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第6章 脱走勇者は悪魔になる
111 悪魔退治その3
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クロウ中佐の号令によって俺達は一斉にサタンゴーレムに攻撃を仕掛ける。
「【インフェルノバースト】!!」
アイリスが後方から超級の火属性魔法を放った。
ダメージはかなり与えることは出来ている。
「クロスブレード!!」
そしてひなたが、アイリスの後ろから跳躍して素早くクロスするような斬撃で奴の左腕……、俺達の視点からは右側にあたる腕を斬り落とす。
「ウオォォォォっ!!」
「危なっ!!」
直後、片手でサタンゴーレムが反撃に出る。
剛腕がひなたを襲うが、上手く回避できたようだ。
「え……!?」
「腕が……再生した!?」
ひなたによって斬り落とされた腕は、瞬く間に再生されて元に戻った。
それを見たクリスタも驚きの様子を見せている。
「信じられぬ! なんという再生力!!」
「アイリスちゃんに焼かれた部分もいつの間にか回復している……!」
「ひるむな! 何度でも仕掛けるんだ!!」
「は、はいっ…!!」
とてつもなき再生力に畏怖するが、クロウ中佐の再度の号令でもう一度攻撃を仕掛ける。
俺達の攻撃は通用する。
しかし、それを上回る再生力が少しずつ、俺達の体力と精神を削っていく。
「くそっ、このままじゃジリ貧だ……!!」
「うん、みんな疲れ始めている……! なのに相手は無尽蔵な体力持ちだもんね……」
あまりの再生力に俺とエミリーが少し弱気になる。
「でも、諦めちゃいけないよ! 何か打開策はあるはずだから」
「ええ、それまでは何度でも一斉に仕掛けましょう!」
ひなたやシンシアさんが気丈に俺達を励ましてくる。
それによって持ち直した俺達は、再度奴に攻撃を仕掛けた。
「【エレクトリッガー】!!」
「【ルミナスバースト】!!」
「アクセルザッパー!!」
「削岩撃!!」
「連撃【光刃】!!」
「こちらもバズーカで仕掛けるぞ!」
「バハさん…!!」
疲弊してるにも関わらず、俺達は大技を一斉に繰り出す。
普通なら致命傷のダメージを与えられてるはずが、やはり奴の再生力に負けてしまう。
その時だった……。
「グアアァァァァっ!?」
何かの攻撃が、奴の右の玉……、俺達の視点からは左側にある一番端の玉に当たった瞬間苦しみだす。
玉は傷がつかなかったものの、当たっただけで苦しむとは……。
「由奈お姉ちゃん……!?」
「え?」
アイリスが先ほどの攻撃を行った位置を見てみたら後方寄りに由奈が魔法の弓矢を引いていたころが分かった。
ひなたも俺達もつられて由奈の方を向く。
「さっきの攻撃は由奈がやったのか?」
「うん、もしかしてと思って私達から見て一番左の玉を狙ったの。 ゴーレムと名を持つのならと……」
「え、それで!?」
ひなたが由奈の行動に驚く。
由奈が俺達から見て一番左の玉を狙った理由……、彼女はシンシアさんが説明する際に聞いたある単語を思い出したからだろうが……。
「由奈があそこを狙ったのはもしかして……?」
「暁斗くん、【鷹の目】で5つの玉をよく見て」
俺は由奈に言われるがままに、【鷹の目】を使ってサタンゴーレムの胸にある5つの玉を見る。
(文字がうっすらと見える……。 これは確かに【鷹の目】でないと分からないか……。 それにこれは……?)
すると、奴の5つの玉には文字がうっすらと刻まれていた。
確かにそれは【鷹の目】を使わないと分からないな。
「アキト君、由奈ちゃん、何か分かったの?」
「ああ、どうやら俺達の視点から見て一番左から『E』、『M』、『E』、『T』、『H』って刻まれてたな」
「え? それで攻略できるの?」
「そうか、そういうことか!」
「え、え!?」
アイリスが疑問を呈するが、ひなたはすぐに理解できた。
だが、クリスタやエミリーはアイリス同様に分からないままのようだ。
「ひなたお姉ちゃんどういう事!? あの文字って意味があったの!?」
俺と由奈が見たものの意味をひなたが理解したことにアイリスが驚いて聞いてきた。
戦闘中だが、ひとまず説明する事に。
「俺達の世界での言語の一つなんだ。 『E』、『M』、『E』、『T』、『H』と書いてエメトと呼んでいて、意味は『真理』だ。 そして奴がゴーレムの類なら…」
俺がアイリスに説明したところで、ひなたもフォローするように説明役に入る。
「つまり最初の『E』の書かれた玉を壊すことで『M』、『E』、『T』、『H』……、つまり『死』を意味する言葉にする事で奴は崩壊するんだよ。 今のアレも悪魔の姿をしたゴーレムみたいだからね」
「そういう事だ! みんな、俺達から見て左側の一番端の玉を狙うんだ!」
「つまり、それを破壊すれば奴に勝てるという事か」
「なら、やりようはあります! 由奈さんやアキトさんが作った手立てを無駄にさせないためにも、全力でいきましょう!!」
由奈の攻撃がきっかけで攻略の手立てが見えた事でクロウ中佐もシンシアさんも気力を取り戻す。
「胡桃もアルト達もやれるな?」
「ん、由奈ねぇのおかげでがんばれる」
『ああ、からくりが分かったのだ。 奴の攻撃を凌ぎながら仕掛けよう』
『ええ、ここが踏ん張りどころですわ』
「なら、我々から見て左側の一番端の玉を集中して仕掛けるんだ! 疲弊をしている以上、速攻でやるのだ!」
「「「了解!!」」」
こうして、俺達の反撃が今始まった。
「【インフェルノバースト】!!」
アイリスが後方から超級の火属性魔法を放った。
ダメージはかなり与えることは出来ている。
「クロスブレード!!」
そしてひなたが、アイリスの後ろから跳躍して素早くクロスするような斬撃で奴の左腕……、俺達の視点からは右側にあたる腕を斬り落とす。
「ウオォォォォっ!!」
「危なっ!!」
直後、片手でサタンゴーレムが反撃に出る。
剛腕がひなたを襲うが、上手く回避できたようだ。
「え……!?」
「腕が……再生した!?」
ひなたによって斬り落とされた腕は、瞬く間に再生されて元に戻った。
それを見たクリスタも驚きの様子を見せている。
「信じられぬ! なんという再生力!!」
「アイリスちゃんに焼かれた部分もいつの間にか回復している……!」
「ひるむな! 何度でも仕掛けるんだ!!」
「は、はいっ…!!」
とてつもなき再生力に畏怖するが、クロウ中佐の再度の号令でもう一度攻撃を仕掛ける。
俺達の攻撃は通用する。
しかし、それを上回る再生力が少しずつ、俺達の体力と精神を削っていく。
「くそっ、このままじゃジリ貧だ……!!」
「うん、みんな疲れ始めている……! なのに相手は無尽蔵な体力持ちだもんね……」
あまりの再生力に俺とエミリーが少し弱気になる。
「でも、諦めちゃいけないよ! 何か打開策はあるはずだから」
「ええ、それまでは何度でも一斉に仕掛けましょう!」
ひなたやシンシアさんが気丈に俺達を励ましてくる。
それによって持ち直した俺達は、再度奴に攻撃を仕掛けた。
「【エレクトリッガー】!!」
「【ルミナスバースト】!!」
「アクセルザッパー!!」
「削岩撃!!」
「連撃【光刃】!!」
「こちらもバズーカで仕掛けるぞ!」
「バハさん…!!」
疲弊してるにも関わらず、俺達は大技を一斉に繰り出す。
普通なら致命傷のダメージを与えられてるはずが、やはり奴の再生力に負けてしまう。
その時だった……。
「グアアァァァァっ!?」
何かの攻撃が、奴の右の玉……、俺達の視点からは左側にある一番端の玉に当たった瞬間苦しみだす。
玉は傷がつかなかったものの、当たっただけで苦しむとは……。
「由奈お姉ちゃん……!?」
「え?」
アイリスが先ほどの攻撃を行った位置を見てみたら後方寄りに由奈が魔法の弓矢を引いていたころが分かった。
ひなたも俺達もつられて由奈の方を向く。
「さっきの攻撃は由奈がやったのか?」
「うん、もしかしてと思って私達から見て一番左の玉を狙ったの。 ゴーレムと名を持つのならと……」
「え、それで!?」
ひなたが由奈の行動に驚く。
由奈が俺達から見て一番左の玉を狙った理由……、彼女はシンシアさんが説明する際に聞いたある単語を思い出したからだろうが……。
「由奈があそこを狙ったのはもしかして……?」
「暁斗くん、【鷹の目】で5つの玉をよく見て」
俺は由奈に言われるがままに、【鷹の目】を使ってサタンゴーレムの胸にある5つの玉を見る。
(文字がうっすらと見える……。 これは確かに【鷹の目】でないと分からないか……。 それにこれは……?)
すると、奴の5つの玉には文字がうっすらと刻まれていた。
確かにそれは【鷹の目】を使わないと分からないな。
「アキト君、由奈ちゃん、何か分かったの?」
「ああ、どうやら俺達の視点から見て一番左から『E』、『M』、『E』、『T』、『H』って刻まれてたな」
「え? それで攻略できるの?」
「そうか、そういうことか!」
「え、え!?」
アイリスが疑問を呈するが、ひなたはすぐに理解できた。
だが、クリスタやエミリーはアイリス同様に分からないままのようだ。
「ひなたお姉ちゃんどういう事!? あの文字って意味があったの!?」
俺と由奈が見たものの意味をひなたが理解したことにアイリスが驚いて聞いてきた。
戦闘中だが、ひとまず説明する事に。
「俺達の世界での言語の一つなんだ。 『E』、『M』、『E』、『T』、『H』と書いてエメトと呼んでいて、意味は『真理』だ。 そして奴がゴーレムの類なら…」
俺がアイリスに説明したところで、ひなたもフォローするように説明役に入る。
「つまり最初の『E』の書かれた玉を壊すことで『M』、『E』、『T』、『H』……、つまり『死』を意味する言葉にする事で奴は崩壊するんだよ。 今のアレも悪魔の姿をしたゴーレムみたいだからね」
「そういう事だ! みんな、俺達から見て左側の一番端の玉を狙うんだ!」
「つまり、それを破壊すれば奴に勝てるという事か」
「なら、やりようはあります! 由奈さんやアキトさんが作った手立てを無駄にさせないためにも、全力でいきましょう!!」
由奈の攻撃がきっかけで攻略の手立てが見えた事でクロウ中佐もシンシアさんも気力を取り戻す。
「胡桃もアルト達もやれるな?」
「ん、由奈ねぇのおかげでがんばれる」
『ああ、からくりが分かったのだ。 奴の攻撃を凌ぎながら仕掛けよう』
『ええ、ここが踏ん張りどころですわ』
「なら、我々から見て左側の一番端の玉を集中して仕掛けるんだ! 疲弊をしている以上、速攻でやるのだ!」
「「「了解!!」」」
こうして、俺達の反撃が今始まった。
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