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10 ルーくんと初めての依頼です

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 能力測定が終わった翌日、ボクとルーくんがギルドの足を運んだ。
 昨夜もたっぷり楽しんだ後だから、結構やる気が出てる。

「さて、何の依頼を受けようかな……?」

「まぁ、Eランクじゃ受けれる依頼は少ないからな」

「そうだよねぇ」

 ボクは当然ながらEランクからのスタート。
 そして、ルーくんも活動場所が変わったので同じくEランクからの再スタートになる。
 これも『世界冒険者連盟』が制定されたルールなので、仕方がない部分はある。

「これがいいかな? Eランクでも出来る討伐依頼」

「なになに? 近辺に生息するゴブリンを5匹討伐……か」

 ボクが見つけた依頼内容は近辺に生息するゴブリンを5匹討伐するというもの。
 ゴブリンは学校内の訓練ダンジョンにも利用される程、弱めの魔物だ。
 ボクの魔法の制御と、ルーくんの戦いを見たいという二つの目的を一気に進められるのが討伐依頼なのだ。

「ゴブリンなら俺も戦った事があるからな。 でもネディは訓練ではやったことあるみたいだが、実戦は初めてじゃないか?」

「だからだよ。 魔法の制御もしておきたいしね」

「なるほどな。 ネディがそれでいいならそうしようか」

「うんっ! じゃあ、この紙を受付に持っていくね」

 ルーくんにも了承してもらったので、紙を剥がして受付に持っていく。
 カートを提示し、そこから受付が手続きをする。

「はい、これでゴブリン5匹討伐依頼を遂行できます。 証拠品となるゴブリンの石斧を5つ、ギルドに提出してくださいね」

「分かりました」

「現在のゴブリンの生息場所は町の南です」

 今はこの町から南にゴブリンがいるのか。
 なら早速そこへ向かってゴブリンを倒してみよう。
 倒した後は、その証となるゴブリンの石斧を回収する事も忘れないようにしないとね。

「じゃあ、ルーくん。 南の門から外に出るよ」

「分かった。 主席卒業したというネディの実力も見たいからな。 俺も頑張るけど」

「もちろん! じゃあしゅっぱーつ!」

 ボクは意気揚々とルーくんの腕を組んで、一緒に南の出入り口へと向かった。

「おー、出入り口からでも見える見える」

「珍しく5匹が群がってるな。 大体3匹までしか群がらないはずだが……」

「そこは後で報告してみよう。 今はゴブリンを倒すことを優先にしないとね」

「そうだな」

 町の南の出入り口から出てすぐに5匹のゴブリンが群がっているのが見えた。
 やや遠めの位置に群がっているが、それでも肉眼で見える距離だ。
 ルーくん曰く、多くても3匹しか群がらないみたいだけど。
 それは後で報告して、今はゴブリンを倒すことに集中しよう。

 ボクも杖を構え、ルーくんも剣を構えた。
 さぁ、ゴブリン退治のスタートだ!
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