって現場見てから。情報流したの僕だから。』
『父 でどういうことなんだ?』
『歩夢 ビニール傘には外傷があるけど普通の傘、事故を起こした傘には外傷がなかった。だからもしかしたらと思って。』
『父 その情報会社に流していいか?』
『歩夢 もちろん。』
一言打っただけなのにここまで質問攻めにあうとは…
「ごめん。霞。」
「いいよ。全然大丈夫。」
「帰ろうか。」
「うん。」
高校が家から10分少々なのでそろそろ着く。
「明日は雨降らないといいなぁ。」
「…?なんか言った?」
「なんでもないよ。」
気づかずにひとりごとを言っていたみたいだ。この思った事をすぐに言ってしまう性格を本当になんとかしたい。
そんな事考えてるうちに家の前まで帰っていたみたいだ。
「それじゃ。また明日~」
「うん。バイバイ」
本当に定型文でしかないが僕らの関係はこれくらいがちょうどいい。
『父 やっぱり帰れないみたいだ。今日事故の被害にあった人の仕事を全員で回さなきゃいけないらしい。』
『歩夢 了解。』
とだけ送って、家の中に入った。
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