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婚約破棄イベントってよくあることなんでしょうか?
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それから数時間、ジルさんが山積みにされた書類に目を通すのを邪魔するかのように、次から次へと人が出入りし、気がついたら夕方になっていた。
「ふわぁ~ 」
ベッドから出ると伸びをする。
お仕事しているジルさんには悪いけど、さすがに寝てるのも飽きちゃった。
「ごめんなさいね、マリー。
もう少し待っていてくれる?
そろそろ、来るはずだから」
ジルさんが書類から顔をあげこっちに視線を向ける。
「来るって何だろ? 」
「おい、ジル!
お前俺に何を調べさせるんだよ? 」
首をかしげていると、けたたましいノックの音に続いて乱暴にドアが開き、ラザールさんが飛び込んできた。
つっと、冗談じゃない。
この人苦手なんだよね。
とにかくわたしの顔を見ると、嫌な顔するとか嫌味言うとか。
あんまり刺激しないに限るよね。
ベッドに潜りなおすと、四隅の支柱に結ばれていたカーテンのリボンをくわえて解いた。
「あら、早かったわねぇ」
わたしに向けた視線を今度は飛び込んできた来客に移動するとジルさんが言う。
「早くても深夜になるかと思ったんだけど」
ラザールさんの握っている紙の束をよこせというようにジルさんは長い指の手を差し出す。
「最速で、と言ったのはお前だろ?
おかげで俺が引っ張り出されて、全速で馬を走らせる目にあったんだからな? 」
余程ハードな仕事をしてきたのか、声を荒げるとラザールさんの息が乱れた。
「ありがとう、助かったわ。
もう休んでいいわよ、ご苦労様」
ジルさんは、受け取った書類に目を通しながら呟くと、ラザールさんには目もくれない。
そのまま、ただ黙って、綴られた文字を目で追っていた。
「国中の商業ギルドからの報告なんて、普段は他の荷物と一緒にあげさせていただろうに。
何故魔女の緊急ネットワークまで使って、一気に上げさせるんだよ? 」
納得いかないとばかりにラザールさんが畳み掛ける。
「有事だからよ。
こういう時のために、魔術師達にお願いして連絡取り合う方法構築してあるんじゃない。
各村やギルド、国境を守る魔女や魔術師達の使い魔を借りて情報を一気に中央へ集める。
でなければ、ラザール今頃、この書類を集めに国境まで馬を走らせている途中よ? 」
そっか、この世界ネットも電話もないから、急ぎの連絡事項って魔女さん達の力を借りているんだ。
きっと魔女さん達、テレパシーみたいに距離の離れた人と思考の交流ができるとか、遠く離れた場所へも書類を一瞬にして送る魔法を持っているんだろう。
それらを駆使して、緊急の時に連絡を取り合うネットワークができているんだ。
でも、だったら何故、ラザールさんが馬を走らせる必要があるんだろうか?
「……二度と、行かないからな。
あんな猫だらけの場所」
「構わないけど、そうしたらラザール、あなた近衛の指揮官下ろされるわよ。
大体、あなたたちみたいな猫嫌いが多いから、魔術師長の本部をここに置けなかったんじゃないの。
あたしだってね、効率考えたら、魔術師長の執務室だって王宮におきたかったわよ。
なのに、あんたや年寄りが揃って反対したのよね。
そのせいで魔術師は王都の外に置かざるをえなかったんじゃないの」
早速持ってきてもらった書類を広げながら、ジルさんが呟くように言う。
「なぁ? どうして魔女と猫がセットなんだよ?
なにも猫じゃなくたっていいだろう? 梟とか犬とか動物の種類なんて山ほどあるのに…… 」
心底嫌そうにラザールさんが訊いてくる。
「……猫が動物の中でも一番魔女の持つ魔力と相性がいいからじゃないの?
もぉ、煩いわねぇ。
暫く黙っていなさいよ。
でなければ出て行ってくれてもいいわよ」
ジルさんは書類から目を上げずに、苛立ったように言い放つ。
その物言い、お仕事して来てくれた人に申し訳ないと思うんだけど。
それだけ、切羽詰っているってことだよね。
う~ん。猫でなければ、説明してあげるんだけどな。
この人の場合、猫を毛嫌いしているから、側に寄って、なでなでさせてあげて気を紛らわせるってのも、無理そう。
「はー……
また来る」
それでもジルさんのこの状況を理解しているみたいで、腹を立てるわけでもなく、あからさまに大きな溜息を吐いて、部屋を出て行った。
「そうね、怪しいのはこれとこれかしら? 」
十五分程でジルさんは束になった書類から二三枚を抜き出すと、顔をあげた。
「ラザール、早速調査に……
あら? 」
視線を泳がせてジルさんが首を傾げる?
「へんねぇ、どこに行ったのかしら? 」
まさか、ラザールさんが出て行ったのにも気がつかなかったってこと?
どれだけ集中していたんだろうこの人。
「まあ、いいわ。
帰ってきたばかりでまた出かけろって言うのも無理があるし。
今度は半日で済む距離じゃないし。
たまには二人で出かけましょうか? マリー」
机の上に両肘をつき、指を絡めて暫く考えていたと思ったら、突然ジルさんはそう言ってこっちを見る。
「そうね、そうしましょう!
ついでだから、スパ行って、美味しいもの食べてゆっくりしてくるのもいいわねぇ」
余程いいこと思いついたみたいではしゃいだ声をあげる。
「そうと決まったら、早速準備よぉ。
ちょっと待っていてね、マリー」
言うだけ言って、ジルさんはまたしても書き物机の上に目を伏せる。
そして、猛烈な勢いで何か書類を書いて、封筒に入れると立ち上がった。
呼び鈴を鳴らして現れた補佐官の人にそれを渡して、わたしをキャリーに入れる。
「えーとー。
何が必要かしら?
スパに行くんじゃ水着は必須よね。
それから、旅行服と帽子ね」
あの、ジルさん。
何か忘れてやしませんか?
わたし猫なんですけど?
ペットと一緒に泊まれるお宿なんて、わたしの居た世界でもそうはなかったもの、この世界だと犬はともかく猫は絶対NGなんじゃないの?
まぁ、でもいいか。
ジルさんの表情、何時になく輝いて嬉しさ全開って感じ。
きっと旅行とか本当に久し振りなんだろうな。
最悪宿泊拒否されたら、馬車の中で持っていればいいんだし。
ジルさん程の人なら、きっと馬車は自家用車だよね。
「えーと、どうしましょう。
暫く旅なんてしていないから、着るものが何にもないわぁ! 」
家に戻ると同時にジルさんはクローゼットと寝室を行ったり来たりしはじめた。
「ね、マリー。
これいいでしょう?
でも、季節的にどうかしら…… 」
などと言いながら鼻歌交じりに着替えをトランクの中に押し込んでゆく。
そういえば、前にジルさんがお泊りに出かけた時って、何にも持たないで身ひとつで飛び出したんだよね。
その時と、今日じゃ様子が全く違う。
「これで、終了っと。
お待たせ、マリー行きましょうか? 」
着替えをいっぱいに詰めたトランクをメイドちゃんに運ばせて、ジルさんはキャリーを持ち上げる。
「……じゃ、ロッタお留守番頼むわね」
エントランスでメイドちゃんにひと言二言言いつけて、外に出る。
馬車に近付くとふわっと、柔らかくて華やかな香りが鼻をくすぐった。
この匂い…… 何処かで?
「何よぉ、ロイ。
お見送り? 」
ジルさんの迷惑そうな声が聞こえる。
そうだ、この匂いロイさんの匂いと多分使っている香水の匂い。
「じゃ、なくて。
僕も同行させてもらおうと思ってね」
顔は見えないけど、多分華やかな笑みを浮べて少し顔を傾けている雰囲気。
「何言っているのよ。
あなたには、あたしが留守の間のお仕事頼んだわよね? 」
迷惑そうなジルさんの声。きっと顔もそんな表情しているんだろうな。
さっき執務室で、書いて何処かに持っていったのってその指示書だったんだ。
「それなら、信頼できるほかの人間に頼んだよ。
僕ができる程度の仕事なんて彼に任せても充分だし。
それに、マリーちゃんどうするんだい?
連れて行くんだろう。
仕事の間、馬車に一人っきりで乗せておいて、戻ってきたら消えていたって知らないよ?
前みたいに魔女に保護されて送り届けてもらうなんてこと、二度はないだろうからね」
「ぐっ…… 」
最後のひと言はジルさんにとってはほぼ脅しだったかもしれない。
「……仕方ないわね。
帰ってきてからの苦情はあなたが全部引き受けるのよ」
ほとんど観念したかのように言って、ジルさんはキャリーを下げたまま、車寄せに止めてあった馬車に乗り込んだ。
「ふわぁ~ 」
ベッドから出ると伸びをする。
お仕事しているジルさんには悪いけど、さすがに寝てるのも飽きちゃった。
「ごめんなさいね、マリー。
もう少し待っていてくれる?
そろそろ、来るはずだから」
ジルさんが書類から顔をあげこっちに視線を向ける。
「来るって何だろ? 」
「おい、ジル!
お前俺に何を調べさせるんだよ? 」
首をかしげていると、けたたましいノックの音に続いて乱暴にドアが開き、ラザールさんが飛び込んできた。
つっと、冗談じゃない。
この人苦手なんだよね。
とにかくわたしの顔を見ると、嫌な顔するとか嫌味言うとか。
あんまり刺激しないに限るよね。
ベッドに潜りなおすと、四隅の支柱に結ばれていたカーテンのリボンをくわえて解いた。
「あら、早かったわねぇ」
わたしに向けた視線を今度は飛び込んできた来客に移動するとジルさんが言う。
「早くても深夜になるかと思ったんだけど」
ラザールさんの握っている紙の束をよこせというようにジルさんは長い指の手を差し出す。
「最速で、と言ったのはお前だろ?
おかげで俺が引っ張り出されて、全速で馬を走らせる目にあったんだからな? 」
余程ハードな仕事をしてきたのか、声を荒げるとラザールさんの息が乱れた。
「ありがとう、助かったわ。
もう休んでいいわよ、ご苦労様」
ジルさんは、受け取った書類に目を通しながら呟くと、ラザールさんには目もくれない。
そのまま、ただ黙って、綴られた文字を目で追っていた。
「国中の商業ギルドからの報告なんて、普段は他の荷物と一緒にあげさせていただろうに。
何故魔女の緊急ネットワークまで使って、一気に上げさせるんだよ? 」
納得いかないとばかりにラザールさんが畳み掛ける。
「有事だからよ。
こういう時のために、魔術師達にお願いして連絡取り合う方法構築してあるんじゃない。
各村やギルド、国境を守る魔女や魔術師達の使い魔を借りて情報を一気に中央へ集める。
でなければ、ラザール今頃、この書類を集めに国境まで馬を走らせている途中よ? 」
そっか、この世界ネットも電話もないから、急ぎの連絡事項って魔女さん達の力を借りているんだ。
きっと魔女さん達、テレパシーみたいに距離の離れた人と思考の交流ができるとか、遠く離れた場所へも書類を一瞬にして送る魔法を持っているんだろう。
それらを駆使して、緊急の時に連絡を取り合うネットワークができているんだ。
でも、だったら何故、ラザールさんが馬を走らせる必要があるんだろうか?
「……二度と、行かないからな。
あんな猫だらけの場所」
「構わないけど、そうしたらラザール、あなた近衛の指揮官下ろされるわよ。
大体、あなたたちみたいな猫嫌いが多いから、魔術師長の本部をここに置けなかったんじゃないの。
あたしだってね、効率考えたら、魔術師長の執務室だって王宮におきたかったわよ。
なのに、あんたや年寄りが揃って反対したのよね。
そのせいで魔術師は王都の外に置かざるをえなかったんじゃないの」
早速持ってきてもらった書類を広げながら、ジルさんが呟くように言う。
「なぁ? どうして魔女と猫がセットなんだよ?
なにも猫じゃなくたっていいだろう? 梟とか犬とか動物の種類なんて山ほどあるのに…… 」
心底嫌そうにラザールさんが訊いてくる。
「……猫が動物の中でも一番魔女の持つ魔力と相性がいいからじゃないの?
もぉ、煩いわねぇ。
暫く黙っていなさいよ。
でなければ出て行ってくれてもいいわよ」
ジルさんは書類から目を上げずに、苛立ったように言い放つ。
その物言い、お仕事して来てくれた人に申し訳ないと思うんだけど。
それだけ、切羽詰っているってことだよね。
う~ん。猫でなければ、説明してあげるんだけどな。
この人の場合、猫を毛嫌いしているから、側に寄って、なでなでさせてあげて気を紛らわせるってのも、無理そう。
「はー……
また来る」
それでもジルさんのこの状況を理解しているみたいで、腹を立てるわけでもなく、あからさまに大きな溜息を吐いて、部屋を出て行った。
「そうね、怪しいのはこれとこれかしら? 」
十五分程でジルさんは束になった書類から二三枚を抜き出すと、顔をあげた。
「ラザール、早速調査に……
あら? 」
視線を泳がせてジルさんが首を傾げる?
「へんねぇ、どこに行ったのかしら? 」
まさか、ラザールさんが出て行ったのにも気がつかなかったってこと?
どれだけ集中していたんだろうこの人。
「まあ、いいわ。
帰ってきたばかりでまた出かけろって言うのも無理があるし。
今度は半日で済む距離じゃないし。
たまには二人で出かけましょうか? マリー」
机の上に両肘をつき、指を絡めて暫く考えていたと思ったら、突然ジルさんはそう言ってこっちを見る。
「そうね、そうしましょう!
ついでだから、スパ行って、美味しいもの食べてゆっくりしてくるのもいいわねぇ」
余程いいこと思いついたみたいではしゃいだ声をあげる。
「そうと決まったら、早速準備よぉ。
ちょっと待っていてね、マリー」
言うだけ言って、ジルさんはまたしても書き物机の上に目を伏せる。
そして、猛烈な勢いで何か書類を書いて、封筒に入れると立ち上がった。
呼び鈴を鳴らして現れた補佐官の人にそれを渡して、わたしをキャリーに入れる。
「えーとー。
何が必要かしら?
スパに行くんじゃ水着は必須よね。
それから、旅行服と帽子ね」
あの、ジルさん。
何か忘れてやしませんか?
わたし猫なんですけど?
ペットと一緒に泊まれるお宿なんて、わたしの居た世界でもそうはなかったもの、この世界だと犬はともかく猫は絶対NGなんじゃないの?
まぁ、でもいいか。
ジルさんの表情、何時になく輝いて嬉しさ全開って感じ。
きっと旅行とか本当に久し振りなんだろうな。
最悪宿泊拒否されたら、馬車の中で持っていればいいんだし。
ジルさん程の人なら、きっと馬車は自家用車だよね。
「えーと、どうしましょう。
暫く旅なんてしていないから、着るものが何にもないわぁ! 」
家に戻ると同時にジルさんはクローゼットと寝室を行ったり来たりしはじめた。
「ね、マリー。
これいいでしょう?
でも、季節的にどうかしら…… 」
などと言いながら鼻歌交じりに着替えをトランクの中に押し込んでゆく。
そういえば、前にジルさんがお泊りに出かけた時って、何にも持たないで身ひとつで飛び出したんだよね。
その時と、今日じゃ様子が全く違う。
「これで、終了っと。
お待たせ、マリー行きましょうか? 」
着替えをいっぱいに詰めたトランクをメイドちゃんに運ばせて、ジルさんはキャリーを持ち上げる。
「……じゃ、ロッタお留守番頼むわね」
エントランスでメイドちゃんにひと言二言言いつけて、外に出る。
馬車に近付くとふわっと、柔らかくて華やかな香りが鼻をくすぐった。
この匂い…… 何処かで?
「何よぉ、ロイ。
お見送り? 」
ジルさんの迷惑そうな声が聞こえる。
そうだ、この匂いロイさんの匂いと多分使っている香水の匂い。
「じゃ、なくて。
僕も同行させてもらおうと思ってね」
顔は見えないけど、多分華やかな笑みを浮べて少し顔を傾けている雰囲気。
「何言っているのよ。
あなたには、あたしが留守の間のお仕事頼んだわよね? 」
迷惑そうなジルさんの声。きっと顔もそんな表情しているんだろうな。
さっき執務室で、書いて何処かに持っていったのってその指示書だったんだ。
「それなら、信頼できるほかの人間に頼んだよ。
僕ができる程度の仕事なんて彼に任せても充分だし。
それに、マリーちゃんどうするんだい?
連れて行くんだろう。
仕事の間、馬車に一人っきりで乗せておいて、戻ってきたら消えていたって知らないよ?
前みたいに魔女に保護されて送り届けてもらうなんてこと、二度はないだろうからね」
「ぐっ…… 」
最後のひと言はジルさんにとってはほぼ脅しだったかもしれない。
「……仕方ないわね。
帰ってきてからの苦情はあなたが全部引き受けるのよ」
ほとんど観念したかのように言って、ジルさんはキャリーを下げたまま、車寄せに止めてあった馬車に乗り込んだ。
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