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02.『Fスフィア』生成実験―準備段階
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「実験体『FS-000』、意識覚醒しました」
そんな声が聞こえたような気がして実験体『FS-000』と名付けられた妖精ははっと我に返る。そうしてまず、すぐに気付いたのは、自分が裸にされていることだった。胸も腹も股も、隠すものが何一つない――臍の下には、何か奇妙な模様があった。それだけではなく、体のいたるところ、太股や脇腹、二の腕、胸の横などにシールのようなものも貼られていて、細いコードが伸び、天井や床に繋がっている。
しかしそれらを気にしている余裕はなかった。妖精は次に、自分が奇妙な形で固定されていることに気付いた。
両腕は上げられる形になっていて、見れば指先から肘のあたりまで飲み込まれるようにして、天井から生えた奇妙な機械を取り付けられ、固定されている。足も同様で、足先から膝まで、まるでブーツでも履かされているかのように、床から生えた奇妙な機械に飲み込まれてしまっている。こちらも足を固定していて、股を大きく開く形をとらされている。
二対の羽すらも固定されていた。羽を動かそうにも思うようにいかず、どうしたのかと振り返れば、妖精は顔を蒼白にした――薄い羽には穴があけられていた。四枚の羽それぞれにハトメがつけられ、まるで磔にするかのように、細いコードでぴんと引っ張られ、固定されていたのである。
「ひっ……」
自由を奪われていることに気付いた妖精は、かすかな声を漏らした。もがいても手足は拘束から抜け出せず、羽もやはり動かせない。幼い身体がふるふる動くだけだった。
「――それでは『Fスフィア』生成実験を行う」
声がする。妖精が正面を見れば、透明な壁があった。その向こう、薄暗い中に、人間らしき人影いくつかを見る。いくつものモニターが光を放っているのも見えた。その中の一つに自分が映っている――円柱型の透明な容器の中で拘束された自分。いまの自分の姿だった。裸の姿で、いまにも泣き出しそうな顔が確かに映っている。
「にっ、人間さん! これっ、これ何ですか!」
妖精は泣きながら声を上げた。ガラスの容器――培養槽の中で幼い声が響く。
「あのっ! これ怖いです! ちょっと、はずしてくれませんか! あとお腹のこれっ! これも何ですか!」
何かとても怖いことになっている……ぼんやりと感じ始めていた彼女は、ついに涙数滴を零した。ぎゅっと目を瞑れば、再び拘束から抜け出そうと暴れ出す。膨らみのない胸のある身体をくねらせ、白い尻を振る。
「……実験体が暴れています。やはり意識覚醒を待たずに実験を行うべきだったのでは?」
「我々は反応も見なくてはならない……それに暴れることは、想定内だ」
温度ない淡々とした声が、外から聞こえてくる。外から声が聞こえるのだ、内側からの声も聞こえるはずだと、妖精は叫ぶ。
「人間さん! ここから出してください!」
「――鎮静用電気ショック、発動」
「鎮静用電気ショック、発動します」
刹那、妖精の身体を電撃が走った。耳をつんざくかのような、電撃の音が響く。裸体に貼り付けられたシールから放たれる電流が、激しく瞬いて幼い身体を蝕む。
「はうぅぅぅぅっっ!?」
一瞬の鋭い痛み。妖精は喉をのけぞらせた。
「いった……なに……ひぃいいぃぃいっ!?!?」
目を白黒させている間に、再びの電撃が小さな身体を駆け抜ける。
「続けろ」
――リズミカルに、妖精は電気ショックを受け続けた。電流が流される度に、薄暗い部屋の中、培養槽は輝き、妖精の身体をはっきりと照らし出す。
「んあぁぁぁぁぁあああっ!!!!!」
血を吐くかと思えるほどの妖精の悲鳴は、しかし培養槽の外まではっきりとは届かない。
「がぁああぁぁっっ!!!!!!」
研究者達は、電撃の光とともに何度も跳ね上がる幼女の姿を見守った。
「もうやめっ……んぎぃぃぃぃぃああぁぁぁ!!!!!」
「……電気ショックのレベルは、これくらいでちょうどいいみたいですね」
「更に暴れることを想定して、もう一段階用意してあるが、その通りのようだな」
「たすけっ……あ゛ぁぁぁああああぁぁっ!!!!!!!!!!」
妖精入りの培養槽は、まるで切れかけの電球の明滅を思わせた。
まもなくして「鎮静用電気ショック、停止」と声が響いた。
「は……っ、はー……っ……ん、ぐ……」
妖精はすっかりおとなしくなり、がっくりとうなだれていた。ぼろぼろと泣いた上に、口からは涎を流し、顔はすっかり汚れていた。白い身体は痙攣し続けている。
と、しょろしょろ……と音が聞こえた。股から黄色の液体が零れ出ていた。湯気を昇らせている。水鉄砲のように飛び出すもののほか、太股を汚しつつ伝い落ちていくものもあった。培養槽の中は、アンモニア臭で満たされる。
醜態を晒してしまったものの、やっと終わった痛めつけに、妖精は呼吸を整えることしかできなかった。ただ尿の温かさばかりが生々しく感じられた。
「排尿です。どうします?」
「問題ない。次へ……膣内湿潤率は?」
実験は淡々と進められる。
「膣内湿潤率……目標値に達していません。膣分泌液が不足しています。このままではスムーズなプラグ挿入が行えません」
「では発情剤を……発情剤、注射準備」
「発情剤、注射準備完了。実験体へ注射します」
天井から細いコードが伸びる。先端は、うなだれている妖精の首に、まるで噛みつくように吸いついた。
「なにっ……いっ!?」
直後、小さくも鋭い痛みが妖精を襲った。吸いついたコードの中、注射針が突き出されたのである。肌を刺し、薬剤を注入し終われば、素早く天井へ戻っていく。
「なに……今度は、なにするの……」
すんすんと泣く妖精は、まさに幼女そのものだった。
「もう、怖いことしないでぇ……おうち、おうち帰りたい……」
妖精の声は、動物の鳴き声と同じだ。研究者達はモニターに表示されるバイタルを見守る。
「……性的興奮値、上昇中。膣及び子宮をはじめとした生殖器の活性化を確認……もうじき性交可能状態となります」
注射をされて五分後。妖精は自らの身体の異変に気付き始めた。
「……はーっ……はーっ……なに……あつい……?」
身体が異常に熱を持ち始めたのである。乳首が痛い。見ればコリコリと固くなって起き上がっていた。平らな胸の上で、赤くなって存在を主張している。
「……おまた……あつい……むずむず、するぅ……っ」
妖精の股にある小さなスジも、ふっくらと膨らみ、熱を帯びていた。最初こそぴったりと閉じていたそこだが、いまでひく、と震えかすかに開いている――汚れ一つないピンク色が、見え隠れしている。
「おまた……おまたっ、かゆい……? おなかも……へん……」
妖精は子供らしくない溜息を漏らし、身をよじる。ついにワレメから、透明な液体が零れた。とろり、と花の蜜のように垂れ落ちる。それに伴いスジは更に開いて、小さな種のような陰核が現れた。
「ん……っ、んん……」
妖精は腰を緩く動かし始めた。無意識の行動だろう。愛液は切れることなく垂れ続け、腰を振る度に、きらりきらりと輝く。
「はーっ、はーっ、はーっ……♡」
苦悶に顔を歪め目を閉じ、股から汁を垂らしつつ腰を動かす妖精は、すっかり発情しきっていた。まだ恋もキスも、淫らな言葉も一つも知らないような幼い身体であるにもかかわらず、身体は仕上がってしまった。
そんな声が聞こえたような気がして実験体『FS-000』と名付けられた妖精ははっと我に返る。そうしてまず、すぐに気付いたのは、自分が裸にされていることだった。胸も腹も股も、隠すものが何一つない――臍の下には、何か奇妙な模様があった。それだけではなく、体のいたるところ、太股や脇腹、二の腕、胸の横などにシールのようなものも貼られていて、細いコードが伸び、天井や床に繋がっている。
しかしそれらを気にしている余裕はなかった。妖精は次に、自分が奇妙な形で固定されていることに気付いた。
両腕は上げられる形になっていて、見れば指先から肘のあたりまで飲み込まれるようにして、天井から生えた奇妙な機械を取り付けられ、固定されている。足も同様で、足先から膝まで、まるでブーツでも履かされているかのように、床から生えた奇妙な機械に飲み込まれてしまっている。こちらも足を固定していて、股を大きく開く形をとらされている。
二対の羽すらも固定されていた。羽を動かそうにも思うようにいかず、どうしたのかと振り返れば、妖精は顔を蒼白にした――薄い羽には穴があけられていた。四枚の羽それぞれにハトメがつけられ、まるで磔にするかのように、細いコードでぴんと引っ張られ、固定されていたのである。
「ひっ……」
自由を奪われていることに気付いた妖精は、かすかな声を漏らした。もがいても手足は拘束から抜け出せず、羽もやはり動かせない。幼い身体がふるふる動くだけだった。
「――それでは『Fスフィア』生成実験を行う」
声がする。妖精が正面を見れば、透明な壁があった。その向こう、薄暗い中に、人間らしき人影いくつかを見る。いくつものモニターが光を放っているのも見えた。その中の一つに自分が映っている――円柱型の透明な容器の中で拘束された自分。いまの自分の姿だった。裸の姿で、いまにも泣き出しそうな顔が確かに映っている。
「にっ、人間さん! これっ、これ何ですか!」
妖精は泣きながら声を上げた。ガラスの容器――培養槽の中で幼い声が響く。
「あのっ! これ怖いです! ちょっと、はずしてくれませんか! あとお腹のこれっ! これも何ですか!」
何かとても怖いことになっている……ぼんやりと感じ始めていた彼女は、ついに涙数滴を零した。ぎゅっと目を瞑れば、再び拘束から抜け出そうと暴れ出す。膨らみのない胸のある身体をくねらせ、白い尻を振る。
「……実験体が暴れています。やはり意識覚醒を待たずに実験を行うべきだったのでは?」
「我々は反応も見なくてはならない……それに暴れることは、想定内だ」
温度ない淡々とした声が、外から聞こえてくる。外から声が聞こえるのだ、内側からの声も聞こえるはずだと、妖精は叫ぶ。
「人間さん! ここから出してください!」
「――鎮静用電気ショック、発動」
「鎮静用電気ショック、発動します」
刹那、妖精の身体を電撃が走った。耳をつんざくかのような、電撃の音が響く。裸体に貼り付けられたシールから放たれる電流が、激しく瞬いて幼い身体を蝕む。
「はうぅぅぅぅっっ!?」
一瞬の鋭い痛み。妖精は喉をのけぞらせた。
「いった……なに……ひぃいいぃぃいっ!?!?」
目を白黒させている間に、再びの電撃が小さな身体を駆け抜ける。
「続けろ」
――リズミカルに、妖精は電気ショックを受け続けた。電流が流される度に、薄暗い部屋の中、培養槽は輝き、妖精の身体をはっきりと照らし出す。
「んあぁぁぁぁぁあああっ!!!!!」
血を吐くかと思えるほどの妖精の悲鳴は、しかし培養槽の外まではっきりとは届かない。
「がぁああぁぁっっ!!!!!!」
研究者達は、電撃の光とともに何度も跳ね上がる幼女の姿を見守った。
「もうやめっ……んぎぃぃぃぃぃああぁぁぁ!!!!!」
「……電気ショックのレベルは、これくらいでちょうどいいみたいですね」
「更に暴れることを想定して、もう一段階用意してあるが、その通りのようだな」
「たすけっ……あ゛ぁぁぁああああぁぁっ!!!!!!!!!!」
妖精入りの培養槽は、まるで切れかけの電球の明滅を思わせた。
まもなくして「鎮静用電気ショック、停止」と声が響いた。
「は……っ、はー……っ……ん、ぐ……」
妖精はすっかりおとなしくなり、がっくりとうなだれていた。ぼろぼろと泣いた上に、口からは涎を流し、顔はすっかり汚れていた。白い身体は痙攣し続けている。
と、しょろしょろ……と音が聞こえた。股から黄色の液体が零れ出ていた。湯気を昇らせている。水鉄砲のように飛び出すもののほか、太股を汚しつつ伝い落ちていくものもあった。培養槽の中は、アンモニア臭で満たされる。
醜態を晒してしまったものの、やっと終わった痛めつけに、妖精は呼吸を整えることしかできなかった。ただ尿の温かさばかりが生々しく感じられた。
「排尿です。どうします?」
「問題ない。次へ……膣内湿潤率は?」
実験は淡々と進められる。
「膣内湿潤率……目標値に達していません。膣分泌液が不足しています。このままではスムーズなプラグ挿入が行えません」
「では発情剤を……発情剤、注射準備」
「発情剤、注射準備完了。実験体へ注射します」
天井から細いコードが伸びる。先端は、うなだれている妖精の首に、まるで噛みつくように吸いついた。
「なにっ……いっ!?」
直後、小さくも鋭い痛みが妖精を襲った。吸いついたコードの中、注射針が突き出されたのである。肌を刺し、薬剤を注入し終われば、素早く天井へ戻っていく。
「なに……今度は、なにするの……」
すんすんと泣く妖精は、まさに幼女そのものだった。
「もう、怖いことしないでぇ……おうち、おうち帰りたい……」
妖精の声は、動物の鳴き声と同じだ。研究者達はモニターに表示されるバイタルを見守る。
「……性的興奮値、上昇中。膣及び子宮をはじめとした生殖器の活性化を確認……もうじき性交可能状態となります」
注射をされて五分後。妖精は自らの身体の異変に気付き始めた。
「……はーっ……はーっ……なに……あつい……?」
身体が異常に熱を持ち始めたのである。乳首が痛い。見ればコリコリと固くなって起き上がっていた。平らな胸の上で、赤くなって存在を主張している。
「……おまた……あつい……むずむず、するぅ……っ」
妖精の股にある小さなスジも、ふっくらと膨らみ、熱を帯びていた。最初こそぴったりと閉じていたそこだが、いまでひく、と震えかすかに開いている――汚れ一つないピンク色が、見え隠れしている。
「おまた……おまたっ、かゆい……? おなかも……へん……」
妖精は子供らしくない溜息を漏らし、身をよじる。ついにワレメから、透明な液体が零れた。とろり、と花の蜜のように垂れ落ちる。それに伴いスジは更に開いて、小さな種のような陰核が現れた。
「ん……っ、んん……」
妖精は腰を緩く動かし始めた。無意識の行動だろう。愛液は切れることなく垂れ続け、腰を振る度に、きらりきらりと輝く。
「はーっ、はーっ、はーっ……♡」
苦悶に顔を歪め目を閉じ、股から汁を垂らしつつ腰を動かす妖精は、すっかり発情しきっていた。まだ恋もキスも、淫らな言葉も一つも知らないような幼い身体であるにもかかわらず、身体は仕上がってしまった。
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