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青崎真司郎と女王様
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ゆらゆらと陽炎のように世界は歪む。何故か俺はすごく必死になって拳を握る。
守るんだ。俺が全てを守るんだ。たとえこの身が滅びても、命の灯火が燃え尽きても俺が、俺がーーーっ!!!
「ラストぉぉおおおお!」
そのあと、突き出した右手は届いたのだろうか? 溢れ出した想いは届いたのだろうか?
何度も見るこの夢の続きを俺は知らない。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
この俺、青崎真司郎は毎朝6時頃に隣の部屋の住人の犬の鳴き声に起こされて1日が始まる。
あのワンコの正確さはすごい。最近の犬にはアラーム機能でもあるのかと錯覚してしまう。だってあれだよ? 携帯のアラームですら本当に鳴ったのかどうか怪しい日あるんだからね?
7時半頃には学校に向かうために家を出るのだが、一風変わったこの街には血の気の多い奴が多いためか、朝っぱらから随分と騒がしい。
例えば、ただ登校しているだけなのにガラの悪そうな男たちに囲まれたり。
「昨日はうちの者を可愛がってくれたらしいじゃねえか、ああ?」
「……生憎男を愛でる性癖は持ち合わせないから人違いじゃないか?」
例えば、平穏な日常を望むだけなのにガラの悪そうな男たちに囲まれたり。
「舐めてんじゃねえぞクソ芋野郎がぁああっぐ!?」
「あ、ごめん。つい強く殴り過ぎた。」
例えば、反射的に反撃してしまっただけなのにガラの悪そうな男たちが寄ってたかって襲いかかってきたり。
「そこまで。高等部生徒会です。暴行事件主犯格として罰則を与えます。」
例えば、男のケンカに気の強い女が止めに入ってきたり。
「おー! 助かったぜ生徒会。 こいつらにはきつ~い処分を頼むな?」
「待ちなさい。どこに行く気ですか?」
「どこって、学校だけど?」
「聞いてなかったのですか? 主犯格には罰則を与えるといったはずです。」
「えーっと、つまりどういう?」
「生徒会よりあなたに反省文及び3日間の奉仕活動を命じます。精々反省してくださいね、主犯格さん。」
例えば、被害者であるはずの俺が主犯格として処罰を与えられたりするのだ。
……あれ今なんでこうなった?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「それで? 真司郎は転校から1カ月にして早くも反省文を食らったというわけかね。」
「ほんとおまえの人生って良くも悪くも退屈しなさそうだな。今回も運がいいやら悪いやら。」
反省文を書く俺の席を取り囲むようにして立つ2人の生徒がいう。
「どこに運がいい要素があったんだよ。」
俺が嘆くようにいうと猿っぽい顔立ちをしている堀川 拓海が机を叩く。
「馬鹿野郎! おまえが罰則をもらった星宮 柳は生徒会の女王とも呼ばれ、可愛い顔にエロティックボディとSっ気まで兼ね備えた完璧少女なんだっ!!」
「分かったから興奮すんな。あと机を揺らすな。」
鼻の穴をご自由に指突っ込んでくださいとでもいいたいのかってほど開いて凄みながら熱弁する男子高校生の化身みたいな堀川。
男の俺でもまあまあ引くぞ。お化け屋敷とかでその顔の奴が出てきたら本気で逃げる自信がある。
「そんな女王様相手でもおまえはときめかないわけ?」
さらりとそんなことを聞いてくるのは甘いマスクで女の子を弄ぶ人類の敵(堀川情報)こと末高 涼夜。
いつか堀川が駆逐するらしい。堀川にとって末高は巨人か何かなのだろうか。
「ときめくも何も、知らないことわからないことだらけの今はそんな余裕ねーよ。」
俺はシャーペンを回しながらたんたんと答える。つーか高校生って男も女も恋愛話ばっかだよな。俺からすれば恋愛なんて超どうでもいい。
「まあここって外からしたら特殊な街らしいから慣れるまでには大変かもな。この街の住人からすればむしろ特殊なのはおまえなわけだが。」
「ほんとそれな! 転校生なんて言葉マンガやアニメの世界でしか聞いたことなかったからな。」
マンガやアニメの世界ねぇ。その言葉はそっくりそのままお返ししたいものだ。
教室の窓の外を眺めながらそんなことを考えた。真っ先に目に飛び込んでくる、街の丁度中心にそびえる超高層ビルを眺めながら。
「でも俺はここにくる前の記憶がないから、みんなが期待するようなおもしろ話は持ち合わせがないけどな。」
思い出といえば理由も知らない大怪我で病院に入院させられていた1年間の出来事ぐらいだ。
病院の3階の自販機に売ってたコーヒー牛乳が甘すぎな感じで大好きだったのに、いつの間にかコーヒー牛乳のポジションが野菜ジュースにとられていたとかな。
「安心しろ、記憶喪失だってマンガやアニメの世界ぐらいでしか見かけないレアものだ。」
「1ミリも嬉しくねえよ。」
末高の変なフォローに間髪入れずにツッコミをかます。すると堀川が「あ、」と声を漏らした。
「先生来るよ。今階段上がったとこ。」
「ほんとだ。……てか先生また香水きついのに変えてるし。」
堀川の言葉に俺が続くとガラガラと教室のドアが開いた。
「レーディースアンドジェントルマン!! 席につきなはれ!!」
現れたのは超ハイテンションな三十路直前の女。我らが担任の桜浜 千晃である。
てかあの人ラッパーか何かなの?
挨拶ごちゃごちゃすぎてどこの人なのか区別がつかない。
「あの感じだと今夜は合コンかな。」
自分の席へと向かう末高がそう分析した。
頑張れ、桜浜先生!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
放課後になり、羨ましいだのなんだとの喚く堀川と、初手から手を出す男は嫌われるぞとかいらないアドバイスをしてくる末高と別れ俺はなんとか書き終えた反省文を手に生徒会室へと向かった。
いや、ほんと頑張ったよ俺。だって何にも悪くないもの。
生徒会室に着くと俺は憂鬱な気分に襲われてため息をついた。このあと奉仕活動しなきゃなんだよな……。
「失礼しまーーー。」
俺は躊躇なく扉を開けるとすぐさま硬直してしまった。目の前の光景に言葉も失ってしまう。
なんとドアの先で待っていたのは下着がチラリと見える状態で目を見開いている女王様。否、制服からジャージに着替えようとしている星宮 柳だった。
「いや、その、反省文を……ね?」
必死に言い訳をしようとするもののうまく言葉が出てこないで詰まってしまう。するとすぐさま顔を赤くした星宮が右手を振り下ろす動作をした。
「いいから早く出ていけー!!!!」
すると天井から鋭く尖った氷の結晶が俺にめがけて飛んでくる。
「ごめんなさいでしたー!!!」
急いで生徒会室から出ることでなんとか回避することができた。危ない、もう少しでラッキースケベで人生終わるとこだった。
俺が呼吸を整えていると生徒会室のドアからまだ赤い星宮の顔がちょこんと飛び出す。
「も、もう入ってもいいわ。」
「あ、ありがとうございます。」
何故かお礼を口にしてしまい、俺は再び生徒会室のドアを開けた。
「全く、高校生にもなってノックもできないなんて。これだから不良は。」
まだ会ったばかりの人に不良呼びとはこの女のガードの固さが伺える。
「そ、それであなた……み、みみみ、見た、の?」
恥ずかしそうに問う星宮に俺は笑顔で答える。
「心配しないでも純白の下着なんて見てないぜ!」
「ワスレナサイ!!!!!」
星宮は再び氷の結晶を構える。やべえ目がマジだ。殺るやつの目だこれ。
「ど、努力します。」
記憶全部忘れてしまうくらいだ、このくらいの出来事その気になればすぐに忘れられるはず! 頑張れ俺。命がかかってる!
「で、反省文はできたのかしら?」
「まあ、一応な。」
そう言って手渡すと星宮は数秒反省文に目を通すとうなづいた。
「いいわ、これを先生たちにも回しておく。」
読むの早すぎませんかね。俺それを書くのに2時間くらいかけたんですけど……。
なんとなく作家の心中を察した気分になった。
「では行きましょうか。」
「行くって?」
「奉仕活動です!!」
星宮はマンガだったらドドンッ!と効果音が描かれそうなくらい見事に胸を張って答える。
「やっぱおまえも行くのか……。」
ジャージに着替えていた辺りからなんとなく察しはついていたが。
「なにその露骨に嫌そうな反応。自分で言うのもなんだけど私ちょっぴり男の子たちの人気者なんだからね?」
知ってるし、だから面倒ごとになりそうで嫌だなっていう心中は理解されなさそうだな。
「で、奉仕活動ってのは何するんだ?」
「清掃活動しながら街のパトロールだよ!」
そんなことを口にしながら笑える彼女を生徒会の中の生徒会だなあと少しだけ感心してしまうのだった。
守るんだ。俺が全てを守るんだ。たとえこの身が滅びても、命の灯火が燃え尽きても俺が、俺がーーーっ!!!
「ラストぉぉおおおお!」
そのあと、突き出した右手は届いたのだろうか? 溢れ出した想いは届いたのだろうか?
何度も見るこの夢の続きを俺は知らない。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
この俺、青崎真司郎は毎朝6時頃に隣の部屋の住人の犬の鳴き声に起こされて1日が始まる。
あのワンコの正確さはすごい。最近の犬にはアラーム機能でもあるのかと錯覚してしまう。だってあれだよ? 携帯のアラームですら本当に鳴ったのかどうか怪しい日あるんだからね?
7時半頃には学校に向かうために家を出るのだが、一風変わったこの街には血の気の多い奴が多いためか、朝っぱらから随分と騒がしい。
例えば、ただ登校しているだけなのにガラの悪そうな男たちに囲まれたり。
「昨日はうちの者を可愛がってくれたらしいじゃねえか、ああ?」
「……生憎男を愛でる性癖は持ち合わせないから人違いじゃないか?」
例えば、平穏な日常を望むだけなのにガラの悪そうな男たちに囲まれたり。
「舐めてんじゃねえぞクソ芋野郎がぁああっぐ!?」
「あ、ごめん。つい強く殴り過ぎた。」
例えば、反射的に反撃してしまっただけなのにガラの悪そうな男たちが寄ってたかって襲いかかってきたり。
「そこまで。高等部生徒会です。暴行事件主犯格として罰則を与えます。」
例えば、男のケンカに気の強い女が止めに入ってきたり。
「おー! 助かったぜ生徒会。 こいつらにはきつ~い処分を頼むな?」
「待ちなさい。どこに行く気ですか?」
「どこって、学校だけど?」
「聞いてなかったのですか? 主犯格には罰則を与えるといったはずです。」
「えーっと、つまりどういう?」
「生徒会よりあなたに反省文及び3日間の奉仕活動を命じます。精々反省してくださいね、主犯格さん。」
例えば、被害者であるはずの俺が主犯格として処罰を与えられたりするのだ。
……あれ今なんでこうなった?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「それで? 真司郎は転校から1カ月にして早くも反省文を食らったというわけかね。」
「ほんとおまえの人生って良くも悪くも退屈しなさそうだな。今回も運がいいやら悪いやら。」
反省文を書く俺の席を取り囲むようにして立つ2人の生徒がいう。
「どこに運がいい要素があったんだよ。」
俺が嘆くようにいうと猿っぽい顔立ちをしている堀川 拓海が机を叩く。
「馬鹿野郎! おまえが罰則をもらった星宮 柳は生徒会の女王とも呼ばれ、可愛い顔にエロティックボディとSっ気まで兼ね備えた完璧少女なんだっ!!」
「分かったから興奮すんな。あと机を揺らすな。」
鼻の穴をご自由に指突っ込んでくださいとでもいいたいのかってほど開いて凄みながら熱弁する男子高校生の化身みたいな堀川。
男の俺でもまあまあ引くぞ。お化け屋敷とかでその顔の奴が出てきたら本気で逃げる自信がある。
「そんな女王様相手でもおまえはときめかないわけ?」
さらりとそんなことを聞いてくるのは甘いマスクで女の子を弄ぶ人類の敵(堀川情報)こと末高 涼夜。
いつか堀川が駆逐するらしい。堀川にとって末高は巨人か何かなのだろうか。
「ときめくも何も、知らないことわからないことだらけの今はそんな余裕ねーよ。」
俺はシャーペンを回しながらたんたんと答える。つーか高校生って男も女も恋愛話ばっかだよな。俺からすれば恋愛なんて超どうでもいい。
「まあここって外からしたら特殊な街らしいから慣れるまでには大変かもな。この街の住人からすればむしろ特殊なのはおまえなわけだが。」
「ほんとそれな! 転校生なんて言葉マンガやアニメの世界でしか聞いたことなかったからな。」
マンガやアニメの世界ねぇ。その言葉はそっくりそのままお返ししたいものだ。
教室の窓の外を眺めながらそんなことを考えた。真っ先に目に飛び込んでくる、街の丁度中心にそびえる超高層ビルを眺めながら。
「でも俺はここにくる前の記憶がないから、みんなが期待するようなおもしろ話は持ち合わせがないけどな。」
思い出といえば理由も知らない大怪我で病院に入院させられていた1年間の出来事ぐらいだ。
病院の3階の自販機に売ってたコーヒー牛乳が甘すぎな感じで大好きだったのに、いつの間にかコーヒー牛乳のポジションが野菜ジュースにとられていたとかな。
「安心しろ、記憶喪失だってマンガやアニメの世界ぐらいでしか見かけないレアものだ。」
「1ミリも嬉しくねえよ。」
末高の変なフォローに間髪入れずにツッコミをかます。すると堀川が「あ、」と声を漏らした。
「先生来るよ。今階段上がったとこ。」
「ほんとだ。……てか先生また香水きついのに変えてるし。」
堀川の言葉に俺が続くとガラガラと教室のドアが開いた。
「レーディースアンドジェントルマン!! 席につきなはれ!!」
現れたのは超ハイテンションな三十路直前の女。我らが担任の桜浜 千晃である。
てかあの人ラッパーか何かなの?
挨拶ごちゃごちゃすぎてどこの人なのか区別がつかない。
「あの感じだと今夜は合コンかな。」
自分の席へと向かう末高がそう分析した。
頑張れ、桜浜先生!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
放課後になり、羨ましいだのなんだとの喚く堀川と、初手から手を出す男は嫌われるぞとかいらないアドバイスをしてくる末高と別れ俺はなんとか書き終えた反省文を手に生徒会室へと向かった。
いや、ほんと頑張ったよ俺。だって何にも悪くないもの。
生徒会室に着くと俺は憂鬱な気分に襲われてため息をついた。このあと奉仕活動しなきゃなんだよな……。
「失礼しまーーー。」
俺は躊躇なく扉を開けるとすぐさま硬直してしまった。目の前の光景に言葉も失ってしまう。
なんとドアの先で待っていたのは下着がチラリと見える状態で目を見開いている女王様。否、制服からジャージに着替えようとしている星宮 柳だった。
「いや、その、反省文を……ね?」
必死に言い訳をしようとするもののうまく言葉が出てこないで詰まってしまう。するとすぐさま顔を赤くした星宮が右手を振り下ろす動作をした。
「いいから早く出ていけー!!!!」
すると天井から鋭く尖った氷の結晶が俺にめがけて飛んでくる。
「ごめんなさいでしたー!!!」
急いで生徒会室から出ることでなんとか回避することができた。危ない、もう少しでラッキースケベで人生終わるとこだった。
俺が呼吸を整えていると生徒会室のドアからまだ赤い星宮の顔がちょこんと飛び出す。
「も、もう入ってもいいわ。」
「あ、ありがとうございます。」
何故かお礼を口にしてしまい、俺は再び生徒会室のドアを開けた。
「全く、高校生にもなってノックもできないなんて。これだから不良は。」
まだ会ったばかりの人に不良呼びとはこの女のガードの固さが伺える。
「そ、それであなた……み、みみみ、見た、の?」
恥ずかしそうに問う星宮に俺は笑顔で答える。
「心配しないでも純白の下着なんて見てないぜ!」
「ワスレナサイ!!!!!」
星宮は再び氷の結晶を構える。やべえ目がマジだ。殺るやつの目だこれ。
「ど、努力します。」
記憶全部忘れてしまうくらいだ、このくらいの出来事その気になればすぐに忘れられるはず! 頑張れ俺。命がかかってる!
「で、反省文はできたのかしら?」
「まあ、一応な。」
そう言って手渡すと星宮は数秒反省文に目を通すとうなづいた。
「いいわ、これを先生たちにも回しておく。」
読むの早すぎませんかね。俺それを書くのに2時間くらいかけたんですけど……。
なんとなく作家の心中を察した気分になった。
「では行きましょうか。」
「行くって?」
「奉仕活動です!!」
星宮はマンガだったらドドンッ!と効果音が描かれそうなくらい見事に胸を張って答える。
「やっぱおまえも行くのか……。」
ジャージに着替えていた辺りからなんとなく察しはついていたが。
「なにその露骨に嫌そうな反応。自分で言うのもなんだけど私ちょっぴり男の子たちの人気者なんだからね?」
知ってるし、だから面倒ごとになりそうで嫌だなっていう心中は理解されなさそうだな。
「で、奉仕活動ってのは何するんだ?」
「清掃活動しながら街のパトロールだよ!」
そんなことを口にしながら笑える彼女を生徒会の中の生徒会だなあと少しだけ感心してしまうのだった。
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