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幕間の章 海水浴と結婚式
102 その頃の暁斗
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「アイリスから聞いたよ。 まさか、威圧からトラウマを蘇ってしまうとはね」
「情けない姿を晒しました」
「ああ、気にしなくていい。 しかし、アキト君もまさか当時のガルタイトで威圧を四方八方から受けただけでなく、そこから多数のクラスメイト達に罵倒されたとはね」
メイジフォックスウルフのアルト達の転移によってガイアブルクへと戻った俺は、再度トイレで嘔吐した後に、ベッドに横たわった。
それからしばらくしてクリストフ国王が見舞いに来たのだ。
サクラが国王を通して、寝込んでいる俺の見舞いに来たというらしい。
アイリスから聞いてはいると思うが、一応俺からも事情を話して、今に至るのだ。
「イリアゲート君にも伝わっているはずだし、もしかしたらと思い、先代魔王時代の行方不明だった者の事から何か分かるかもしれない。 あの【威圧】についてな」
イリアさんにも伝わってるようで、先代魔王時代の行方不明者を調べている様子だ。
ガルタイトの時に当時はホムンクルスだとは知らなかったが、近衛騎士やメイドから放ったあの【威圧】とザッケローニさんが放った【威圧】の質が同じな理由が明らかになるかもしれない。
ただ、トラウマが蘇るのはこれ以上は勘弁したいんだけどな。
「それで結婚式の方は……」
「続けるそうだ。 流石に注意はされたが折角の祝いの場だしね。 アイリス達は向こうに残ってるのだろう?」
「ええ、そうです」
「ならば、向こうは彼女達に任せよう。 それで、今回のような結婚式の招待状が来た場合、今後どうする?」
「俺は参加しない方向にします。 アイリス達に任せようと」
「分かった。 そうなった場合はそういう方向に調整しよう」
「何から何まですみません」
なお、結婚式は続けるようだ。
ただ流石に注意はされたようで、以後は防衛任務に全力を尽くすようで、彼らとは出会う事はないだろう。
あの三人娘にも出会う事はなさそうだが、色々と辛くなるからそうなったほうが俺としては安心する。
ひなた達や七絵達にとっては、そうはいかないだろうが……。
そして、今後こういった結婚式などの招待状が来た場合は、基本的に俺は参加しない方向でいく。
ひなた達に任せて、俺は留守番となる。
「国王様、クリスタ様が戻ってきたようです」
「ほぉ」
「クリスタが!?」
兵士から家にクリスタが戻って来たという報告が入って来た。
何でクリスタが!?
彼女も向こうで結婚式を見るはずなんだけど……。
「彼女をここに通しなさい」
「ははっ」
「アキト君、多分彼女は君を心配して戻って来たのだ。 彼女はかつてガルタイトの第三王女だっただろう?」
「あ……」
「だから、思う所があるのだろうね。 暫く彼女と話すといい。 私は広間でイリアゲート君と通信でやり取りをしてくるよ」
そう言ってクリストフ国王は、部屋を出て行った。
確かに彼女は、クリスタと名乗る前はガルタイトの第三王女でホムンクルスだった。
あの国王たちの所業を少しでも見ているようで、思う所があったのだろう。
「暁斗様……」
「クリスタ……」
国王が部屋から出て行って少ししてから、クリスタが部屋に入って来た。
心配そうにこっちを見るクリスタに俺の心は痛くなった。
申し訳ない……と。
「お身体は大丈夫ですか?」
「まぁ、宿でも家に戻って来た後でも、トラウマで吐いたけどね」
「相当なんですね……。 あの愚家族のせいで……」
「クリスタは悪くないさ……。 許せないのはあいつらだけなんだ……」
「お隣、いいですか?」
「ああ」
俺の身体を気遣った後で、俺の隣に居る事を求めたクリスタ。
それを許可し、クリスタを俺の隣に添い寝するような感じで居させた。
彼女の優しい温もりが伝わって来た。
「情けない姿を晒しました」
「ああ、気にしなくていい。 しかし、アキト君もまさか当時のガルタイトで威圧を四方八方から受けただけでなく、そこから多数のクラスメイト達に罵倒されたとはね」
メイジフォックスウルフのアルト達の転移によってガイアブルクへと戻った俺は、再度トイレで嘔吐した後に、ベッドに横たわった。
それからしばらくしてクリストフ国王が見舞いに来たのだ。
サクラが国王を通して、寝込んでいる俺の見舞いに来たというらしい。
アイリスから聞いてはいると思うが、一応俺からも事情を話して、今に至るのだ。
「イリアゲート君にも伝わっているはずだし、もしかしたらと思い、先代魔王時代の行方不明だった者の事から何か分かるかもしれない。 あの【威圧】についてな」
イリアさんにも伝わってるようで、先代魔王時代の行方不明者を調べている様子だ。
ガルタイトの時に当時はホムンクルスだとは知らなかったが、近衛騎士やメイドから放ったあの【威圧】とザッケローニさんが放った【威圧】の質が同じな理由が明らかになるかもしれない。
ただ、トラウマが蘇るのはこれ以上は勘弁したいんだけどな。
「それで結婚式の方は……」
「続けるそうだ。 流石に注意はされたが折角の祝いの場だしね。 アイリス達は向こうに残ってるのだろう?」
「ええ、そうです」
「ならば、向こうは彼女達に任せよう。 それで、今回のような結婚式の招待状が来た場合、今後どうする?」
「俺は参加しない方向にします。 アイリス達に任せようと」
「分かった。 そうなった場合はそういう方向に調整しよう」
「何から何まですみません」
なお、結婚式は続けるようだ。
ただ流石に注意はされたようで、以後は防衛任務に全力を尽くすようで、彼らとは出会う事はないだろう。
あの三人娘にも出会う事はなさそうだが、色々と辛くなるからそうなったほうが俺としては安心する。
ひなた達や七絵達にとっては、そうはいかないだろうが……。
そして、今後こういった結婚式などの招待状が来た場合は、基本的に俺は参加しない方向でいく。
ひなた達に任せて、俺は留守番となる。
「国王様、クリスタ様が戻ってきたようです」
「ほぉ」
「クリスタが!?」
兵士から家にクリスタが戻って来たという報告が入って来た。
何でクリスタが!?
彼女も向こうで結婚式を見るはずなんだけど……。
「彼女をここに通しなさい」
「ははっ」
「アキト君、多分彼女は君を心配して戻って来たのだ。 彼女はかつてガルタイトの第三王女だっただろう?」
「あ……」
「だから、思う所があるのだろうね。 暫く彼女と話すといい。 私は広間でイリアゲート君と通信でやり取りをしてくるよ」
そう言ってクリストフ国王は、部屋を出て行った。
確かに彼女は、クリスタと名乗る前はガルタイトの第三王女でホムンクルスだった。
あの国王たちの所業を少しでも見ているようで、思う所があったのだろう。
「暁斗様……」
「クリスタ……」
国王が部屋から出て行って少ししてから、クリスタが部屋に入って来た。
心配そうにこっちを見るクリスタに俺の心は痛くなった。
申し訳ない……と。
「お身体は大丈夫ですか?」
「まぁ、宿でも家に戻って来た後でも、トラウマで吐いたけどね」
「相当なんですね……。 あの愚家族のせいで……」
「クリスタは悪くないさ……。 許せないのはあいつらだけなんだ……」
「お隣、いいですか?」
「ああ」
俺の身体を気遣った後で、俺の隣に居る事を求めたクリスタ。
それを許可し、クリスタを俺の隣に添い寝するような感じで居させた。
彼女の優しい温もりが伝わって来た。
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