傘に魔法が宿ったら

ゆず太郎

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第2章

第14話 真実part2

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5月13日、それは僕にとって忘れられない日。この事件の始まりの日であり僕の悪夢が現実になった日でもある。
そして日記の続きを再び読み始めた。
『元和一年五月十三日
和傘     火     棟      潰れる。』
これでなんとなくわかった。前おじさんが言っていた400年前に起こった災厄とはどうやらこのことらしい。
さらに読み進めてみる。
『元和一年六月一日
  傘、被害  大 。  本  混   。』
こういうのはニュアンスで読むのが一番ということに気がついたためさっきよりも早く読むことができた。もう少しでこの事件の被害を止めることができる気がする。だから再び読み進めた。
『元和一年七月二十三日
傘事   に効果   面な忍    見。』
「忍…  見…  面…。効果覿面ってことか?だったら忍法…で発見…?」
『元和一年十月十日
生      希   を   っ   …  』
これは読めない…この日記はここで終わっていた。だが少なくとも効果覿面な忍法があるなら、少しは安心できる。空白の約2ヶ月は修行のせいで書けなかったのだろう。
「う、うう~ん…  歩夢…? 」
「おはよう。霞。ってもう夜中の4時?」
「わ、私、5時間も寝てたの?」
「まぁそうなるな… 」
「…… 」
余程、恥ずかしかったのだろうか。霞は顔を赤く染め、こっちを見ようとしない。
ガチャ。
ドアの方から音がし、鉄扉が開いた。
反射的に霞を庇うようにドアに目を向ける。そこに立っていたのは…
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