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幕間の章 海水浴と結婚式
104 俺達のこれからについて
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クリスタに告白した翌日の夕方。
無事に結婚式が終わったようで、ひなた達は転移で戻って来たようだ。
「みんな悪いな。 迷惑をかけて」
「ううん、私達も暁斗君が威圧のトラウマを抱えていたとは気づかなかったよ」
「でも、これからは私達にも相談してほしいかな?」
「ああ、善処するさ」
ひなたと由奈からは相談して欲しいと言われたので、これからはそうする事に決めた。
余計に心配させてしまうよりは、打ち明けた方がましだろうしな。
「そういえば、やっとクリスタちゃんもお嫁さんにしたんだって?」
「ああ、国王に手続きしてもらった」
「クーねぇ、改めてよろしく」
「ええ、胡桃様」
そして、クリスタを嫁の一人にした事も伝えた。
胡桃とクリスタは、抱き合いながらよろしくと言っていた。
まぁ、二人とも仲がいいからな。
「後輩くん達も心配してたし、イリアお姉ちゃんも手紙でだけど謝罪していたよ」
アイリスから後輩も心配していた事を伝えられ、イリアさんからも謝罪の手紙が送られた。
後で読んでみるとしようか。
「それより、当初のアキト君が威圧を密かに掛けられた件、あのスキルって元々魔族の中で獣人族が持ってた物って本当なの?」
「ああ、クリスタの話ではガルタイトが獣人二人を拉致して殺しては禁術を使ってスキルを抽出していたらしい」
「ええ、ザッケローニさんと同質の威圧は、ガルタイトの近衛兵士のみにしか付与されず、後の方はそれをデッドコピーしたものを付与していたようです」
「あそこのメイドさんからの複数の威圧を感じたけど、それでもデッドコピーだったんだね」
当時の俺が今は亡きアン王女に眠らされる前に受けた威圧は、近衛兵士の威圧だったらしい。
由奈やひなた周りに仕込んでいた威圧は、そのデッドコピーバージョンだというのだから、オリジナルの威圧がどれだけ恐ろしいか。
「ザッケローニさんは今後も防衛をメインにしていくようで、三人娘はそれを支えるみたい。 シンシアさんは状況に応じてこっちに助っ人で来てくれるみたい」
「ああ、シンシアさんが……」
「彼女、魔術師の素質持ちなんだよね。 ボクも何か参考に出来たらなぁ」
シンシアさんが魔術師の素質持ちである故に、同じ魔術師のエミリーも対抗心を燃やしているように見える。
エミリーはエミリーらしいやり方でいいんだけどな。
「後はこっちの結婚式だけど、身内でひっそりやっていく?」
「そうした方がいいのかも知れないね。 クロウさんとシャルロット女王辺りは呼ぶにしても」
「後はリックさんなどのヘキサ公国出身の冒険者だね」
「ああ、そうだね。 クレアは元気にしてるかなぁ」
そしてアイリスとひなた、由奈で俺達の結婚式に関する話をしている最中で、エミリーはクレアの心配をしだした。
向こうでは親友としてよく組んでいたらしいから、心配するのもわかるか。
連絡もしてないだろうし……。
「とにかく、皆様揃ったのですし、夕飯の準備をしますね」
「あ、私と由奈も手伝うよ」
「ボクも」
「胡桃とアイリスは一緒にアルト達の面倒を見ようか?」
「うん」
「いいよ、お兄ちゃん」
そろそろ時間なので、クリスタとひなたと由奈とエミリーで夕飯の準備を、俺とアイリスと胡桃でアルト達の面倒を見る事にした。
「夕飯が出来たら呼びますね」
「ああ、頼むよ」
ようやく俺も落ち着きを取り戻したし、気分を切り替えて明日から頑張らないとな。
あの二人の勇者の行方もまだ分からないようだし。
しかし、この時の俺達はその二人の勇者が凶行に及んでいた事を……。
そして、それで一つの国を滅ぼした事を知る由もなかったのだ。
無事に結婚式が終わったようで、ひなた達は転移で戻って来たようだ。
「みんな悪いな。 迷惑をかけて」
「ううん、私達も暁斗君が威圧のトラウマを抱えていたとは気づかなかったよ」
「でも、これからは私達にも相談してほしいかな?」
「ああ、善処するさ」
ひなたと由奈からは相談して欲しいと言われたので、これからはそうする事に決めた。
余計に心配させてしまうよりは、打ち明けた方がましだろうしな。
「そういえば、やっとクリスタちゃんもお嫁さんにしたんだって?」
「ああ、国王に手続きしてもらった」
「クーねぇ、改めてよろしく」
「ええ、胡桃様」
そして、クリスタを嫁の一人にした事も伝えた。
胡桃とクリスタは、抱き合いながらよろしくと言っていた。
まぁ、二人とも仲がいいからな。
「後輩くん達も心配してたし、イリアお姉ちゃんも手紙でだけど謝罪していたよ」
アイリスから後輩も心配していた事を伝えられ、イリアさんからも謝罪の手紙が送られた。
後で読んでみるとしようか。
「それより、当初のアキト君が威圧を密かに掛けられた件、あのスキルって元々魔族の中で獣人族が持ってた物って本当なの?」
「ああ、クリスタの話ではガルタイトが獣人二人を拉致して殺しては禁術を使ってスキルを抽出していたらしい」
「ええ、ザッケローニさんと同質の威圧は、ガルタイトの近衛兵士のみにしか付与されず、後の方はそれをデッドコピーしたものを付与していたようです」
「あそこのメイドさんからの複数の威圧を感じたけど、それでもデッドコピーだったんだね」
当時の俺が今は亡きアン王女に眠らされる前に受けた威圧は、近衛兵士の威圧だったらしい。
由奈やひなた周りに仕込んでいた威圧は、そのデッドコピーバージョンだというのだから、オリジナルの威圧がどれだけ恐ろしいか。
「ザッケローニさんは今後も防衛をメインにしていくようで、三人娘はそれを支えるみたい。 シンシアさんは状況に応じてこっちに助っ人で来てくれるみたい」
「ああ、シンシアさんが……」
「彼女、魔術師の素質持ちなんだよね。 ボクも何か参考に出来たらなぁ」
シンシアさんが魔術師の素質持ちである故に、同じ魔術師のエミリーも対抗心を燃やしているように見える。
エミリーはエミリーらしいやり方でいいんだけどな。
「後はこっちの結婚式だけど、身内でひっそりやっていく?」
「そうした方がいいのかも知れないね。 クロウさんとシャルロット女王辺りは呼ぶにしても」
「後はリックさんなどのヘキサ公国出身の冒険者だね」
「ああ、そうだね。 クレアは元気にしてるかなぁ」
そしてアイリスとひなた、由奈で俺達の結婚式に関する話をしている最中で、エミリーはクレアの心配をしだした。
向こうでは親友としてよく組んでいたらしいから、心配するのもわかるか。
連絡もしてないだろうし……。
「とにかく、皆様揃ったのですし、夕飯の準備をしますね」
「あ、私と由奈も手伝うよ」
「ボクも」
「胡桃とアイリスは一緒にアルト達の面倒を見ようか?」
「うん」
「いいよ、お兄ちゃん」
そろそろ時間なので、クリスタとひなたと由奈とエミリーで夕飯の準備を、俺とアイリスと胡桃でアルト達の面倒を見る事にした。
「夕飯が出来たら呼びますね」
「ああ、頼むよ」
ようやく俺も落ち着きを取り戻したし、気分を切り替えて明日から頑張らないとな。
あの二人の勇者の行方もまだ分からないようだし。
しかし、この時の俺達はその二人の勇者が凶行に及んでいた事を……。
そして、それで一つの国を滅ぼした事を知る由もなかったのだ。
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