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03.『Fスフィア』生成実験―注入段階
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「膣内湿潤度、基準値を上回りました。快楽値も良好です。プラグ挿入が行える状態です」
「では……プラグ挿入を開始する」
「プラグ挿入、開始します」
熱に浮かされる妖精の股下、床が開いたかと思えば、一本のプラグが蛇のようにうねうねと伸び上がった。男根を模した形のそれは、妖精のしとどに濡れたスジに触れる。
「ふわ……っ♡!」
びくん、と小さな身体が震える。感度がよくなっている証であり、性器の準備ができている証拠、つまりプラグ挿入が可能である証だった。
ところが。
「ひぃぃぃいいっ! 今度はっ、なにっ……! やだぁ、やだぁっ!!!!」
再び妖精は暴れ出した。もがけばもがくほど、愛液が飛び散り太股を、培養槽のガラスを、汚していく。
「助けてっ! もうやだっ! 誰かきてっ! こわい、こわいよぉぉっ!!!!」
「……鎮静用電気ショック、レベルを上げて発動せよ」
「鎮静用電気ショック、レベルを上昇させます……」
暴れる妖精の頭上から、新たに二本のコードが伸びてきた。先が二つに分かれたそのコードは、まずはぐるりと、妖精の身体を縛り上げた。胸の下に、巻きつく。
「ひぃぃぃぃっ!!!! やだやだやだっ!!!!」
二本のコードは、それぞれ妖精の乳首に迫る。そして二つに分かれた先端で、乳首に噛みついたのだった。
「あうぅぅっ!?!?!?」
「鎮静用電気ショック、発動します」
空気を焼き焦がすような音が響いた。より激しい電流が、妖精の未成熟な身体を蝕む。今度は乳首からも電流を流し、より。
「ぐあぁぁぁあああぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!!!」
先程の電気ショックと違い、今度はとぎれることはなかった。電気は流れ続け、培養槽の中で妖精の裸体が踊り狂うように何度も跳ねる。
「あぁあぁぁぁ~~~~~!!!!! あ゛あ゛あ゛あぁぁぁあ~~~~~~~~~~!!!!!」
幼い悲鳴が響き渡り続けて、一分。
「鎮静用電気ショック、止め!」
ついに迸る電撃の輝きが消え失せた。乳首を摘まれたままの妖精が残される。身体を痙攣させつつ、口から涎を垂らしていた。
「あ……あ……あ……」
「……気絶したか?」
「いいえ、問題ありません。意識はあります」
「では実験を続ける……改めてプラグ挿入を開始せよ」
「プラグ挿入、開始します」
機械の男根が、妖精のワレメに迫る。ふにゅりと触れると、ついにそろそろと侵入を始めた。溢れ出る膣分泌液が、プラグを濡らしていく。
「おっ、あ……」
侵入に、妖精が身体を強張らせる。太いプラグだった。妖精のナカの肉を分け、襞のすべてを舐めるようにゆっくりと進んでいく。
「あっ……はっ……んぁ……♡」
ずるずると自分のナカに何かが入ってくる。妖精は震えながら泣くことしかできなかった。くせになりそうな感覚も恐ろしい。自分の身体に何が起きているのか、わからない。
やがて、身体のナカで、こつん、という感覚があった。
プラグの動きが止まった。圧迫感はあるものの、妖精は少しの安堵を覚えた。
だがガラスの向こうでは声がする。
「子宮口に到達しました」
「それでは生殖器を更に活性化……子宮への侵入、排卵を促すため、ピストンを開始する。ますはピストンレベル1。快楽値と、膣・子宮の状態にあわせてレベルを3まで引き上げていけ」
「ピストン、レベル1で開始します」
……ゆるゆると、プラグが抜けていく。
「うっあ……♡」
膣内を擦る動きに、妖精はまた声を漏らす。けれどもこの奇妙な物体が出て行くのだと、安心感を覚えていた。しかし。
「……ああっ♡!?」
プラグは出ていくことなく、緩い動きでまた奥まで侵入してくる。声を漏らさずにはいられなかった。
プラグはナカの肉を擦り続ける。まるで膣内の愛液をかきだそうとするかのようだった。
とん……とん……とん……。
「あっ……ひっ……いっ……♡」
頭の中がふわふわするような感覚を、妖精は覚えていた。奇妙な感覚であるが、先程の電撃と違って痛くはない。最初こそ恐ろしく、苦しさもあったが、なれてしまえば心地がいい。
しかし、なんだか、物足りないような。
「――ピストンレベル、2へ上昇します」
とん、とん、とん、とん――。
「あっひ!? あっ、あっ、あっ……♡?」
不意にプラグの動きが速くなる。奥を突く力も。
「あっ、あっ、んあっ、ふっ、ぁ……♡」
妖精は自分の股を見る。出入りするようにナカを擦るプラグが見えた。自分が滴らせた透明な液体にまみれたプラグ。ぬるん、ぬるん、と動いている。
「ピストンレベル、3へ上昇します」
とんとんとんとんとん――。
「ふああぁぁっ!? うあっ!? んあぁぁっ♡!?」
プラグの動きが更に激しくなり、執拗にナカをこすり始める。奥を突く。粘度を持つ水音がよく響いて、愛液があちこちに散り始めた。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
妖精はすっかり快楽に支配されていた。その喘ぎ声は、もはや幼女のものから出るものではなかった。
「あっ♡ あっあっ♡ あひっ、あひぃっ♡♡」
「……生殖器の活性具合は?」
「快楽値は良好ですが……生殖器の活性具合はよくないです。子宮口も開く様子がありません。もう少し刺激するべきかと」
「では、ピストンレベルを4に」
「ピストンレベル、4へ上昇します――」
とととととととととと――。
「んあぁぁぁっ!? まっえ、まっえぇぇっ♡!? はげしっ、あっ、おっ、やらぁ! やらぁっ♡♡!!!!!!」
激しくなったピストンに、妖精が顔を蒼白にさせる。またしても身をよじり始めるが、挿入されたプラグは抜けることなく幼い身体を犯し続ける。
「とめへっ♡! らめらめらめっ♡!!!! こんらの、っ……! んあ、ん゛あ゛ぁぁぁぁっ♡♡♡!!!!!」
「……快楽値、絶頂まで上がり切りません。このままでは子宮への挿入ができません」
「……ピストンレベルを最大に」
「ピストンレベル、最大にします」
――あたかもドリルで掘るかのよう音が、薄暗い中に響きわたった。
「~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡!?!?」
妖精はもう、言葉を発せなくなっていた。背を弓なりにそり、喉ものけぞらせ、小さな赤い舌を天へ向かって突きだしている。瞳も上を向いて、そのままだらだらと涙を流していた。
股では小さなその場所を壊さんとばかりにプラグが律動している。飛び散る愛液に培養槽のガラスは更に汚れ、外からでは妖精の恥部が見えなくなってしまった。
と、より大きな飛沫があふれ、ガラスの汚れを流していく。妖精は潮を吹いていた。ぶしゃぶしゃと、連続で。
「~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡♡♡♡!!!!!!!!」
妖精はイき続けていた。
「快楽値、絶頂状態です。子宮口に変化あり。子宮への挿入、まもなくです」
果てに、ずん、とプラグが奥に突き刺さり、妖精の身体が持ち上がった。
ピストンはそこで止まった。妖精の身体はがくがくと震え続け、プラグをしっかりくわえ込んでいる――奥の奥まで。子宮まで。
「プラグ、子宮への侵入に成功しました! 性器の活性具合も非常に良好です!」
「よし、それでは……『スフィア・ゲル』、注入開始!」
「『スフィア・ゲル』、注入開始します……!」
――太いプラグ内を、毒々しくも思える緑色の液体がせり上がっていく。プラグは妖精のワレメまで緑色に染まり、妖精の膣内に入っている部分まで緑に染まっていく。
そして子宮にある先端まで到達すると。
びゅるるるる―――。
子宮内に、緑色の液体が注入されていく。小さな子宮はあっという間にその液体でいっぱいになるものの、注入は止まらない。
びゅるるるるるるるるるる―――。
「お゛っ……ほっ……おっ、お゛っ」
まだ半分ほど絶頂から戻ってこられない妖精は、ナカに注がれる温かさと圧迫感をじわじわと感じていた。
「お゛っ、おーっ……ふ、ぐっ……」
徐々に苦しさを覚えていく。それもそのはずだった。妖精の腹は、いまや妊婦以上に膨らんでいたのだ。小さな身体には、あまりにも不釣り合いな腹だった。『FS-000』の焼印が、肌の上で存在を主張していた。
「――『スフィア・ゲル』、注入停止!」
やがて声が上がり、注入は止まった。しかしプラグ内の緑色が下がることはなく、またプラグは抜かれることもない。
「……無事に卵子と結びつき凝固するまで『スフィア・ゲル』は定期的に注入するように」
「そのように設定いたします」
――研究員達は、妖精に「卵」を生ませようとしていた。
本来妖精は生殖行動を行わない。自然発生する存在である。しかし人間に似た彼らには生殖器が存在している。
この研究所はそこに目をつけた。その生殖器の存在と、妖精から莫大なエネルギーを引き出したいという願いを、結びつけ――妖精に、エネルギーの卵を生ませる、という考えに至ったのである。
厳密にいえば、それは卵とは言えないだろう。妖精の卵子を核に『スフィア・ゲル』と呼ばれる化学物質が作り上げる物質である。そうしてできた物質『Fスフィア』には、妖精の持つ莫大なエネルギーが宿る……という考えを元に、今回の実験は行われた。
「諸君、お疲れさま。あとは保存・観察段階に移せ」
「保存・観察段階に移行します。肛門と尿道口へのプラグ装着開始。続いてマスク装着開始」
妖精の足下から、またプラグが現れる。二本のプラグであり、細いものは尿道口に吸いついた。太いものは、小さな尻を分けて肛門へ侵入する。
そして天井からは黒いマスクが現れる。もう抵抗することのできなくなった妖精の、口と鼻を覆う。
「実験体維持用保存液、注入開始」
培養槽の下から、温かな液体がせり上がってきた。ピンク色のそれは天井からもガラスを伝って注ぎ込み、あっという間に水位が高くなる。妖精の足が浸かる。恥部が浸かる。大きく膨らんだ腹も浸かる、膨らみのない胸までせり上がってくる。
ついに顔までせり上がってきて、妖精の光を失った水色の瞳を飲み込んだ。
――ピンク色の液体に満ちた培養槽の中には、四肢を固定された妖精が一体。
黒いマスクをつけられていた。二対の羽は穴をあけられたことにより固定されていた。小さな尻のあわいにある肛門にはプラグが突き刺さり、尿道口にもプラグが吸いついている。
そしてスジは緑色の液体に満ちたプラグで穿たれていて、よく膨らんだ腹には『FS-000』――彼女の名前があった。
「では……プラグ挿入を開始する」
「プラグ挿入、開始します」
熱に浮かされる妖精の股下、床が開いたかと思えば、一本のプラグが蛇のようにうねうねと伸び上がった。男根を模した形のそれは、妖精のしとどに濡れたスジに触れる。
「ふわ……っ♡!」
びくん、と小さな身体が震える。感度がよくなっている証であり、性器の準備ができている証拠、つまりプラグ挿入が可能である証だった。
ところが。
「ひぃぃぃいいっ! 今度はっ、なにっ……! やだぁ、やだぁっ!!!!」
再び妖精は暴れ出した。もがけばもがくほど、愛液が飛び散り太股を、培養槽のガラスを、汚していく。
「助けてっ! もうやだっ! 誰かきてっ! こわい、こわいよぉぉっ!!!!」
「……鎮静用電気ショック、レベルを上げて発動せよ」
「鎮静用電気ショック、レベルを上昇させます……」
暴れる妖精の頭上から、新たに二本のコードが伸びてきた。先が二つに分かれたそのコードは、まずはぐるりと、妖精の身体を縛り上げた。胸の下に、巻きつく。
「ひぃぃぃぃっ!!!! やだやだやだっ!!!!」
二本のコードは、それぞれ妖精の乳首に迫る。そして二つに分かれた先端で、乳首に噛みついたのだった。
「あうぅぅっ!?!?!?」
「鎮静用電気ショック、発動します」
空気を焼き焦がすような音が響いた。より激しい電流が、妖精の未成熟な身体を蝕む。今度は乳首からも電流を流し、より。
「ぐあぁぁぁあああぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!!!」
先程の電気ショックと違い、今度はとぎれることはなかった。電気は流れ続け、培養槽の中で妖精の裸体が踊り狂うように何度も跳ねる。
「あぁあぁぁぁ~~~~~!!!!! あ゛あ゛あ゛あぁぁぁあ~~~~~~~~~~!!!!!」
幼い悲鳴が響き渡り続けて、一分。
「鎮静用電気ショック、止め!」
ついに迸る電撃の輝きが消え失せた。乳首を摘まれたままの妖精が残される。身体を痙攣させつつ、口から涎を垂らしていた。
「あ……あ……あ……」
「……気絶したか?」
「いいえ、問題ありません。意識はあります」
「では実験を続ける……改めてプラグ挿入を開始せよ」
「プラグ挿入、開始します」
機械の男根が、妖精のワレメに迫る。ふにゅりと触れると、ついにそろそろと侵入を始めた。溢れ出る膣分泌液が、プラグを濡らしていく。
「おっ、あ……」
侵入に、妖精が身体を強張らせる。太いプラグだった。妖精のナカの肉を分け、襞のすべてを舐めるようにゆっくりと進んでいく。
「あっ……はっ……んぁ……♡」
ずるずると自分のナカに何かが入ってくる。妖精は震えながら泣くことしかできなかった。くせになりそうな感覚も恐ろしい。自分の身体に何が起きているのか、わからない。
やがて、身体のナカで、こつん、という感覚があった。
プラグの動きが止まった。圧迫感はあるものの、妖精は少しの安堵を覚えた。
だがガラスの向こうでは声がする。
「子宮口に到達しました」
「それでは生殖器を更に活性化……子宮への侵入、排卵を促すため、ピストンを開始する。ますはピストンレベル1。快楽値と、膣・子宮の状態にあわせてレベルを3まで引き上げていけ」
「ピストン、レベル1で開始します」
……ゆるゆると、プラグが抜けていく。
「うっあ……♡」
膣内を擦る動きに、妖精はまた声を漏らす。けれどもこの奇妙な物体が出て行くのだと、安心感を覚えていた。しかし。
「……ああっ♡!?」
プラグは出ていくことなく、緩い動きでまた奥まで侵入してくる。声を漏らさずにはいられなかった。
プラグはナカの肉を擦り続ける。まるで膣内の愛液をかきだそうとするかのようだった。
とん……とん……とん……。
「あっ……ひっ……いっ……♡」
頭の中がふわふわするような感覚を、妖精は覚えていた。奇妙な感覚であるが、先程の電撃と違って痛くはない。最初こそ恐ろしく、苦しさもあったが、なれてしまえば心地がいい。
しかし、なんだか、物足りないような。
「――ピストンレベル、2へ上昇します」
とん、とん、とん、とん――。
「あっひ!? あっ、あっ、あっ……♡?」
不意にプラグの動きが速くなる。奥を突く力も。
「あっ、あっ、んあっ、ふっ、ぁ……♡」
妖精は自分の股を見る。出入りするようにナカを擦るプラグが見えた。自分が滴らせた透明な液体にまみれたプラグ。ぬるん、ぬるん、と動いている。
「ピストンレベル、3へ上昇します」
とんとんとんとんとん――。
「ふああぁぁっ!? うあっ!? んあぁぁっ♡!?」
プラグの動きが更に激しくなり、執拗にナカをこすり始める。奥を突く。粘度を持つ水音がよく響いて、愛液があちこちに散り始めた。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
妖精はすっかり快楽に支配されていた。その喘ぎ声は、もはや幼女のものから出るものではなかった。
「あっ♡ あっあっ♡ あひっ、あひぃっ♡♡」
「……生殖器の活性具合は?」
「快楽値は良好ですが……生殖器の活性具合はよくないです。子宮口も開く様子がありません。もう少し刺激するべきかと」
「では、ピストンレベルを4に」
「ピストンレベル、4へ上昇します――」
とととととととととと――。
「んあぁぁぁっ!? まっえ、まっえぇぇっ♡!? はげしっ、あっ、おっ、やらぁ! やらぁっ♡♡!!!!!!」
激しくなったピストンに、妖精が顔を蒼白にさせる。またしても身をよじり始めるが、挿入されたプラグは抜けることなく幼い身体を犯し続ける。
「とめへっ♡! らめらめらめっ♡!!!! こんらの、っ……! んあ、ん゛あ゛ぁぁぁぁっ♡♡♡!!!!!」
「……快楽値、絶頂まで上がり切りません。このままでは子宮への挿入ができません」
「……ピストンレベルを最大に」
「ピストンレベル、最大にします」
――あたかもドリルで掘るかのよう音が、薄暗い中に響きわたった。
「~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡!?!?」
妖精はもう、言葉を発せなくなっていた。背を弓なりにそり、喉ものけぞらせ、小さな赤い舌を天へ向かって突きだしている。瞳も上を向いて、そのままだらだらと涙を流していた。
股では小さなその場所を壊さんとばかりにプラグが律動している。飛び散る愛液に培養槽のガラスは更に汚れ、外からでは妖精の恥部が見えなくなってしまった。
と、より大きな飛沫があふれ、ガラスの汚れを流していく。妖精は潮を吹いていた。ぶしゃぶしゃと、連続で。
「~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡♡♡♡!!!!!!!!」
妖精はイき続けていた。
「快楽値、絶頂状態です。子宮口に変化あり。子宮への挿入、まもなくです」
果てに、ずん、とプラグが奥に突き刺さり、妖精の身体が持ち上がった。
ピストンはそこで止まった。妖精の身体はがくがくと震え続け、プラグをしっかりくわえ込んでいる――奥の奥まで。子宮まで。
「プラグ、子宮への侵入に成功しました! 性器の活性具合も非常に良好です!」
「よし、それでは……『スフィア・ゲル』、注入開始!」
「『スフィア・ゲル』、注入開始します……!」
――太いプラグ内を、毒々しくも思える緑色の液体がせり上がっていく。プラグは妖精のワレメまで緑色に染まり、妖精の膣内に入っている部分まで緑に染まっていく。
そして子宮にある先端まで到達すると。
びゅるるるる―――。
子宮内に、緑色の液体が注入されていく。小さな子宮はあっという間にその液体でいっぱいになるものの、注入は止まらない。
びゅるるるるるるるるるる―――。
「お゛っ……ほっ……おっ、お゛っ」
まだ半分ほど絶頂から戻ってこられない妖精は、ナカに注がれる温かさと圧迫感をじわじわと感じていた。
「お゛っ、おーっ……ふ、ぐっ……」
徐々に苦しさを覚えていく。それもそのはずだった。妖精の腹は、いまや妊婦以上に膨らんでいたのだ。小さな身体には、あまりにも不釣り合いな腹だった。『FS-000』の焼印が、肌の上で存在を主張していた。
「――『スフィア・ゲル』、注入停止!」
やがて声が上がり、注入は止まった。しかしプラグ内の緑色が下がることはなく、またプラグは抜かれることもない。
「……無事に卵子と結びつき凝固するまで『スフィア・ゲル』は定期的に注入するように」
「そのように設定いたします」
――研究員達は、妖精に「卵」を生ませようとしていた。
本来妖精は生殖行動を行わない。自然発生する存在である。しかし人間に似た彼らには生殖器が存在している。
この研究所はそこに目をつけた。その生殖器の存在と、妖精から莫大なエネルギーを引き出したいという願いを、結びつけ――妖精に、エネルギーの卵を生ませる、という考えに至ったのである。
厳密にいえば、それは卵とは言えないだろう。妖精の卵子を核に『スフィア・ゲル』と呼ばれる化学物質が作り上げる物質である。そうしてできた物質『Fスフィア』には、妖精の持つ莫大なエネルギーが宿る……という考えを元に、今回の実験は行われた。
「諸君、お疲れさま。あとは保存・観察段階に移せ」
「保存・観察段階に移行します。肛門と尿道口へのプラグ装着開始。続いてマスク装着開始」
妖精の足下から、またプラグが現れる。二本のプラグであり、細いものは尿道口に吸いついた。太いものは、小さな尻を分けて肛門へ侵入する。
そして天井からは黒いマスクが現れる。もう抵抗することのできなくなった妖精の、口と鼻を覆う。
「実験体維持用保存液、注入開始」
培養槽の下から、温かな液体がせり上がってきた。ピンク色のそれは天井からもガラスを伝って注ぎ込み、あっという間に水位が高くなる。妖精の足が浸かる。恥部が浸かる。大きく膨らんだ腹も浸かる、膨らみのない胸までせり上がってくる。
ついに顔までせり上がってきて、妖精の光を失った水色の瞳を飲み込んだ。
――ピンク色の液体に満ちた培養槽の中には、四肢を固定された妖精が一体。
黒いマスクをつけられていた。二対の羽は穴をあけられたことにより固定されていた。小さな尻のあわいにある肛門にはプラグが突き刺さり、尿道口にもプラグが吸いついている。
そしてスジは緑色の液体に満ちたプラグで穿たれていて、よく膨らんだ腹には『FS-000』――彼女の名前があった。
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