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ケース3 一条椋谷×健康診断
ケース3 一条椋谷×健康診断(2/8)
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盆の法要が始まる頃になり、白夜は椋谷を地下の私室まで呼びに行った。椋谷はこの日、普段勝己や正己が着ているような格式高いスーツを身にまとっていた。ごく当たり前のようにそういった物を持っているところを見ると、本当にこの人一条家の次男だったんだなと妙に感心してしまった。移動のためにバックヤードに入ると、その経歴や身なりのためにか妙に浮いて見える。
表に出る直前、椋谷が振り返って言った。
「悪いけど、法要の間、俺のこと気にしててくれ」
「……と、言いますと?」
「始まればわかると思うから、頼むな!」
その時は、そんな頼み方で大丈夫なのかと思ったが、意味はたしかにすぐにわかることになる。
法要は瑠璃仁がメインホストを務め、酒を注いで回っていた。椋谷の席は上座のままで、椋谷は出された料理に手を付けることもなく、乾杯の後は誰とかかわることもなく隅の方で伊桜の遊び相手をしていた。伊桜に挨拶に来た親戚達も、誰も彼もが椋谷には一切触れない。まるでそこには誰もいないかのように振る舞う。そんな時椋谷は特に気にする様子も見せずに、伊桜が相手と話し終えるのをじっと待っていた。だがそんな風にして椋谷が一人になると、参列者たちはすかさず笑みを浮かべながら近付いてきて口々に言う。
「ごめんなさい、このお皿下げてくださる?」
「ねえ空調が効きすぎてる気がするの。もう少し、上げてほしいわ?」
椋谷に空いた皿を押しつけ、要求をぶつけ、ひそひそと嗤い合う。
もし椋谷が断れば、「あの子はそんな些細な頼みも聞いてくれないのか、一条家の血も入ってないのに偉そうにして」とこれみよがしに陰口を叩けるような些細な要求ばかりだ。白夜がすぐに駆け付けて代わるが、タイミングによっては気付かなかったり間に合わない時もあり、そんな時、椋谷はどこか諦めた様子で、受けなくてもいいはずの要求を全面的にのんでいた。白夜はできる限りでサポートをして回ったが、それにしても多すぎた。椋谷を貶めるための、嫌がらせの数々。こんな立場に何年も立たされ続けてきたのだと思うと、同情を超えて不可思議だった。白夜自身、人からよく心が強いと言われてきたが、もしかして彼の心はもっと強いのだろうか。それとも何か他に特別大きな利益でもあるのだろうか。財産分与とか? それはあるかもしれない。法的には、生物学上の血の繋がりだけではなく、戸籍が重視されるという。いや、でも、それ以上に優先されるのが遺言書だともいう。これだけ立派な家柄なら、遺産相続の専門家もついているだろう。それなら法的な相続順位といったものは、関係ないような気もする。だとすると、椋谷はいったいどうしてこんな歪んで病んだ環境から逃げ出さないのだろう。
宴がようやくお開きとなると、椋谷はすぐに燕尾の執事服に着替えてバックヤードに戻ってきた。そして休む暇もなく親戚たちの荷物の整理と荷物持ちに駆り出される。どうもそうするように親戚の誰かに命令されているらしい。椋谷はもうすっかり召使として走り回っている。その姿を嗤う者もいたし、同情の目で見つめる者もいた。「裏切りの子供」と陰口を叩いて憎む者もいたし、無視を決め込む者もいた。暗い感情の坩堝《るつぼ》にいて、しかし椋谷自身は飲み込まれずに立ち回っている。大役を務めおおせた瑠璃仁を労い、不機嫌そうな伊桜の傍に行って頭を撫で、最後に白夜にまで「今日は俺のこといろいろ気遣ってくれて、ありがとな」と屈託なく礼を述べてきた。
片付けもあらかた終わって、白夜がすきっ腹を抱えながらパントリーに入ると、ようやく一息つけた椋谷がまかない料理を美味しそうに食べていた。切れ端などまだ使える食材を使って手の空いた使用人たちで料理したもので、白夜もいつも楽しみにしている。大皿を囲んで、みんなでつつくのだ。食材だけは一級品なので調理のしがいがある。
「あ、白夜も食えよ。春馬が作っててくれたって」
「あっ、ありがとうございます。すみませんいただきます」
大皿には夏野菜の天ぷらが山盛りになっていた。見た目は悪いが味は美味しかった。ナスのへた部分など、時々ハズレを引くが。
「これもやるよ」
そう言って椋谷が大きな梅干しのようなものの入った小鉢をくれた。なんだこれ? と思いつつ食べてみると、ひんやり冷たくてなんとも味わい深い上品な甘さ。
「ん、もしかしてこれ、椋谷さんに出された御膳ですか?」
さすがに素人には作れない味だ。
「そーだけど、それは冷めてもうまいと思うよ。前菜だしな」
洗いざらしの食器の横に置いてあるメニュー表を見たら、イチジクの赤ワイン煮と書いてある。豪華だ。
「食べなかったんですか?」
「うん。だって、あんな所で食べてもなんにも味わかんねーし……あっ、うまっ。ほら、これもうまいぞ白夜も食え! その代わり、俺の御前の洗い物手伝えよ」
そう言って、今度はつぶ貝寄せをくれた。
「それ以外はこっちの出来立ての方がいいな。あーほらこれ、春馬が調理したにしてはなかなかうまいよなー! 食材の力かな、ははは」
春馬は対面で食べながらにこにこと笑っている。言葉はわからないが、褒められていることはわかるのだろう。おそらく、少々からかわれていることまで。
「本当にお疲れさまでした、椋谷さん」
労いの言葉をかけると、椋谷も「おつかれおつかれ」と返してくる。あんな醜い感情の渦巻く最中にいたとは思えないほどの清らかな言葉と笑顔で。
「あのっ、椋谷さん、聞いてもいいですか」
白夜は気になって、いてもたってもいられず、口を開いた。
「んー?」
椋谷は少し焦げた肉を食べながら、
「伊桜がお待ちかねだから、手短になら」
と付け足し、焦げを吐き出す。それを見た春馬が申し訳なさそうに手を合わせていた。焼き過ぎだ。
「その……どうして、椋谷さんは、そんなに楽しそうに笑っていられるんですか」
「ん?」
驚いたように、動きを止める椋谷。白夜も慌てた。いや、なんて聞いたらいいのだろうか。なんだか自分がとても失礼なことを考えている気がして、黙り込む。だが、その逡巡の間で椋谷は理解して、
「あー、俺? そう見える?」
そう聞き返してきた。
「はい」
違うのだろうか。
平気そうなその顔の下は、本当は苦しいのだろうか。
「そう見えるかー。だってよ、春馬。やったぜ。俺、幸せに見えるらしいぞ」
「ごめんなさい、その……えーっと」
白夜は人の心を読むことが自分の苦手とすることだったのを思い出し、謝りながら急いで頭を回転させた。自分は変なことを言っているだろうか。傷つけていないだろうか。椋谷は何を考えているのだろう。でも、答えは出てこない。すると椋谷は顔の前で手を振り、
「あ、いいのいいの、嬉しいの。そう見えていて、俺は嬉しいの。実際そうだから。傍から見てもそうなら、俺、本当成長した。俺、偉い!」
そう言い切って胸を張るのだ。春馬が優しげに見つめる先で。実際合っていると言われても、それならそれで、なぜ嬉しいのかという疑問は解けない。
椋谷は少し気恥しそうに、
「嫌になって家出していたこともあったよ」
そう教えてくれる。
「その時はさ、春馬が匿ってくれてさ」
何の話をしているのか感づいたように、春馬はうんうんと首を縦に振る。白夜には初耳だった。
「でも、そうしたらさ、勝己が血相変えて追いかけて来やがったの。伊桜もぐずって泣いてるしよ。まったく、しょーがねーよなぁ」
椋谷は心底困ったように、でも満足げに、
「それで、なんやかんやあって春馬が一条の庭師になることになって、じゃあ俺もそうしよ、みたいな。そんな感じ? そんな感じで、使用人になってみたら、まあ意外と丸く収まったから」
全然丸く収まっていないように見えるが、これでも収まっている方らしい。
言ってみれば小学校でいじめが起き、一度転校してなんとか逃げたものの、また戻ってくるようなものだ。どんな気持ちで戻ってきたんだろう。そんなことが、できるものなのだろうか。彼は言うのだ。
「俺の大事な人達がいるところが、ここだったから、仕方ないよな」
表に出る直前、椋谷が振り返って言った。
「悪いけど、法要の間、俺のこと気にしててくれ」
「……と、言いますと?」
「始まればわかると思うから、頼むな!」
その時は、そんな頼み方で大丈夫なのかと思ったが、意味はたしかにすぐにわかることになる。
法要は瑠璃仁がメインホストを務め、酒を注いで回っていた。椋谷の席は上座のままで、椋谷は出された料理に手を付けることもなく、乾杯の後は誰とかかわることもなく隅の方で伊桜の遊び相手をしていた。伊桜に挨拶に来た親戚達も、誰も彼もが椋谷には一切触れない。まるでそこには誰もいないかのように振る舞う。そんな時椋谷は特に気にする様子も見せずに、伊桜が相手と話し終えるのをじっと待っていた。だがそんな風にして椋谷が一人になると、参列者たちはすかさず笑みを浮かべながら近付いてきて口々に言う。
「ごめんなさい、このお皿下げてくださる?」
「ねえ空調が効きすぎてる気がするの。もう少し、上げてほしいわ?」
椋谷に空いた皿を押しつけ、要求をぶつけ、ひそひそと嗤い合う。
もし椋谷が断れば、「あの子はそんな些細な頼みも聞いてくれないのか、一条家の血も入ってないのに偉そうにして」とこれみよがしに陰口を叩けるような些細な要求ばかりだ。白夜がすぐに駆け付けて代わるが、タイミングによっては気付かなかったり間に合わない時もあり、そんな時、椋谷はどこか諦めた様子で、受けなくてもいいはずの要求を全面的にのんでいた。白夜はできる限りでサポートをして回ったが、それにしても多すぎた。椋谷を貶めるための、嫌がらせの数々。こんな立場に何年も立たされ続けてきたのだと思うと、同情を超えて不可思議だった。白夜自身、人からよく心が強いと言われてきたが、もしかして彼の心はもっと強いのだろうか。それとも何か他に特別大きな利益でもあるのだろうか。財産分与とか? それはあるかもしれない。法的には、生物学上の血の繋がりだけではなく、戸籍が重視されるという。いや、でも、それ以上に優先されるのが遺言書だともいう。これだけ立派な家柄なら、遺産相続の専門家もついているだろう。それなら法的な相続順位といったものは、関係ないような気もする。だとすると、椋谷はいったいどうしてこんな歪んで病んだ環境から逃げ出さないのだろう。
宴がようやくお開きとなると、椋谷はすぐに燕尾の執事服に着替えてバックヤードに戻ってきた。そして休む暇もなく親戚たちの荷物の整理と荷物持ちに駆り出される。どうもそうするように親戚の誰かに命令されているらしい。椋谷はもうすっかり召使として走り回っている。その姿を嗤う者もいたし、同情の目で見つめる者もいた。「裏切りの子供」と陰口を叩いて憎む者もいたし、無視を決め込む者もいた。暗い感情の坩堝《るつぼ》にいて、しかし椋谷自身は飲み込まれずに立ち回っている。大役を務めおおせた瑠璃仁を労い、不機嫌そうな伊桜の傍に行って頭を撫で、最後に白夜にまで「今日は俺のこといろいろ気遣ってくれて、ありがとな」と屈託なく礼を述べてきた。
片付けもあらかた終わって、白夜がすきっ腹を抱えながらパントリーに入ると、ようやく一息つけた椋谷がまかない料理を美味しそうに食べていた。切れ端などまだ使える食材を使って手の空いた使用人たちで料理したもので、白夜もいつも楽しみにしている。大皿を囲んで、みんなでつつくのだ。食材だけは一級品なので調理のしがいがある。
「あ、白夜も食えよ。春馬が作っててくれたって」
「あっ、ありがとうございます。すみませんいただきます」
大皿には夏野菜の天ぷらが山盛りになっていた。見た目は悪いが味は美味しかった。ナスのへた部分など、時々ハズレを引くが。
「これもやるよ」
そう言って椋谷が大きな梅干しのようなものの入った小鉢をくれた。なんだこれ? と思いつつ食べてみると、ひんやり冷たくてなんとも味わい深い上品な甘さ。
「ん、もしかしてこれ、椋谷さんに出された御膳ですか?」
さすがに素人には作れない味だ。
「そーだけど、それは冷めてもうまいと思うよ。前菜だしな」
洗いざらしの食器の横に置いてあるメニュー表を見たら、イチジクの赤ワイン煮と書いてある。豪華だ。
「食べなかったんですか?」
「うん。だって、あんな所で食べてもなんにも味わかんねーし……あっ、うまっ。ほら、これもうまいぞ白夜も食え! その代わり、俺の御前の洗い物手伝えよ」
そう言って、今度はつぶ貝寄せをくれた。
「それ以外はこっちの出来立ての方がいいな。あーほらこれ、春馬が調理したにしてはなかなかうまいよなー! 食材の力かな、ははは」
春馬は対面で食べながらにこにこと笑っている。言葉はわからないが、褒められていることはわかるのだろう。おそらく、少々からかわれていることまで。
「本当にお疲れさまでした、椋谷さん」
労いの言葉をかけると、椋谷も「おつかれおつかれ」と返してくる。あんな醜い感情の渦巻く最中にいたとは思えないほどの清らかな言葉と笑顔で。
「あのっ、椋谷さん、聞いてもいいですか」
白夜は気になって、いてもたってもいられず、口を開いた。
「んー?」
椋谷は少し焦げた肉を食べながら、
「伊桜がお待ちかねだから、手短になら」
と付け足し、焦げを吐き出す。それを見た春馬が申し訳なさそうに手を合わせていた。焼き過ぎだ。
「その……どうして、椋谷さんは、そんなに楽しそうに笑っていられるんですか」
「ん?」
驚いたように、動きを止める椋谷。白夜も慌てた。いや、なんて聞いたらいいのだろうか。なんだか自分がとても失礼なことを考えている気がして、黙り込む。だが、その逡巡の間で椋谷は理解して、
「あー、俺? そう見える?」
そう聞き返してきた。
「はい」
違うのだろうか。
平気そうなその顔の下は、本当は苦しいのだろうか。
「そう見えるかー。だってよ、春馬。やったぜ。俺、幸せに見えるらしいぞ」
「ごめんなさい、その……えーっと」
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「あ、いいのいいの、嬉しいの。そう見えていて、俺は嬉しいの。実際そうだから。傍から見てもそうなら、俺、本当成長した。俺、偉い!」
そう言い切って胸を張るのだ。春馬が優しげに見つめる先で。実際合っていると言われても、それならそれで、なぜ嬉しいのかという疑問は解けない。
椋谷は少し気恥しそうに、
「嫌になって家出していたこともあったよ」
そう教えてくれる。
「その時はさ、春馬が匿ってくれてさ」
何の話をしているのか感づいたように、春馬はうんうんと首を縦に振る。白夜には初耳だった。
「でも、そうしたらさ、勝己が血相変えて追いかけて来やがったの。伊桜もぐずって泣いてるしよ。まったく、しょーがねーよなぁ」
椋谷は心底困ったように、でも満足げに、
「それで、なんやかんやあって春馬が一条の庭師になることになって、じゃあ俺もそうしよ、みたいな。そんな感じ? そんな感じで、使用人になってみたら、まあ意外と丸く収まったから」
全然丸く収まっていないように見えるが、これでも収まっている方らしい。
言ってみれば小学校でいじめが起き、一度転校してなんとか逃げたものの、また戻ってくるようなものだ。どんな気持ちで戻ってきたんだろう。そんなことが、できるものなのだろうか。彼は言うのだ。
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