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光の湖畔編
第75 話 桟橋にて
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「コニー。早速、水触りに行く? 高さがあって、ここからだと水面が触れないから」
とクレール。
桟橋に四つん這いになって、私は縁へりから覗き込んだ。
「っ?! コニー! 何してんの!!」
「落ちんなよ。っせい!!」
ぐえっ!……エタンにお腹んとこを、上から抱き抱えられ、床からひっぺがされた。
そして砂糖袋みたい肩に担がれる。
「おわっ! 落ちないよ~! そっちこそ何してくれんのよ~」
「ククッ……淑女を突然担いじまって失礼」
くっそ~、淑女は床に四つん這いになりませんとも!
「あっちの水際で触ってみようね?」
エタンは、私を担いだまま歩き出した。
クレールは、あたふたする私の表情を楽しげに観察中。
「自分で歩くよ~」
「おぅ。でもあと数歩だ。初めての起きてるコニー運びをもうちょっと堪能させてくれ」
「うぐっ……」
私はそのまま力を抜いて、砂糖袋に徹することにする。
本当に数歩。
湖に向かって桟橋の左側の道路っ側に、とすっと優しく降ろされた。
「ふざけて悪ぃ。猫の子みたいで可愛くって。つい抱き上げちまった」
地面に私を下ろして離れる時に、耳元でそう言い残して頭を撫でた。
んもう! 怒れないし! なんかドキッとさせられたし! ふしゃーだよ!
「百面相で可愛いね」
今度はクレールがこっちから! 矢継ぎ早に攻撃しないで!
そして急に真顔になって、話し始めた。
「光の湖の水は高濃度の魔素に満ちてるんだ。
触れた時、人によっては痺れるぐらいで済む場合もあれば、鋭い痛みを感じたりもする。
触れると同時に体内へ急激に魔素が流れ込む。
魔素の蓄積率がその個人にとって4分の3程度超えると、エタンの職場では万が一に備えて『湖で水に直接触れる可能性にある作業』から外される。
それぐらい危険なんだ」
「完全蓄積。
つまりネックレスの紐が最大値の色になっちまうことな。それをさらに超えると胸の真ん中が突き刺すように痛くなるんだとよ。
あっちの俺の宿舎のほう、魔石作成本部にある魔素バリアー室に緊急搬送される。
魔素の影響を限りなく受けないように作られた、特別管理設備室だ。
そこで蓄積率が半分くらいになるまで、魔石作ったり、ネックレスの魔石棒に吸収させたりして、軟禁生活を送る。
そのあとは普通に自力で泉の森と外森を抜出て、街に移動する。
魔石が作れなくなるぐらい魔素が抜け、そっからさらに1週間。街に留まることが義務付けられてる」
えっ?え?
光の湖の水って……
そりゃそうだ、こんなオパールのような不思議な湖が、ただのキラキラした水でできてるわきゃないよね。
2人から今まで聞いてきた説明からして。
この島の中心、この湖こそが魔素の親玉で根源なのだろう。
触れるのが、なんか少し怖くなってきた。……
「詳しいことは、また勉強の時間にね。
コニーはネックレスの色が変わらないでしょう?
ちょっと謎すぎるから…。
だから僕が一緒になってやるから。まずは僕のネックレスの変化を見せるからね。
触った感じは僕もエタンも、皮膚がピリピリとする程度かな。
ちなみに僕は1回ぐらい湖に落っこちてもギリギリ平気。エタンは『抜け』の効率が余りよくないから、大事をとってバリアー室行きは免れないね。
あ、即死した案件は過去ないよ。魔素の健康被害っていうのは そういうもんじゃないから」
「ねぇクレール………そんなことして大丈夫なの?
私触らなくても、見るだけでもいいよ?」
「歴代のおヌル様たちで、問題があった方は見受けられなかようだよ。ていうか彼らはおしなべて皆、強靭な魔素体質だ。
しかもコニーはあんなにもたくさんの魔石を生み出せたから、安全だと僕らは推測判断したんだ。
水に手を触れた瞬間に、気絶してしまうような耐性値が低い人間は、そもそもこの森に足を踏み入れることもできないからね。
もちろん話を聞いて、コニーがやる気分じゃないなら、試さなくてもいいんだよ?」
「うん。私のことは分かった。
それもそうだけど……私、クレールのことが心配よ」
「僕なら大丈夫、大丈夫。
たまにね、研究に必要な魔素欲しさに、わざとやる時もあるんだよ。
それに、ここに配属になった誰もが、最低1度は光の湖の自己耐性実験を行うんだよ。自分の吸収能力と耐性を把握し、危険を身を持って認知するためにね」
靴下と靴を脱いで、デニムの裾をまくるクレール。
「手だけだと僕の場合時間がかかるから。
あ、しまったなあ。ねえ、このゴムしかポケットに入ってなかったんだけど、垂れ下がらないように髪の毛どうにかなる?」
と道路の縁にぺたんと座った。
私に言ったのかと思ったら、エタンがすっと前に出て、ささっと結い始めた。
おお! 手慣れている。
やる方も、やってもらう方も、さも『当然』な雰囲気。
「こいつの髪も、俺の妹の髪の世話も。ガキの頃から俺任せだから手慣れたもんよ」
エタンが苦笑いした。
「そういえば、さっき私のおさげ髪を後ろで纏めるのもやってくれたよね。エタンは器用だな~。髪を結うのが得意って、意外というか隠れた特技、って感じで凄い」
コニーも今度なんか凝った髪型試してみようぜ、ふふ楽しみ、なんておしゃべりしてたら、
クレールのまとめ髪があっという間に器用に出来上がる。
クレールは胸元から、紐だけのネックレスを服の外に取り出し、
「この位の色だったこと覚えておいてね」
昨日と同じ程度のアイシーグリーンを確認させた。
とクレール。
桟橋に四つん這いになって、私は縁へりから覗き込んだ。
「っ?! コニー! 何してんの!!」
「落ちんなよ。っせい!!」
ぐえっ!……エタンにお腹んとこを、上から抱き抱えられ、床からひっぺがされた。
そして砂糖袋みたい肩に担がれる。
「おわっ! 落ちないよ~! そっちこそ何してくれんのよ~」
「ククッ……淑女を突然担いじまって失礼」
くっそ~、淑女は床に四つん這いになりませんとも!
「あっちの水際で触ってみようね?」
エタンは、私を担いだまま歩き出した。
クレールは、あたふたする私の表情を楽しげに観察中。
「自分で歩くよ~」
「おぅ。でもあと数歩だ。初めての起きてるコニー運びをもうちょっと堪能させてくれ」
「うぐっ……」
私はそのまま力を抜いて、砂糖袋に徹することにする。
本当に数歩。
湖に向かって桟橋の左側の道路っ側に、とすっと優しく降ろされた。
「ふざけて悪ぃ。猫の子みたいで可愛くって。つい抱き上げちまった」
地面に私を下ろして離れる時に、耳元でそう言い残して頭を撫でた。
んもう! 怒れないし! なんかドキッとさせられたし! ふしゃーだよ!
「百面相で可愛いね」
今度はクレールがこっちから! 矢継ぎ早に攻撃しないで!
そして急に真顔になって、話し始めた。
「光の湖の水は高濃度の魔素に満ちてるんだ。
触れた時、人によっては痺れるぐらいで済む場合もあれば、鋭い痛みを感じたりもする。
触れると同時に体内へ急激に魔素が流れ込む。
魔素の蓄積率がその個人にとって4分の3程度超えると、エタンの職場では万が一に備えて『湖で水に直接触れる可能性にある作業』から外される。
それぐらい危険なんだ」
「完全蓄積。
つまりネックレスの紐が最大値の色になっちまうことな。それをさらに超えると胸の真ん中が突き刺すように痛くなるんだとよ。
あっちの俺の宿舎のほう、魔石作成本部にある魔素バリアー室に緊急搬送される。
魔素の影響を限りなく受けないように作られた、特別管理設備室だ。
そこで蓄積率が半分くらいになるまで、魔石作ったり、ネックレスの魔石棒に吸収させたりして、軟禁生活を送る。
そのあとは普通に自力で泉の森と外森を抜出て、街に移動する。
魔石が作れなくなるぐらい魔素が抜け、そっからさらに1週間。街に留まることが義務付けられてる」
えっ?え?
光の湖の水って……
そりゃそうだ、こんなオパールのような不思議な湖が、ただのキラキラした水でできてるわきゃないよね。
2人から今まで聞いてきた説明からして。
この島の中心、この湖こそが魔素の親玉で根源なのだろう。
触れるのが、なんか少し怖くなってきた。……
「詳しいことは、また勉強の時間にね。
コニーはネックレスの色が変わらないでしょう?
ちょっと謎すぎるから…。
だから僕が一緒になってやるから。まずは僕のネックレスの変化を見せるからね。
触った感じは僕もエタンも、皮膚がピリピリとする程度かな。
ちなみに僕は1回ぐらい湖に落っこちてもギリギリ平気。エタンは『抜け』の効率が余りよくないから、大事をとってバリアー室行きは免れないね。
あ、即死した案件は過去ないよ。魔素の健康被害っていうのは そういうもんじゃないから」
「ねぇクレール………そんなことして大丈夫なの?
私触らなくても、見るだけでもいいよ?」
「歴代のおヌル様たちで、問題があった方は見受けられなかようだよ。ていうか彼らはおしなべて皆、強靭な魔素体質だ。
しかもコニーはあんなにもたくさんの魔石を生み出せたから、安全だと僕らは推測判断したんだ。
水に手を触れた瞬間に、気絶してしまうような耐性値が低い人間は、そもそもこの森に足を踏み入れることもできないからね。
もちろん話を聞いて、コニーがやる気分じゃないなら、試さなくてもいいんだよ?」
「うん。私のことは分かった。
それもそうだけど……私、クレールのことが心配よ」
「僕なら大丈夫、大丈夫。
たまにね、研究に必要な魔素欲しさに、わざとやる時もあるんだよ。
それに、ここに配属になった誰もが、最低1度は光の湖の自己耐性実験を行うんだよ。自分の吸収能力と耐性を把握し、危険を身を持って認知するためにね」
靴下と靴を脱いで、デニムの裾をまくるクレール。
「手だけだと僕の場合時間がかかるから。
あ、しまったなあ。ねえ、このゴムしかポケットに入ってなかったんだけど、垂れ下がらないように髪の毛どうにかなる?」
と道路の縁にぺたんと座った。
私に言ったのかと思ったら、エタンがすっと前に出て、ささっと結い始めた。
おお! 手慣れている。
やる方も、やってもらう方も、さも『当然』な雰囲気。
「こいつの髪も、俺の妹の髪の世話も。ガキの頃から俺任せだから手慣れたもんよ」
エタンが苦笑いした。
「そういえば、さっき私のおさげ髪を後ろで纏めるのもやってくれたよね。エタンは器用だな~。髪を結うのが得意って、意外というか隠れた特技、って感じで凄い」
コニーも今度なんか凝った髪型試してみようぜ、ふふ楽しみ、なんておしゃべりしてたら、
クレールのまとめ髪があっという間に器用に出来上がる。
クレールは胸元から、紐だけのネックレスを服の外に取り出し、
「この位の色だったこと覚えておいてね」
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