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猫には猫のできること
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「マリー、ちょっとだけ待っていてね」
町の大通りの一角で馬車を止め、ジルさんはわたしを残したまま馬車を降りる。
馬車のドアが開くと、目の前のお店から、パンの美味しそうな匂いが漂ってきてわたしの鼻をくすぐった。
中央広場の角にある、このパン屋さんのパン、美味しいんだよね。
正直メイドちゃんの焼くパンとは雲泥の差。
わたしが毎日のようにジルさんに連れられて出勤するようになって、メイドちゃんの焼くパンはいつもの焦げパンに戻ってしまった。
だからといってそのせいじゃないらしいんだけど、ジルさんはお勤め帰りにはここのパン屋さんでパンを買って帰る。
ジルさんくらいの人なら普通、お邸に配達させるものじゃないのかな? って思うんだけど。
帰宅が不規則で、在宅時間も一定でないから、そのほうがメイドちゃんも楽だろうって言っていた。
確かに、主人の帰りにあわせて焼いたパンを食べてもらえなければ翌日に残っちゃうし、予定も何もなく急に帰宅して、パンみたいなもの粉から捏ねて焼けって言われても食事の時間に間に合うものでものでもない。
帰る時には自分のパンは自分で手配して、一日お家にいるときにはメイドちゃんが焼く。それが二人の暗黙のルールになっているみたい。
今日のパンは何かな?
ジルさんの好きな塩味の効いたクロワッサン。
それともミルクの風味のするデニッシュ?
あ、クラスティとかバゲットもいいなぁ。
この世界のパン、わたしの世界のパンがあちこち混ざってる。
食パンがないのが残念だけど。
なんて考えながら待っていると、馬車のドアが開く。
「お待たせ、マリー。
今日は、ベーグルにし、た…… 」
突然ジルさんの声が途切れた。
とさっ……
何かが馬車の床に落ちる音。
「く…… 」
「きゃぁああああああ!!!! 」
ジルさんの口から漏れた言葉にならない声と、近くの女性の悲鳴が重なる。
どさっ!
何か、重くて少し柔らかいものが馬車のドアから外に転がり落ちた音。
「何? 」
次いで、血液の匂いが鼻先に届いた。
「クララック様! どうしました? 」
「おい! そいつを追え! 」
「誰か、医者をっ! 」
「しっかりしてください、大丈夫ですか? 」
ばたばたという足音と共に、慌てふためく人々の声が重なる。
その間に空気にのって広がる血液の匂いがどんどんと濃くなる。
ジルさんに何かがあった。
さっきのジルさんの声から、それだけは判る。
判るんだけど。
この、キャリーバスケットに入れられたままじゃ、それ以上は判断できない。
状況を把握するためには、まずここから出なくちゃ!
とは思うんだけど、外側から留め金が掛かって、しかもバスケットの網目が細かいから手を出して外すこともできないんだよね。
……どうしよう。
どうしたら、いい?
爪を立ててバスケットの底をかじってみるけど、丁寧に編まれた頑丈な籠はびくともしない。
バスケットから出ることもできないで、身を硬くしているとやがてドアが乱暴に閉められて、馬車はゆっくりとどこかに走り出した。
……何が起こったんだろう?
ジルさん、大丈夫だったのかな?
バスケットに入れられて、馬車の奥に積まれていたわたしには推測することしかできないけど。
あの声、あの匂い、慌てふためく周囲の人々の様子。
多分、ジルさん怪我してる、筈。
早くここから出てジルさんの無事を確かめたいんだけど。
残念なことに、どう暴れてみても、バスケットの留め金は緩む様子もなかった。
そのうちに馬車はどこかに停まって、それからは動かなくなった。
御者の人も居なくなって、周囲に人の気配もない。
そのまま、時間だけが経っていく。
うとうとしたり、ボーっと考えたり、バスケットの底をかじってみたり。
なんか、結構したつもりなんだけど、全く変わりはない。
気がつくと周囲は真っ暗になっていた。
今までバスケットの網目を通って来ていた光も何時の間にか消えていた。
あの時もう夕方だったから、少なくとも夜中になっているんだとは思うけど。
さすがにこの時間まで、誰も迎えに来てくれないって言うのは不自然だよね。
ひょっとして、忘れられた?
それとも気がつかれていない?
もしかして、ジルさんの心配の前に、自分の心配しなくちゃいけないんじゃ?
だんだん、妙な現実がわたしの頭の中で構築されてゆく。
鳴いて助けを呼びたくても、誰も来そうにない。
もし、このまま忘れ去られたら、ここで餓死?
それとも、もう既に捨てられた?
ええい!
せめてこのバスケットから抜け出さないと。
蓋の隙間に爪を引っ掛けて、力を入れてみるんだけど、外に出るのは前足の指一本だけ。
そうこうしているうちになんだか疲れてきた。
はぁ、どうしよう。
タピーとかならこういう場合離れていても魔女さんに連絡取れたりするんだろうけど。
やっぱり、シャンタルさんの使い魔になっておけばよかった。
……今更遅いけどさ。
真っ暗な馬車の中で、一人溜息をついていると、ゆっくりとした足音が近付いてきた。
誰だろ?
鳴いて助けを求めてもいいかな?
でも、猫嫌いの人だったら、無視されてこのまま置き去りならまだいいほうで、下手したらもっと遠くに捨てられるかも?
そう思うと、無暗に声もあげられない。
……かたん、きぃー。
誰のか知らないけど、足音がすぐ近くで止まったと思ったら、ゆっくりと馬車のドアが開く。
よく知っている控えめな花の香りが、かすかに鼻先に届く。
これ、ロイさんだ!
次いで、バスケットの網目から蝋燭の炎のような人工的な小さな明かりが漏れてくる。
「うに…… 」
顔をあげ、かすかに声をあげる。
「やっぱりここにいたんだ、マリーちゃん」
安堵したようなロイさんの声と共にバスケットが持ち上げられた。
良かった、これで閉じ込められたままの餓死だけは、免れる。
軽く胸を撫で下ろしている間に、ロイさんは何処かの建物に入っていく。
何処だろ? ここ?
嗅いだことがない匂いがするから、多分わたしの知らない場所。
さくっ、さくって足音が軽いことから考えて床には分厚い絨緞が敷いてありそう。
ということは、何処かのお邸?
何処へ連れていかれるんだろう?
運んでくれているのがロイさんだから、多分悪いことにはならないと思うけど、少しどきどきする。
階段を上った足音、角を曲がった感覚。
そんな音を感じながら、かすかに揺れるバスケットの震動に身を任せていると、揺れが止まる。
きぃ……
ドアを押し開けた音がして、バスケットが下ろされる。
「ごめんね、あんな場所にずっと一人で置いておいて怖かったよね? 」
謝りながら、ロイさんはバスケットの蓋を開けてくれた。
途端に、闇に慣れたわたしの目を光りが焼く。
瞼を一度閉じ、黄金色に染まった視界が元に戻るのを待って、ゆっくりと目を開けた。
ふわぁ。
途端に天井のシャンデリアが目に飛び込んできて溜息が漏れる。
視界が染まったのって、この明るすぎるくらいに炊かれた蝋燭のせいだったんだ。
ジルさんの執務室の照明も結構豪華だったけど、ここはグレードが違う。
金色の帳が掛かった白い柱の天蓋付きベッド。
白いサテンに金糸で刺繍されたファブリックと同じ意匠のテーブルセットが窓際に置かれている。
壁にある暖炉も、白い石に金箔があしらわれ、絨緞も白地に金糸織り。
いやもぅ、豪華すぎてなんて言ったらいいのか。
それに、ここで誰かが暮らしているらしくて、テーブルの上には読みかけの本、ベッドの足元には脱ぎ散らかしたガウンといった生活感がそこここにある。
誰のお部屋なんだろう?
「ジルはね、ちょっと怪我をしちゃったんだ。
暫く戻って来れないから、ここで僕と一緒に待っていようね」
ここで待っていていうことはロイさんのお部屋?
というか、「ちょっと」って言うの嘘だよね。
軽症だったら、こんなところに連れてこられるはずない。
怪我して休んでいるだけなら、側に置いてくれるはず!
そうでなくちゃ絶対おかしい。
一度捨てられてから、ジルさんはわたしの身の回りには充分過ぎるほど気を使ってくれていた。
足の一本や二本折ったくらいなら、絶対人になんか預けない。
わかっちゃったらじっとしてなんかいられなかった。
町の大通りの一角で馬車を止め、ジルさんはわたしを残したまま馬車を降りる。
馬車のドアが開くと、目の前のお店から、パンの美味しそうな匂いが漂ってきてわたしの鼻をくすぐった。
中央広場の角にある、このパン屋さんのパン、美味しいんだよね。
正直メイドちゃんの焼くパンとは雲泥の差。
わたしが毎日のようにジルさんに連れられて出勤するようになって、メイドちゃんの焼くパンはいつもの焦げパンに戻ってしまった。
だからといってそのせいじゃないらしいんだけど、ジルさんはお勤め帰りにはここのパン屋さんでパンを買って帰る。
ジルさんくらいの人なら普通、お邸に配達させるものじゃないのかな? って思うんだけど。
帰宅が不規則で、在宅時間も一定でないから、そのほうがメイドちゃんも楽だろうって言っていた。
確かに、主人の帰りにあわせて焼いたパンを食べてもらえなければ翌日に残っちゃうし、予定も何もなく急に帰宅して、パンみたいなもの粉から捏ねて焼けって言われても食事の時間に間に合うものでものでもない。
帰る時には自分のパンは自分で手配して、一日お家にいるときにはメイドちゃんが焼く。それが二人の暗黙のルールになっているみたい。
今日のパンは何かな?
ジルさんの好きな塩味の効いたクロワッサン。
それともミルクの風味のするデニッシュ?
あ、クラスティとかバゲットもいいなぁ。
この世界のパン、わたしの世界のパンがあちこち混ざってる。
食パンがないのが残念だけど。
なんて考えながら待っていると、馬車のドアが開く。
「お待たせ、マリー。
今日は、ベーグルにし、た…… 」
突然ジルさんの声が途切れた。
とさっ……
何かが馬車の床に落ちる音。
「く…… 」
「きゃぁああああああ!!!! 」
ジルさんの口から漏れた言葉にならない声と、近くの女性の悲鳴が重なる。
どさっ!
何か、重くて少し柔らかいものが馬車のドアから外に転がり落ちた音。
「何? 」
次いで、血液の匂いが鼻先に届いた。
「クララック様! どうしました? 」
「おい! そいつを追え! 」
「誰か、医者をっ! 」
「しっかりしてください、大丈夫ですか? 」
ばたばたという足音と共に、慌てふためく人々の声が重なる。
その間に空気にのって広がる血液の匂いがどんどんと濃くなる。
ジルさんに何かがあった。
さっきのジルさんの声から、それだけは判る。
判るんだけど。
この、キャリーバスケットに入れられたままじゃ、それ以上は判断できない。
状況を把握するためには、まずここから出なくちゃ!
とは思うんだけど、外側から留め金が掛かって、しかもバスケットの網目が細かいから手を出して外すこともできないんだよね。
……どうしよう。
どうしたら、いい?
爪を立ててバスケットの底をかじってみるけど、丁寧に編まれた頑丈な籠はびくともしない。
バスケットから出ることもできないで、身を硬くしているとやがてドアが乱暴に閉められて、馬車はゆっくりとどこかに走り出した。
……何が起こったんだろう?
ジルさん、大丈夫だったのかな?
バスケットに入れられて、馬車の奥に積まれていたわたしには推測することしかできないけど。
あの声、あの匂い、慌てふためく周囲の人々の様子。
多分、ジルさん怪我してる、筈。
早くここから出てジルさんの無事を確かめたいんだけど。
残念なことに、どう暴れてみても、バスケットの留め金は緩む様子もなかった。
そのうちに馬車はどこかに停まって、それからは動かなくなった。
御者の人も居なくなって、周囲に人の気配もない。
そのまま、時間だけが経っていく。
うとうとしたり、ボーっと考えたり、バスケットの底をかじってみたり。
なんか、結構したつもりなんだけど、全く変わりはない。
気がつくと周囲は真っ暗になっていた。
今までバスケットの網目を通って来ていた光も何時の間にか消えていた。
あの時もう夕方だったから、少なくとも夜中になっているんだとは思うけど。
さすがにこの時間まで、誰も迎えに来てくれないって言うのは不自然だよね。
ひょっとして、忘れられた?
それとも気がつかれていない?
もしかして、ジルさんの心配の前に、自分の心配しなくちゃいけないんじゃ?
だんだん、妙な現実がわたしの頭の中で構築されてゆく。
鳴いて助けを呼びたくても、誰も来そうにない。
もし、このまま忘れ去られたら、ここで餓死?
それとも、もう既に捨てられた?
ええい!
せめてこのバスケットから抜け出さないと。
蓋の隙間に爪を引っ掛けて、力を入れてみるんだけど、外に出るのは前足の指一本だけ。
そうこうしているうちになんだか疲れてきた。
はぁ、どうしよう。
タピーとかならこういう場合離れていても魔女さんに連絡取れたりするんだろうけど。
やっぱり、シャンタルさんの使い魔になっておけばよかった。
……今更遅いけどさ。
真っ暗な馬車の中で、一人溜息をついていると、ゆっくりとした足音が近付いてきた。
誰だろ?
鳴いて助けを求めてもいいかな?
でも、猫嫌いの人だったら、無視されてこのまま置き去りならまだいいほうで、下手したらもっと遠くに捨てられるかも?
そう思うと、無暗に声もあげられない。
……かたん、きぃー。
誰のか知らないけど、足音がすぐ近くで止まったと思ったら、ゆっくりと馬車のドアが開く。
よく知っている控えめな花の香りが、かすかに鼻先に届く。
これ、ロイさんだ!
次いで、バスケットの網目から蝋燭の炎のような人工的な小さな明かりが漏れてくる。
「うに…… 」
顔をあげ、かすかに声をあげる。
「やっぱりここにいたんだ、マリーちゃん」
安堵したようなロイさんの声と共にバスケットが持ち上げられた。
良かった、これで閉じ込められたままの餓死だけは、免れる。
軽く胸を撫で下ろしている間に、ロイさんは何処かの建物に入っていく。
何処だろ? ここ?
嗅いだことがない匂いがするから、多分わたしの知らない場所。
さくっ、さくって足音が軽いことから考えて床には分厚い絨緞が敷いてありそう。
ということは、何処かのお邸?
何処へ連れていかれるんだろう?
運んでくれているのがロイさんだから、多分悪いことにはならないと思うけど、少しどきどきする。
階段を上った足音、角を曲がった感覚。
そんな音を感じながら、かすかに揺れるバスケットの震動に身を任せていると、揺れが止まる。
きぃ……
ドアを押し開けた音がして、バスケットが下ろされる。
「ごめんね、あんな場所にずっと一人で置いておいて怖かったよね? 」
謝りながら、ロイさんはバスケットの蓋を開けてくれた。
途端に、闇に慣れたわたしの目を光りが焼く。
瞼を一度閉じ、黄金色に染まった視界が元に戻るのを待って、ゆっくりと目を開けた。
ふわぁ。
途端に天井のシャンデリアが目に飛び込んできて溜息が漏れる。
視界が染まったのって、この明るすぎるくらいに炊かれた蝋燭のせいだったんだ。
ジルさんの執務室の照明も結構豪華だったけど、ここはグレードが違う。
金色の帳が掛かった白い柱の天蓋付きベッド。
白いサテンに金糸で刺繍されたファブリックと同じ意匠のテーブルセットが窓際に置かれている。
壁にある暖炉も、白い石に金箔があしらわれ、絨緞も白地に金糸織り。
いやもぅ、豪華すぎてなんて言ったらいいのか。
それに、ここで誰かが暮らしているらしくて、テーブルの上には読みかけの本、ベッドの足元には脱ぎ散らかしたガウンといった生活感がそこここにある。
誰のお部屋なんだろう?
「ジルはね、ちょっと怪我をしちゃったんだ。
暫く戻って来れないから、ここで僕と一緒に待っていようね」
ここで待っていていうことはロイさんのお部屋?
というか、「ちょっと」って言うの嘘だよね。
軽症だったら、こんなところに連れてこられるはずない。
怪我して休んでいるだけなら、側に置いてくれるはず!
そうでなくちゃ絶対おかしい。
一度捨てられてから、ジルさんはわたしの身の回りには充分過ぎるほど気を使ってくれていた。
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