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14 何か雲行きが怪しい感じです
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「ネディちゃん、ルクス君」
「あ、カタリナ叔母さん」
冒険者登録をしてから約一週間が経ち、冒険者活動も順調に進んでCランクにアップしたボク達。
ここまですぐにランクアップできたのは、依頼の回数を少しずつ増やしたからだ。
夜にボクとルーくんは、一杯愛し合っているから、そのおかげで強くなっているみたいだよね。
いわゆる『愛の力』ってやつかな?
今日も彼と冒険者活動に勤しもうとした所で、カタリナ叔母さんが声を掛けて来た。
「二人とも今日は時間ある?」
「大丈夫だけど……、何かあったの?」
「一応ね……。 ともかく、私の家で話しましょう」
やや深刻そうな表情をしたカタリナ叔母さんを見て何かがあったんだろう。
ボク達はひとまず叔母さんの家に入ることにした。
「え!? 冒険者資格を剥奪処分になった者達がダンジョンに!?」
「そうなの。 基本的にダンジョンはCランクになってから探索できるんだけどね」
叔母さんの家で紅茶を飲みながらだが、叔母さんから聞いた内容にボクは驚いた。
冒険者資格を剥奪された者達がダンジョンに入ったとか……信じられないよ。
「奴らがダンジョンにという事は、見張りの者を?」
「ええ、背後からこっそりと襲って気絶させてからダンジョンに入っていったの。 ただ、使い魔が記憶しているからそれを王家に持っていったから、素顔は割れてるけどね」
「という事は……?」
「ルクス君。 あなたを追放したかつてのメンバーがダンジョンに入ったのよ」
「奴らが……!」
ダンジョンには、周辺に見張り役の兵士が交代制で配備されている。
許可証を見せれば中に入れるという仕様なのだ。
その見張りを気絶させて中に入ったという事は、相当そいつらは冒険者資格を剥奪された事に納得していないってわけだね。
しかも、そいつらがかつてルーくんを追放したメンバーなんだと分かり、余計に腹立たしくなる。
「それで叔母さん、そいつらが中に入った以上、ダンジョンが荒らされるんじゃ?」
「実はダンジョンには特殊な魔力が籠っててね。 許可証持ちの冒険者ならその魔力は発動しないから、適正な強さで攻略できる魔物が潜むんだけど……」
「まさか……」
「そのまさか。 資格剥奪の者が許可証なしにダンジョンに入り込んだんだから、そいつらへ襲う魔物はけた違いに強い魔物になるわ」
「何て嫌な侵入者排除システム……」
叔母さんが言うには、ダンジョンには特殊な魔力が籠っており、許可証持ちの冒険者ならその特殊な魔力は発動しないんだけど、資格剥奪者かつ許可なしの者が入った場合は『侵入者』という判断が下され、敵が強力になってしまう。
「という事は……?」
「この町のAランクの冒険者パーティと共にそいつらが侵入したダンジョンに入ってとっつ構えて欲しいのよ。 後でギルドからも正式に依頼を出すけどね」
Cランクになったばかりのボク達に早速厳しい依頼を求めて来たのだった……。
だけど、ルーくんを追放したメンバーだし、一発かましたい気持ちもあるけどね。
どうしようかな……?
「あ、カタリナ叔母さん」
冒険者登録をしてから約一週間が経ち、冒険者活動も順調に進んでCランクにアップしたボク達。
ここまですぐにランクアップできたのは、依頼の回数を少しずつ増やしたからだ。
夜にボクとルーくんは、一杯愛し合っているから、そのおかげで強くなっているみたいだよね。
いわゆる『愛の力』ってやつかな?
今日も彼と冒険者活動に勤しもうとした所で、カタリナ叔母さんが声を掛けて来た。
「二人とも今日は時間ある?」
「大丈夫だけど……、何かあったの?」
「一応ね……。 ともかく、私の家で話しましょう」
やや深刻そうな表情をしたカタリナ叔母さんを見て何かがあったんだろう。
ボク達はひとまず叔母さんの家に入ることにした。
「え!? 冒険者資格を剥奪処分になった者達がダンジョンに!?」
「そうなの。 基本的にダンジョンはCランクになってから探索できるんだけどね」
叔母さんの家で紅茶を飲みながらだが、叔母さんから聞いた内容にボクは驚いた。
冒険者資格を剥奪された者達がダンジョンに入ったとか……信じられないよ。
「奴らがダンジョンにという事は、見張りの者を?」
「ええ、背後からこっそりと襲って気絶させてからダンジョンに入っていったの。 ただ、使い魔が記憶しているからそれを王家に持っていったから、素顔は割れてるけどね」
「という事は……?」
「ルクス君。 あなたを追放したかつてのメンバーがダンジョンに入ったのよ」
「奴らが……!」
ダンジョンには、周辺に見張り役の兵士が交代制で配備されている。
許可証を見せれば中に入れるという仕様なのだ。
その見張りを気絶させて中に入ったという事は、相当そいつらは冒険者資格を剥奪された事に納得していないってわけだね。
しかも、そいつらがかつてルーくんを追放したメンバーなんだと分かり、余計に腹立たしくなる。
「それで叔母さん、そいつらが中に入った以上、ダンジョンが荒らされるんじゃ?」
「実はダンジョンには特殊な魔力が籠っててね。 許可証持ちの冒険者ならその魔力は発動しないから、適正な強さで攻略できる魔物が潜むんだけど……」
「まさか……」
「そのまさか。 資格剥奪の者が許可証なしにダンジョンに入り込んだんだから、そいつらへ襲う魔物はけた違いに強い魔物になるわ」
「何て嫌な侵入者排除システム……」
叔母さんが言うには、ダンジョンには特殊な魔力が籠っており、許可証持ちの冒険者ならその特殊な魔力は発動しないんだけど、資格剥奪者かつ許可なしの者が入った場合は『侵入者』という判断が下され、敵が強力になってしまう。
「という事は……?」
「この町のAランクの冒険者パーティと共にそいつらが侵入したダンジョンに入ってとっつ構えて欲しいのよ。 後でギルドからも正式に依頼を出すけどね」
Cランクになったばかりのボク達に早速厳しい依頼を求めて来たのだった……。
だけど、ルーくんを追放したメンバーだし、一発かましたい気持ちもあるけどね。
どうしようかな……?
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