傘に魔法が宿ったら

ゆず太郎

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第2章

第5話 仲直り作戦 part1

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「本当に誤解なんだよ。」
朝から何回言っただろうか。少なくとも数十回にはなるだろう。霞は…
「さっきからそればっかじゃん。
歩夢、なんか知らない‼︎ 」
とこれの一点張り。そして僕に耳を傾けようともしてくれないため本当のことを言えない。そう言い残し、霞は4時間目の授業が終わるとスタスタと行ってしまった。うちの学校は午前4時間午後2時間の6時間制なので、このままお昼になってしまった。
「はぁ。」
無意識に大きなため息が出てしまう。
ありとあらゆる考えられる限りの手を尽くしたが、全て空振り…
だからこうして高校の中庭のベンチに座ってぼっち飯を食べている。こうして一人で食べるの5年振りくらいだろうか。
「あの頃から霞は僕のことを頻繁に気にかけてくれてたっけ… 」
なぜだが今日は独り言が多く出る。
今まで霞がストッパーになっていたのだろうか。そう思わせるほど今日は本当に久しぶりに独り言が多い。
「最終手段に出るしかないか… 」
流石に同じ家に住んでるのに、喧嘩で一言も口をきかないのは嫌なのでこっちからさっさと謝ろうと思った。(霞はなんも悪くないが)
「と言ってもあと2時間は授業で拘束されるし、なかなか2人っきりにはなれないんだよなあ。」
どうしようかと考えているうちに昼休みは終わってしまった。
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