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ヌルッとスタート編
第39話 私物の返却
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「コニー、これなんだけど……」
ビールを飲みながら自分の世界に一瞬入っていた私は、クレールに話しかけられハッとする。
『これ』
彼は、ベット脇チェストの1番下の引き出しから、赤いファイルと白いネットに入った物を取り出した。
私のルセット!!
赤いファイル。
ビール瓶を手近なチェストの上に咄嗟にガンッと置き、飛びつくように手に取った。
慌てて中が無事かを確認する。
パラリ、パラリ、と次々ファイルをくくっていく。
濡れ無し、欠け無し。
ああ……全て無事だった。
ぎゅうぅぅっと抱きしめる。
「コニー……」
クレールがいきなり、私の頬にそっと触れた。
思わずビクッと彼へと顔を上げ、なに? っと私もその手に重なるよに、そこに手をやる。
濡れている頬
自分では気がつかないうちに、はらりはらりと涙が溢れていたみたい。
「だ、大丈夫だよ」
1、2歩後退って、ポケットに手を突っ込み、ハンカチを取り出す。
さっき借りたのを風呂上がりの着替えの時、念のためハーフパンツの方に移動しといたのだ。
「思わずつい嬉しくってね」
顔を拭ってそうにっこりした。
嘘ではない、勿論それもある。
ただ、『自分にはあの世界と繋がる物はこれしかない』と。
今。
ストンと、急速に腑に落ちてしまったのだ。
そこから芋づる式に、二度と戻れない世界、数々の思い出、住み慣れた家や場所、もう選べない未来、会えない人々、色んな記憶や心情が。
オーボエのラの音を皮切りに、オーケストラの楽器が次々ににぶわぁっとかき鳴らされていくがごとく、それらが湧き上がって一瞬のうちに私を包み込んだのだ。
そんな混沌とした心を表す言葉など、私は持ち合わせても無いし、今誰かに語ろうとも思わない。
黙ってビール瓶の横にそっとファイルを置いた。
「ねえ、その白い袋はなあに?」
「これ、コニーの着ていた洋服なんだけどね、実は……」
歯切れの悪い口調で、クレールは両手で差し出しながら話し始めた。
要するに、私が起きるまでは虹の院に秘密にするため、洗濯屋は利用できず、かといってぬるぬるのまま放置もできない。
男の自分達に下着とか勝手に触られたり見られたりはきっと嫌だろうから、幸いそう言ったのは見えないように服の間に隠されて脱衣されていたため、纏めて洗濯網に入れて洗濯機へ。
そして出さずに洗濯網ごと乾燥機で乾かしたので、おそらく中は皺くちゃであろう事が告げられた。
「それとね、もしかしたら、あの……」
要領を得ないクレールに代わりエタンが
「ぬるぬる卵白の落ちが心配でガンガン洗って、生乾きだとマズイからガンガン乾燥した。服の縮み、型崩れ、色落ち、洗濯袋の中はどうなってることやらってわけだ。
特にヒラヒラフリフリの下着ってのは繊細で手洗いするもんなんだろ? 多分ヤバいことになってるかもしんないから、弁償するから気兼ねなく言ってくれ。以上。
な? クレールそうだろ?」
真顔で私にそう言い、ニヤニヤしてクレールを横目で見た。
なるほど。
女性の下着についての話題に、照れるクレール、屁でもないエタンね。
今後何かの相談をする際に、ジェンダーに触れる内容の場合はどっちに相談するべきかの参考にさせてもらうわ。
「コニー。君の大事な故郷の洋服を……。本当にすまない」
「ううん。まだ中身どうなってるか見てないけど、大した服じゃないし。綺麗してやりたい、カビたら不味いって思ってやってくれたの、ちゃんと分かってる。
そもそも寝込んで起きない私を心配して、規則を破ってまでも秘匿してくれてるんだし」
手渡された袋をベッドの上にぽふんと置いて
「あとで1人で広げて確認するね。ほんと、気にしないで。私、衣食住において洋服はわりと無頓着なの。女性なのにね。
この袋は借りといてもいいかな?今日の着てた分の洗濯はどうしらいいかしら?」
このネットの中に入ってるのはお2人が心配して下さるような、キャワゆくセクシーなレーシィフリフリ下着ではなく、コットンみの強い味気ない下着ですよ。
なーんて男の浪漫を打ち砕く現実、わたしゃ言いませんよ。
気楽な会話に戻ったから残りのビール飲んじゃお。
2人の空になった瓶が、チェストに置いといた私の瓶の後ろに並んでいた。
「クレールお風呂入ってきたら? そんで嫌じゃ無かったら今日の分をみんなまとめて洗っちゃお? 洗濯機はこの家にあるんでしょ?」
「コニーは一緒に洗うのでも気にしないの?」
「うん。全然。お父さんのパンツとか靴下とかと一緒に洗ってたよ。作業着とか工場で使うタオルは分けて洗ってたけど。
流石に自分の下着類はこの袋に入れて洗いたいかな」
「お父さんのパンツ……」
「俺らの服は親父さんのパンツ靴下と同格かよ。はは、お互い気兼ねしなくていいな」
「じゃあ、後で洗濯機の使い方教えるね。一緒にやろう。洗濯を干す部屋があるから案内するし。
それと……。
ここに横棒を渡らせて、洗濯袋内のものを部屋に干せる様にしようか?」
「あ、それは助かる!」
「ふーん。そうすっと今日の予定はだな……。
まずはクレールは風呂、俺は棒つけ、コニーは食い物の用意はどうだ?
そんで洗濯機回してる間にちょい飲み食いして、皆んなで洗濯干して。
その後、本格的に夜飯食って酒でも飲みながら、ネックレスをはじめ魔石のことやコニーの今後について話そうか?」
分かった、とうなずき返事をした。
「コニー、こっちで手を伸ばしてみて。設置する棒の高さをみよう」
形状はこんなのがいいだろうとか、私からは手前にも棒をつけて目隠しカーテンを付けたいと希望を出したり、軽く打ち合わせをした。
3人で空瓶を持って部屋を出る。
「じゃあエタン、後はよろしく。
コニー、冷蔵庫、冷凍庫、貯蔵室、この家にあるものは全て使って良いよ。あと個人の部屋以外のドアや引き出しもみんな開けて見ても構わない。
ただ丁度祝日の連休と納品日が重なって、品薄なんだ、ごめん。一応明日には納品される予定だけど。
もっと個々に一緒に開けて中身を説明した方がいい?」
勝手に漁っても良いなら、それもまた宝探しみたいで一興、と告げ、お風呂にクレールを送り出した。
エタンはDIYの材料を探すために2階に上がり、静かになった。
吹き抜けだけど気配がしないから、2階にも納戸とか部屋っぽくなったのがあって、そこに入っているのかもしれない。
シーンとした慣れない空間に1人。
一面のクリア壁の外には、キラキラと輝きをたたえた幻想的で荘厳な湖が広がっている。
「さてと、やりますか」
あえて口に出した私の声が、広いこの部屋に吸い込まれる。
うだうだ考えてもしょーがないのだ。
遅かれ早かれ再スタートを切らなきゃなんなかったんだ。
あっちで生きるか、こっちで生きるか。
ただそれだけのこと。
無意識で握り締めていた両手を胸の前に持っていき、開いては握り、数度グーパーを繰り返す。
この手で作る
生活をつくる
食事をつくる
お菓子をつくる
お金をつくる
友人をつくる
居場所をつくる
好きな人もできたらいいなあ、ふふふ
恋人をつくる
これは保留。
自分1人が頑張っても無理なものは保留だ。
この手で作って
未来を掴む
パーからもう一度ぐって握りしめる。
はてさて、食材はどんなものがあるかな~、わくわくしながら冷蔵庫へ向かった。
ビールを飲みながら自分の世界に一瞬入っていた私は、クレールに話しかけられハッとする。
『これ』
彼は、ベット脇チェストの1番下の引き出しから、赤いファイルと白いネットに入った物を取り出した。
私のルセット!!
赤いファイル。
ビール瓶を手近なチェストの上に咄嗟にガンッと置き、飛びつくように手に取った。
慌てて中が無事かを確認する。
パラリ、パラリ、と次々ファイルをくくっていく。
濡れ無し、欠け無し。
ああ……全て無事だった。
ぎゅうぅぅっと抱きしめる。
「コニー……」
クレールがいきなり、私の頬にそっと触れた。
思わずビクッと彼へと顔を上げ、なに? っと私もその手に重なるよに、そこに手をやる。
濡れている頬
自分では気がつかないうちに、はらりはらりと涙が溢れていたみたい。
「だ、大丈夫だよ」
1、2歩後退って、ポケットに手を突っ込み、ハンカチを取り出す。
さっき借りたのを風呂上がりの着替えの時、念のためハーフパンツの方に移動しといたのだ。
「思わずつい嬉しくってね」
顔を拭ってそうにっこりした。
嘘ではない、勿論それもある。
ただ、『自分にはあの世界と繋がる物はこれしかない』と。
今。
ストンと、急速に腑に落ちてしまったのだ。
そこから芋づる式に、二度と戻れない世界、数々の思い出、住み慣れた家や場所、もう選べない未来、会えない人々、色んな記憶や心情が。
オーボエのラの音を皮切りに、オーケストラの楽器が次々ににぶわぁっとかき鳴らされていくがごとく、それらが湧き上がって一瞬のうちに私を包み込んだのだ。
そんな混沌とした心を表す言葉など、私は持ち合わせても無いし、今誰かに語ろうとも思わない。
黙ってビール瓶の横にそっとファイルを置いた。
「ねえ、その白い袋はなあに?」
「これ、コニーの着ていた洋服なんだけどね、実は……」
歯切れの悪い口調で、クレールは両手で差し出しながら話し始めた。
要するに、私が起きるまでは虹の院に秘密にするため、洗濯屋は利用できず、かといってぬるぬるのまま放置もできない。
男の自分達に下着とか勝手に触られたり見られたりはきっと嫌だろうから、幸いそう言ったのは見えないように服の間に隠されて脱衣されていたため、纏めて洗濯網に入れて洗濯機へ。
そして出さずに洗濯網ごと乾燥機で乾かしたので、おそらく中は皺くちゃであろう事が告げられた。
「それとね、もしかしたら、あの……」
要領を得ないクレールに代わりエタンが
「ぬるぬる卵白の落ちが心配でガンガン洗って、生乾きだとマズイからガンガン乾燥した。服の縮み、型崩れ、色落ち、洗濯袋の中はどうなってることやらってわけだ。
特にヒラヒラフリフリの下着ってのは繊細で手洗いするもんなんだろ? 多分ヤバいことになってるかもしんないから、弁償するから気兼ねなく言ってくれ。以上。
な? クレールそうだろ?」
真顔で私にそう言い、ニヤニヤしてクレールを横目で見た。
なるほど。
女性の下着についての話題に、照れるクレール、屁でもないエタンね。
今後何かの相談をする際に、ジェンダーに触れる内容の場合はどっちに相談するべきかの参考にさせてもらうわ。
「コニー。君の大事な故郷の洋服を……。本当にすまない」
「ううん。まだ中身どうなってるか見てないけど、大した服じゃないし。綺麗してやりたい、カビたら不味いって思ってやってくれたの、ちゃんと分かってる。
そもそも寝込んで起きない私を心配して、規則を破ってまでも秘匿してくれてるんだし」
手渡された袋をベッドの上にぽふんと置いて
「あとで1人で広げて確認するね。ほんと、気にしないで。私、衣食住において洋服はわりと無頓着なの。女性なのにね。
この袋は借りといてもいいかな?今日の着てた分の洗濯はどうしらいいかしら?」
このネットの中に入ってるのはお2人が心配して下さるような、キャワゆくセクシーなレーシィフリフリ下着ではなく、コットンみの強い味気ない下着ですよ。
なーんて男の浪漫を打ち砕く現実、わたしゃ言いませんよ。
気楽な会話に戻ったから残りのビール飲んじゃお。
2人の空になった瓶が、チェストに置いといた私の瓶の後ろに並んでいた。
「クレールお風呂入ってきたら? そんで嫌じゃ無かったら今日の分をみんなまとめて洗っちゃお? 洗濯機はこの家にあるんでしょ?」
「コニーは一緒に洗うのでも気にしないの?」
「うん。全然。お父さんのパンツとか靴下とかと一緒に洗ってたよ。作業着とか工場で使うタオルは分けて洗ってたけど。
流石に自分の下着類はこの袋に入れて洗いたいかな」
「お父さんのパンツ……」
「俺らの服は親父さんのパンツ靴下と同格かよ。はは、お互い気兼ねしなくていいな」
「じゃあ、後で洗濯機の使い方教えるね。一緒にやろう。洗濯を干す部屋があるから案内するし。
それと……。
ここに横棒を渡らせて、洗濯袋内のものを部屋に干せる様にしようか?」
「あ、それは助かる!」
「ふーん。そうすっと今日の予定はだな……。
まずはクレールは風呂、俺は棒つけ、コニーは食い物の用意はどうだ?
そんで洗濯機回してる間にちょい飲み食いして、皆んなで洗濯干して。
その後、本格的に夜飯食って酒でも飲みながら、ネックレスをはじめ魔石のことやコニーの今後について話そうか?」
分かった、とうなずき返事をした。
「コニー、こっちで手を伸ばしてみて。設置する棒の高さをみよう」
形状はこんなのがいいだろうとか、私からは手前にも棒をつけて目隠しカーテンを付けたいと希望を出したり、軽く打ち合わせをした。
3人で空瓶を持って部屋を出る。
「じゃあエタン、後はよろしく。
コニー、冷蔵庫、冷凍庫、貯蔵室、この家にあるものは全て使って良いよ。あと個人の部屋以外のドアや引き出しもみんな開けて見ても構わない。
ただ丁度祝日の連休と納品日が重なって、品薄なんだ、ごめん。一応明日には納品される予定だけど。
もっと個々に一緒に開けて中身を説明した方がいい?」
勝手に漁っても良いなら、それもまた宝探しみたいで一興、と告げ、お風呂にクレールを送り出した。
エタンはDIYの材料を探すために2階に上がり、静かになった。
吹き抜けだけど気配がしないから、2階にも納戸とか部屋っぽくなったのがあって、そこに入っているのかもしれない。
シーンとした慣れない空間に1人。
一面のクリア壁の外には、キラキラと輝きをたたえた幻想的で荘厳な湖が広がっている。
「さてと、やりますか」
あえて口に出した私の声が、広いこの部屋に吸い込まれる。
うだうだ考えてもしょーがないのだ。
遅かれ早かれ再スタートを切らなきゃなんなかったんだ。
あっちで生きるか、こっちで生きるか。
ただそれだけのこと。
無意識で握り締めていた両手を胸の前に持っていき、開いては握り、数度グーパーを繰り返す。
この手で作る
生活をつくる
食事をつくる
お菓子をつくる
お金をつくる
友人をつくる
居場所をつくる
好きな人もできたらいいなあ、ふふふ
恋人をつくる
これは保留。
自分1人が頑張っても無理なものは保留だ。
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