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ヌルッとスタート編
第24話 お預けコーヒー
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「見て見てこれ。〈コーヒーポット〉クレールさん家にあるかな?」
「んー、多分この世界にはない物かもしれない……。コニー画板箱の紙1枚貰うね。詳しく説明してくれる?」
「はーい。あんまり蘊蓄捏ねくらないで、あえてサラッといこうね。
用途は、沸かしたお湯をやかんからドバってコーヒーに注ぐんじゃなく、一旦お湯を〈コーヒーポット〉に移して、超ゆっくり少しづつ、お湯をコーヒー豆に注いでいくためだよ。
素材は錆びず味が移らず軽いもの。
地球で言うならステンレス素材。温度計を使わないなら直接火にかけれる必要はなくて良いと私は思ってる」
このまま進めていいかな? チラッと2人を見る。
「コーヒーを淹れる温度は沸騰したてよりちょい低め、85~95度。だからポットに移す事で温度計で測らなくてもざっくり調節が出来るの。
簡単に言えば、高いと苦味、低いと酸味が抽出されるって感じかな。
『93度で淹れる』。そう語る街のコーヒー店の複数の取材記事を読んだことあるよ。その温度帯が人気ってわけ。
大事なのはこの部分の形。注ぎ口を細く長めにすることで、狙ったところに狙った量だけ、ちょろろろって注ぎ易くしてんの。先をね、スパッと平らに切った形がお湯の切れがいいね」
「無いから1番注ぎ口の細い紅茶ポットを使おうか?」
「ころんとしたやつじゃなくて、縦長の、白鳥の首の様に太いとこから先に向けて長く細くなる注ぎ口の紅茶ポットがいいな。
初心者じゃなくてちょっと練習した人には〈鶴口〉って言ってそんな形も人気があるみたい。
次はね~、ポタポタを受ける方。コーヒーサーバーね。いま使ってる陶器のじゃなくて、透明だったら形は何でもいいんだけど……
この家なら、〈ティザンヌ〉用のガラスポットとかありそうじゃない?」
「〈ティザンヌ〉って何だ?」
「フランス語でハーブティーのことだ。確かお婆様の嫁入り道具で、日常使いにはちょっとって感じだが、美しいやつがしまってあったぞ。
別荘って、使わないんだけど捨てるには惜し物を持ち込みがちだよね。僕の家に引き継いでからはそういうのは処分してるんだけど、あれは綺麗だったから」
「うっわ! そんな高そうなもの恐ろし過ぎて使えないよ~。でも麗しいなら改めていつか一目見てみたい気がする。
そうだなー、耐熱性のカラフェなんて無いか……。基本的に常温か冷たい飲み物入れだからねぇ」
「酒飲んだりするとき置いとくあのガラスのやつがいいんじゃねえか? それにお前の強化回路の付与を付けて」
「研究申請の対象だもんな。よし。まずはコニーにこんなんで良いか見てもらおう」
少し気泡の入った、若干青みがかった透明なガラスでできていて、丸みを帯びたフォルムの取っ手付きピッチャー。
可愛い。
家本体もさることながら、ここのお家にある物全てがお洒落で、ちょっと温もりがある様なナチュラルな感じで、センスの良さに溢れてる。
まさにフランスのインテリアの雑誌に載ってそう。
「これとっても可愛くていい! コーヒードリッパー乗せてみるね。うん、これも相性良し。上に乗せても安定感がある。
はい。これでいきたいです。
あとはここに直接テープとかシールとか、ちょこっと貼ってもいいかな?」
「ん? いいけど、なんで?」
「ちょっと待っててね」
飲み終わったカップをローテーブルに回収しにいこうと思ったら、既にエタンさんによってサッとすすいで伏せるとこまでされてた。
素敵!
片付けできん子の私は、ちょぼんとする。
「出来上がり量の目安に印をつけとくの」
3人のカップに水を汲みピッチャーに移し変えて、その水面の場所にテープを貼りたい事を告げる。
「じゃあこのペンで直接書き込んで良いよ。どうせなら3人で初めて実験するんだから、記念になるよう絵とか地球の字とかも一緒に描いて」
クレールさんが引き出しから黒と白を1本づつ出した。
「え、マジ? 直接? 本当に書いていいの?」
エタンさんも面白がってやれよと勧めて来る。
「へへ、楽しそう。私も3人のコーヒー時間大事にしたいもん。そんなら思い切って書いちゃうぞ。
フランス語でみんなの名前入れようかな? 綴り合ってるかクレールさん見て」
紙に書く。
あれ? エタンさんはどっちだ?
スパークの意味で『Étincelle』?
英語読みだとイーサンで、人名の『Ethan』のほうかな?
「こっちだよ。僕の母親の侍女がエタンの母君で、二人は大親友なんだ。たまたま出産時期も同じ頃でさ。
僕の両親はフランスのおヌル様研究家だから、フランス語の辞書を見ながら妊婦2人であーでもないこーでもないと、沢山の名前の候補を捻り出してたみたいだよ。
エタンとの腐れ縁はお腹の中にいた頃からってわけさ。
逆に辞書に載ってない人名の綴りは知らなかったな。」
「俺も。英語でイーサンってカッコいいな。」
「確か、〈ヘブライ語〉? で強いって意味じゃなかったかな?
〈イーサン•ホーク〉って二枚目俳優がいてね。どっかで読んでイーサンの由来を知って、『強い鷹』って意味で名前までカッコいい、って思った記憶があるの。
じゃあエタンさんのあだ名として、私これからイーサンって呼ぼうかな?」
「だ! ダメだよ! コニー!」
慌ててダメ出ししてくるクレールさん。
本人はクレールさんの反応と私の提案に、ダブルでびっくりした顔してる。
そんなに馴れ馴れしかったか、すまぬぬぬ。
「あ、そっか、そだね、イーサンさんになっちゃっうしね?」
「んじゃ『さん』無しでエタンって呼んでくれ。年も近いしな?」
「じゃあ僕も『さん』無しで」
ふーん、その程度までの馴れ馴れしさはオッケーなんだね?
「了解! 改めてよろしくね。エタン、クレール!」
コーヒーが濃い色だから白いペンに決めた。
2カップの分、3カップの分、多めに水を汲んでそれぞれに線を引く。
量り終わった水は、強制断水の話聞いたからには、怖いしもったいないしで、ちゃんとヤカンに移した。
白ペンでイラストを書き入れ、クレールに渡す。
「じゃあ次はこれに強化の付与を施すよ。
コーヒーのお代わりがまたちょっと遠のくけど、軽く説明しても良いかな?」
「勿論です。この世界の事は何でも知りたい!」
「生き物には出来ないけど、物に対しては魔道具を利用して強化が出来るんだ。
と言っても生産局で許可を受けた物のみだけど。
作り手側が許可申請を経て、製造の段階で最初っから付与して販売する商品。
もしくは買い手の個々の希望で、付与してもいいとされている指定物品。例えば貴金属とか写真とか。
制限がかけられるのは大きく2つ理由があるよ。何でだと思う?」
「うーん……物が壊れないのはいい事だけど、みんなが新しいの買わなくなったら物が売れなくなっちゃうから?」
「お! いきなり正解」
「そう。それだと経済が回らない。
そしてもっと大ごとに発展する可能性がある。
壊れない良いものを作ろうとする努力が要らなくなってしまうんだ。技術の停滞、ひいては手抜き粗悪品の横行。
購買意欲があまりに低すぎる世の中では、生産側の意欲も下がる。自然な適度な買い替え需要があるからこそ、次は自分達の製品を選んで買ってもらう為に、ここを改善してみようとか、全く新しい物を生み出してやるとか、こういった創意工夫や閃き、熱意さえも失われていくかもしれない」
なるほど~。
正解って言っても私の答えなんて超入口で、深い考えが複雑に派生し合ってるんだなぁ。
「あとは、魔力を沢山使うからね。簡単に言えば地球の〈電力〉みたいなものだから〈節電〉だよ。この話は長くなるからまたあとで。
さあ、付与すんの見る? 2階で僕が1人パッとやって持って降りようか?」
そんなの勿論ついて行くっしょ。
--------------------
コニーがキュイっとペンで書き込んだもの。
特別な呼び名はダメ……いつか理由が出てきます。
「んー、多分この世界にはない物かもしれない……。コニー画板箱の紙1枚貰うね。詳しく説明してくれる?」
「はーい。あんまり蘊蓄捏ねくらないで、あえてサラッといこうね。
用途は、沸かしたお湯をやかんからドバってコーヒーに注ぐんじゃなく、一旦お湯を〈コーヒーポット〉に移して、超ゆっくり少しづつ、お湯をコーヒー豆に注いでいくためだよ。
素材は錆びず味が移らず軽いもの。
地球で言うならステンレス素材。温度計を使わないなら直接火にかけれる必要はなくて良いと私は思ってる」
このまま進めていいかな? チラッと2人を見る。
「コーヒーを淹れる温度は沸騰したてよりちょい低め、85~95度。だからポットに移す事で温度計で測らなくてもざっくり調節が出来るの。
簡単に言えば、高いと苦味、低いと酸味が抽出されるって感じかな。
『93度で淹れる』。そう語る街のコーヒー店の複数の取材記事を読んだことあるよ。その温度帯が人気ってわけ。
大事なのはこの部分の形。注ぎ口を細く長めにすることで、狙ったところに狙った量だけ、ちょろろろって注ぎ易くしてんの。先をね、スパッと平らに切った形がお湯の切れがいいね」
「無いから1番注ぎ口の細い紅茶ポットを使おうか?」
「ころんとしたやつじゃなくて、縦長の、白鳥の首の様に太いとこから先に向けて長く細くなる注ぎ口の紅茶ポットがいいな。
初心者じゃなくてちょっと練習した人には〈鶴口〉って言ってそんな形も人気があるみたい。
次はね~、ポタポタを受ける方。コーヒーサーバーね。いま使ってる陶器のじゃなくて、透明だったら形は何でもいいんだけど……
この家なら、〈ティザンヌ〉用のガラスポットとかありそうじゃない?」
「〈ティザンヌ〉って何だ?」
「フランス語でハーブティーのことだ。確かお婆様の嫁入り道具で、日常使いにはちょっとって感じだが、美しいやつがしまってあったぞ。
別荘って、使わないんだけど捨てるには惜し物を持ち込みがちだよね。僕の家に引き継いでからはそういうのは処分してるんだけど、あれは綺麗だったから」
「うっわ! そんな高そうなもの恐ろし過ぎて使えないよ~。でも麗しいなら改めていつか一目見てみたい気がする。
そうだなー、耐熱性のカラフェなんて無いか……。基本的に常温か冷たい飲み物入れだからねぇ」
「酒飲んだりするとき置いとくあのガラスのやつがいいんじゃねえか? それにお前の強化回路の付与を付けて」
「研究申請の対象だもんな。よし。まずはコニーにこんなんで良いか見てもらおう」
少し気泡の入った、若干青みがかった透明なガラスでできていて、丸みを帯びたフォルムの取っ手付きピッチャー。
可愛い。
家本体もさることながら、ここのお家にある物全てがお洒落で、ちょっと温もりがある様なナチュラルな感じで、センスの良さに溢れてる。
まさにフランスのインテリアの雑誌に載ってそう。
「これとっても可愛くていい! コーヒードリッパー乗せてみるね。うん、これも相性良し。上に乗せても安定感がある。
はい。これでいきたいです。
あとはここに直接テープとかシールとか、ちょこっと貼ってもいいかな?」
「ん? いいけど、なんで?」
「ちょっと待っててね」
飲み終わったカップをローテーブルに回収しにいこうと思ったら、既にエタンさんによってサッとすすいで伏せるとこまでされてた。
素敵!
片付けできん子の私は、ちょぼんとする。
「出来上がり量の目安に印をつけとくの」
3人のカップに水を汲みピッチャーに移し変えて、その水面の場所にテープを貼りたい事を告げる。
「じゃあこのペンで直接書き込んで良いよ。どうせなら3人で初めて実験するんだから、記念になるよう絵とか地球の字とかも一緒に描いて」
クレールさんが引き出しから黒と白を1本づつ出した。
「え、マジ? 直接? 本当に書いていいの?」
エタンさんも面白がってやれよと勧めて来る。
「へへ、楽しそう。私も3人のコーヒー時間大事にしたいもん。そんなら思い切って書いちゃうぞ。
フランス語でみんなの名前入れようかな? 綴り合ってるかクレールさん見て」
紙に書く。
あれ? エタンさんはどっちだ?
スパークの意味で『Étincelle』?
英語読みだとイーサンで、人名の『Ethan』のほうかな?
「こっちだよ。僕の母親の侍女がエタンの母君で、二人は大親友なんだ。たまたま出産時期も同じ頃でさ。
僕の両親はフランスのおヌル様研究家だから、フランス語の辞書を見ながら妊婦2人であーでもないこーでもないと、沢山の名前の候補を捻り出してたみたいだよ。
エタンとの腐れ縁はお腹の中にいた頃からってわけさ。
逆に辞書に載ってない人名の綴りは知らなかったな。」
「俺も。英語でイーサンってカッコいいな。」
「確か、〈ヘブライ語〉? で強いって意味じゃなかったかな?
〈イーサン•ホーク〉って二枚目俳優がいてね。どっかで読んでイーサンの由来を知って、『強い鷹』って意味で名前までカッコいい、って思った記憶があるの。
じゃあエタンさんのあだ名として、私これからイーサンって呼ぼうかな?」
「だ! ダメだよ! コニー!」
慌ててダメ出ししてくるクレールさん。
本人はクレールさんの反応と私の提案に、ダブルでびっくりした顔してる。
そんなに馴れ馴れしかったか、すまぬぬぬ。
「あ、そっか、そだね、イーサンさんになっちゃっうしね?」
「んじゃ『さん』無しでエタンって呼んでくれ。年も近いしな?」
「じゃあ僕も『さん』無しで」
ふーん、その程度までの馴れ馴れしさはオッケーなんだね?
「了解! 改めてよろしくね。エタン、クレール!」
コーヒーが濃い色だから白いペンに決めた。
2カップの分、3カップの分、多めに水を汲んでそれぞれに線を引く。
量り終わった水は、強制断水の話聞いたからには、怖いしもったいないしで、ちゃんとヤカンに移した。
白ペンでイラストを書き入れ、クレールに渡す。
「じゃあ次はこれに強化の付与を施すよ。
コーヒーのお代わりがまたちょっと遠のくけど、軽く説明しても良いかな?」
「勿論です。この世界の事は何でも知りたい!」
「生き物には出来ないけど、物に対しては魔道具を利用して強化が出来るんだ。
と言っても生産局で許可を受けた物のみだけど。
作り手側が許可申請を経て、製造の段階で最初っから付与して販売する商品。
もしくは買い手の個々の希望で、付与してもいいとされている指定物品。例えば貴金属とか写真とか。
制限がかけられるのは大きく2つ理由があるよ。何でだと思う?」
「うーん……物が壊れないのはいい事だけど、みんなが新しいの買わなくなったら物が売れなくなっちゃうから?」
「お! いきなり正解」
「そう。それだと経済が回らない。
そしてもっと大ごとに発展する可能性がある。
壊れない良いものを作ろうとする努力が要らなくなってしまうんだ。技術の停滞、ひいては手抜き粗悪品の横行。
購買意欲があまりに低すぎる世の中では、生産側の意欲も下がる。自然な適度な買い替え需要があるからこそ、次は自分達の製品を選んで買ってもらう為に、ここを改善してみようとか、全く新しい物を生み出してやるとか、こういった創意工夫や閃き、熱意さえも失われていくかもしれない」
なるほど~。
正解って言っても私の答えなんて超入口で、深い考えが複雑に派生し合ってるんだなぁ。
「あとは、魔力を沢山使うからね。簡単に言えば地球の〈電力〉みたいなものだから〈節電〉だよ。この話は長くなるからまたあとで。
さあ、付与すんの見る? 2階で僕が1人パッとやって持って降りようか?」
そんなの勿論ついて行くっしょ。
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コニーがキュイっとペンで書き込んだもの。
特別な呼び名はダメ……いつか理由が出てきます。
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