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第2章
第7話 仲直り作戦part3(完)
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「霞…?」
「えっ⁈歩夢?なんで…?」
「いや、霞だったらと思って… 」
霞はきょとんとした表情でこちらを見ている。それからしばらくして…
「なんで来たの? 私に興味なくなったんじゃないの? 散々期待させたくせに… 」
「ちょっと… かなり大きな誤解してない?」
霞は僕の話などまるで聞いていない。「歩夢なんて‼︎ 歩夢なんて‼︎」
そう言いながら、走り去ろうとした霞の手を引き、抱き寄せる。
「興味なくなってなんかいないよ。興味ないこのためにこんな所までわざわざ来ないって。」
「だって朝… 」
「ああ。あれは本当に悪かった。ごめん。本当に深く考え事をしてたんだ。それでとりあえず返事をと思って… 」
「ほ、ほんと?」
「ああ。嘘じゃない。神に誓って。」
そしてまっすぐ霞の顔を見て言い切る。まごうことなき本心だということを伝えるためだ。
「わ、わかった。信じる。」
「じゃあ帰ろうか。」
「いやだ。」
「えっ⁈ 」
霞のその言葉に衝撃を受けた。この流れだと家に帰ってハッピーエンドなはず…(ゲーム脳)それがなぜ…帰らない? 選択肢は間違ってなかったはず…
「今日は2人で泊まりたい。せっかくここまで来たんだし。」
「が、学校は? 」
「歩夢がそんなこと言うなんて。」
そう言ってびっくりした表情を浮かべながら、少し企みのありそうな笑みで「サボっちゃえ! 」
と言って笑みから笑いに表情を変えた。
「そうと決まれば、駅の方行こう。」
そう言って霞は駅の方へ歩き出した。
「えっ⁈決定事項なの? 」
「もちろん。イライラしている彼女を癒すのは彼氏の務めですので。逆もまた然り。」
じゃあ今度イライラしてたら癒してもらおうかななどと考えながら、霞と同じ方向に歩き出した。
今は、あんなに大雨が降っていた空にも虹がかかり、向日葵は雨水を気持ちよさそうに滴らせていた。
「えっ⁈歩夢?なんで…?」
「いや、霞だったらと思って… 」
霞はきょとんとした表情でこちらを見ている。それからしばらくして…
「なんで来たの? 私に興味なくなったんじゃないの? 散々期待させたくせに… 」
「ちょっと… かなり大きな誤解してない?」
霞は僕の話などまるで聞いていない。「歩夢なんて‼︎ 歩夢なんて‼︎」
そう言いながら、走り去ろうとした霞の手を引き、抱き寄せる。
「興味なくなってなんかいないよ。興味ないこのためにこんな所までわざわざ来ないって。」
「だって朝… 」
「ああ。あれは本当に悪かった。ごめん。本当に深く考え事をしてたんだ。それでとりあえず返事をと思って… 」
「ほ、ほんと?」
「ああ。嘘じゃない。神に誓って。」
そしてまっすぐ霞の顔を見て言い切る。まごうことなき本心だということを伝えるためだ。
「わ、わかった。信じる。」
「じゃあ帰ろうか。」
「いやだ。」
「えっ⁈ 」
霞のその言葉に衝撃を受けた。この流れだと家に帰ってハッピーエンドなはず…(ゲーム脳)それがなぜ…帰らない? 選択肢は間違ってなかったはず…
「今日は2人で泊まりたい。せっかくここまで来たんだし。」
「が、学校は? 」
「歩夢がそんなこと言うなんて。」
そう言ってびっくりした表情を浮かべながら、少し企みのありそうな笑みで「サボっちゃえ! 」
と言って笑みから笑いに表情を変えた。
「そうと決まれば、駅の方行こう。」
そう言って霞は駅の方へ歩き出した。
「えっ⁈決定事項なの? 」
「もちろん。イライラしている彼女を癒すのは彼氏の務めですので。逆もまた然り。」
じゃあ今度イライラしてたら癒してもらおうかななどと考えながら、霞と同じ方向に歩き出した。
今は、あんなに大雨が降っていた空にも虹がかかり、向日葵は雨水を気持ちよさそうに滴らせていた。
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