冒険者の女の子が魔物に襲われて助からない話

楢山コウ

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せ~ぶで~た05:剣士の女の子が植物の魔物に捕らわれ卵子を喰われ続けて助からない話

01.私がみんなを助ける!

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 一歩踏み進めば、剣士用の靴が泥にまみれます。鎧と同じ材質の靴は、鎧と同じ輝きを持っていましたが、いまでは泥だらけでちっとも美しくはありません。

 けれども冒険者の服の本来の目的は、身を守るための。お洒落のためではありません。靴が汚れようが、はねた泥が青いマントに飛ぼうが、湿気で金髪が乱れようが、剣士ベレンは進んでいきます。

 ちょっと困ることといえば……ここが湿地であることもあって、軽装鎧の下につめたふわふわのおむねが湿って気持ち悪い――ということぐらいでしょうか。

 それでも中級冒険者ベレンは、表情一つ崩さず、泥の上を進むのでした。何せいまは、任務中。この湿地の、調査任務です!

 ――魔物の気配は、特になさそうだが。

 うっすらと靄も漂う湿地です。動物の影も見えず、声も聞こえません。
 あるのは、巨大な植物だけ。奇妙な植物です。背丈はベレンよりも高いですが、大きな膨らみをつけた頭は垂れてしまって、泥の地面すれすれを浮いているような姿です。
 なんだか、芸術家の作ったオブジェクトにも見えます。人一人が入れそうなこの膨らみは、蕾でしょうか。それとも別の何かでしょうか。

 それにしても、と、ベレンはあたりを見回し、瞳を鋭くさせます。

「……誰もいないし痕跡もないな」

 実はこの湿地、昨日、初級冒険者の一行が派遣された場所でもありました。彼女達の任務は、この地の調査――つまりベレンがいま遂行している任務と同じものをしていました。
 ところが。

『昨日任務に行った子達、帰ってきてないの……危険は少なさそうな場所だし、初級冒険者とはいえ六人グループで、中には中級冒険者に昇格させてもいい子がいたから、向かわせたんだけど……』

 それは今朝方、ベレンが冒険者ギルドで聞いた話。

『魔物の気配はないらしいのよ。でもその場所、靄がすごくて……もしかしたら、迷子になってしまったのかも』
『――では、私が見てこよう。もし何かあったのなら、早く向かった方がいいからな』

 というわけで、ベレンはこの地にやってきました。そんな話を聞いて、じっとしていられないベレンではありません! 誰かのために、魔物がいる地、未開の地に踏み入り、そして誰かのために剣を振るう……それがこの女剣士でした。

 しばらく進んで、またあたりをきょろきょろ。けれども帰ってきていないというあの冒険者達の姿はもちろん、魔物の姿もありません。あるのは巨大な膨らみを垂らしたあの植物だけ。

「――誰か、いないのか!」

 思い切って、ベレンは声を張り上げました。魔物が潜んでいる可能性があったのなら、危険な行為。しかし魔物の気配は一つもないので、大丈夫でしょう。

「冒険者ギルドから来た! 誰かいるのなら返事をしろ!」

 声は渦巻く靄の中に消えていくばかり。返事はありません。
 彼らはこの先にいるのか、それとも何か恐ろしいことが――嫌な予感が頭の隅で瞬きます。自然とベレンは鞘に入ったままの剣、その柄を握っていました。

 そうして、警戒心を高めたから、気付くことができました。
 ――泥の中を音もなく這い、獲物に飛びかかる蛇のごとく飛び出してきた何かに。

「――何だ貴様は!」

 背後から迫り来た、怪しい影。すぐさまベレンは振り返りつつ剣を抜き、その刃で弾きます。

 ――蛇か? いや……

 泥の中から鎌首をもたげていたのは、細長い蛇のようなものでした。泥にまみれてはいますが、その下に、濁った緑色が見えます。鱗のようなものは見えませんし、目のようなものもなさそうです。
 泥の中で生活している何か、なのでしょうか。それならば目が退化していてもおかしくはないし、きっといま自分が声を上げたから襲いかかってきたのだ――なんてベレンは考えます。けれども妙です。先端を見ても、口のようなものも、鼻のようなものもありません。

 それでも、謎の何かはベレンへ跳びかかってきました。泥の中に隠れているであろう身体は、どのくらいの長さがあるのでしょうか。ベレンは再び剣で弾き、一歩退きますが、弾かれた蛇のような何かは、そのままぐるりとベレンに巻き付こうとしたのです。
 それでもベレンは、笑って。

「簡単に捕まると思うな!」

 ぶん、と大きく剣を振るえば、細長いそれは簡単に切れてしまいました。切り落とされた部分はびちびちと泥の上を暴れながら沈んでいき、また短くなってしまった何かは、悲鳴を上げることこそありませんでしたが、それこそ驚き逃げるように泥の中へ引っ込んでしまいました。

 静寂が戻ってきます。どうやら奴は、返り討ちにあって仰天したようです。
 ところであれはいったい何だったのでしょうか。片手で剣を握ったまま、ベレンは切り落とした先っぽを拾います。

「……血ではないな」

 振って泥を払い、切り口を見れば、血は滴っていませんでした。代わりに、緑色の液体がぽた、ぽた、と零れています。
 どうも……動物のようには思えません。もちろん、全ての魔物の血が赤とは限りません。しかしこれは触って見た具合や、この色からして。

 ――植物、か?

 ぽた、ぽた、ぽた。

 はっとして、ベレンは顔を上げます。何かが滴る音。これは、いま自分が手にしているものからではありません。

 振り返れば、あの大きな膨らみをつけた植物がありました。大きすぎる頭を垂らすように、膨らみに背を曲げた植物……その、球体の表面に、切り傷がぱっくりと走っていました。
 この傷は、先程ベレンが剣を大きく振るい、何かを切り落とした際、巻き添えに切りつけられてしまったものでした。切り口からは、半透明のジェルのようなものが見え、まるで雨漏りでもしたかのように、その向こうから液が漏れています。

 その半透明のジェルの向こう。
 ――肌色が見えました。
 それから、かすかな、本当にかすかな声も。

 刹那、ベレンは目を見開き、その切り傷に剣を突き立てました。しかしここから先は丈夫に作られているのか、ゴムのような膜がある手応えです。それでも、中に見える何かを、否、誰かを傷つけないように加減しつつ、力を入れていけば、ついにぶしゃああああと、水が溢れ出しました。

 粘り気のある妙な液を被ってびしょ濡れになるものの、ベレンは気にしませんでした。ただ液体の流れに乗ってできた人影を、抱きしめ受け止めます。

「……なんだ、これは」

 受け止めた人物を見て、ベレンは顔を真っ青にしました。
 中から出てきたのは、自分よりも年下と思われる少女でした。液体に浸かっていたのでしょう身体は裸。濁った緑色のような触手いくつかが絡みつき、未だにあの膨らみの中に繋がっています。

 少女の口と鼻を覆うのは、これまた触手で膨らみの中に繋がったマスクのようなもの。年相応の胸の双丘にも、先端を花のように広げた触手が吸いついています。

 そして少女の股――おまんまんにも、触手が。太いものがずっぽり挿入されています。前だけではなく、お尻の穴にも。尿道口にも、細いものが入り込んでいます……。

「んおっ♡ んっ♡ おっ♡」

 少女のお腹は、丸く膨らんでいました。彼女は目を開けてはいるものの、どこを見ているのかわかりません。

「お前は……昨日ここに送られてきた冒険者か!」

 ぱっとベレンは思い出します。この顔、確かにありました。昨日調査に出た冒険者だ、と。
 どうしてこんなことになってしまったのでしょう。おぞましさに、怒りすらも覚えます。片手で少女を抱き抱えつつも、ベレンはすぐさま剣を振るって、彼女に伸びる触手を断ち切りました。
 繋がりは断ちましたが、触手はまだ少女にくっついたまま。ベレンは泥で汚れるのもいとわず座り込めば、抱き寄せた少女の、まずはマスクを取り払ってあげました。

「あ、ああぁ~~~~~~~♡!!」

 ずるずると、少女の口から触手が出てきます……奥まで入り込んでいたようです。続いて胸の触手も引きはがします。

「あひぃぅ♡!!」

 柔らかな膨らみの上、すっかり硬くなって大きくなった乳首が現れました。と、ぴゅっぴゅっと、白い液体が噴き出します。ベレンはそれを気にせず、最後は少女の恥部へ手を伸ばし、

「――すまない! 耐えてくれ!」
「――おひぃぃぃぃぃっっっ♡♡!!!!!!」

 まずは、お尻の穴を埋める触手をずるずると。深いところまで刺さっていたらしい触手が抜けても、お尻の穴はぽっかり開いたまま。奥のピンク色の腸壁までしっかりみえてしまいます。
 続いて、おまんまんを占領している触手を、ぐっ、とひっぱれば。

「お゛ぉぉお゛おぉ~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡!!!!!!」

 ぱっくり開いたワレメから、液体が勢いよく吹き出しました。少女はびくんびくんと身体をのたうち回らせ、お腹もひくひく波打たせています。詰め込まれていた液体が逆流している中、潮も一緒に吹いてしまっているようです! 大洪水に、ベレンの服も鎧もまたびしょ濡れになります。
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