100 / 102
思い出話に花咲かせ
しおりを挟む
「そういえば、柚希ちゃんと出会ってから10カ月くらいか?」
「今から遡るとそれくらいなのです」
「そういや、夏に差し掛かろうとしていた時だったか。 丁度俺が白金という女が罰ゲームだったと言って真人を傷つけるのを見た時期だったな」
「ああ、お嬢様の威圧感によって漏らした女ですか。 あの後、あの女のお漏らし姿だけを隠し撮りされてたみたいで、動画で拡散されてましたね」
暫く庭園の桜の木の下で美味しく食事をした後に、思い出に花を咲かせる。
柚希ちゃんと付き合いするきっかけとなった白金の罰ゲームだった宣言から約10カ月経っていたわけだ。
だが、まるでその10カ月が長く感じた。
それだけ、いい思い出もあれば、事件もあったからだ。
そのうちの一つの白金の件だが、どんなテクを使ったのか、奴が失禁する様子だけを隠し撮りし、それを動画で拡散していたらしい。
それがあってか、白金は引きこもったとのこと。
まぁ、一度妊婦への暴力で警察に捕まっているんだし、自業自得だと言わざるおえないがな。
「お兄ちゃんが柚希ちゃんと付き合うようになってから、柚希ちゃんは大胆に攻めたりしていたよね。 男子には苦手意識を持っていたのに」
「あはは……」
柚希ちゃんが男子に苦手意識を持っていたのは、クリスマスイブの時に知った話。
彼女が楠家の令嬢であるせいか、見合い話が絶えず、さらには性的な目で見られたりした影響らしい。
静香のおかげで保てたみたいだが、もしそうでなければ柚希ちゃんと付き合う事はなかったのかも知れない。
そう考えたらゾッとした。
柚希ちゃんと付き合う事が出来て本当によかったよ。
「それでも俺としては柚希ちゃんにとって安心できる男としていられるようにはしたいかな」
「大丈夫なのです。 真人お兄ちゃんは一緒に居ると安心するのです」
「それはありがたいな」
俺といると安心するという柚希ちゃんの言葉に安堵する。
今後もそうであるように心掛けたいとも思っているが。
「そういえば、ニュースで言ってたけどあの女……座間 葛葉というお兄さんを捨てたという毒母ですが、検察官が死刑を求めているらしいですね」
「ああ、父さんを刺しただけでなく、目撃者をも次々と刺しては何人か死んだっていうクリスマスの惨劇とされた事件だな」
「検察は死刑を要求してるのか。 まぁ、あれだけの事をしたからなぁ」
「だけど、座間側の弁護士が精神的とかどうとかで死刑しないようにって言ってるよね」
「いくら何でも無理があるだろ。 無差別だぞ、無差別」
「まぁ、今後の裁判に託すしかないだろうな」
「そうねぇ」
次に俺を捨てた毒母の座間 葛葉だが、検察側は死刑を要求し、弁護側は減刑を求めている。
こういう事件に関しては、いつものパターンだと思う。
それに弁護側の精神がとか言っていたが、奴の意志は明確だったのでその主張は無理があるんだよなぁ。
「屑な奴と言えば、静香を性的苛めをしてきた奴らもだな」
「あれかぁ。 私がトイレに行くのを妨害されて漏らしそうになった事もあったんだよね。 美矢ちゃん達のおかげで漏らさずに済んだけど」
「親父やお袋のパイプのおかげで何とかなったけど、あれで俺は静香ちゃんが大事なんだって思い知らされたんだよな」
「あの後の和人さんのスキンシップは癒されたよ」
「あの後はやり過ぎたかもと思ったが、そう言ってくれるなら安心だ」
「実はやり手だったんだな、和人」
「お前と柚希のカップル程じゃないぞ」
「あはは……」
静香をいじめたとされる例の生徒の末路は知らないが、あの後のスキンシップは激しかったようだ。
やっぱりやり手だよなあ、和人も。
なんだかんだで話が弾み、いつの間にか夜になったので、結局寝泊まりすることになったのは言うまでもなかった。
その後の高校生活は、今までとは打って変わって卒業式まで無事に平穏に過ごしたのであった。
「今から遡るとそれくらいなのです」
「そういや、夏に差し掛かろうとしていた時だったか。 丁度俺が白金という女が罰ゲームだったと言って真人を傷つけるのを見た時期だったな」
「ああ、お嬢様の威圧感によって漏らした女ですか。 あの後、あの女のお漏らし姿だけを隠し撮りされてたみたいで、動画で拡散されてましたね」
暫く庭園の桜の木の下で美味しく食事をした後に、思い出に花を咲かせる。
柚希ちゃんと付き合いするきっかけとなった白金の罰ゲームだった宣言から約10カ月経っていたわけだ。
だが、まるでその10カ月が長く感じた。
それだけ、いい思い出もあれば、事件もあったからだ。
そのうちの一つの白金の件だが、どんなテクを使ったのか、奴が失禁する様子だけを隠し撮りし、それを動画で拡散していたらしい。
それがあってか、白金は引きこもったとのこと。
まぁ、一度妊婦への暴力で警察に捕まっているんだし、自業自得だと言わざるおえないがな。
「お兄ちゃんが柚希ちゃんと付き合うようになってから、柚希ちゃんは大胆に攻めたりしていたよね。 男子には苦手意識を持っていたのに」
「あはは……」
柚希ちゃんが男子に苦手意識を持っていたのは、クリスマスイブの時に知った話。
彼女が楠家の令嬢であるせいか、見合い話が絶えず、さらには性的な目で見られたりした影響らしい。
静香のおかげで保てたみたいだが、もしそうでなければ柚希ちゃんと付き合う事はなかったのかも知れない。
そう考えたらゾッとした。
柚希ちゃんと付き合う事が出来て本当によかったよ。
「それでも俺としては柚希ちゃんにとって安心できる男としていられるようにはしたいかな」
「大丈夫なのです。 真人お兄ちゃんは一緒に居ると安心するのです」
「それはありがたいな」
俺といると安心するという柚希ちゃんの言葉に安堵する。
今後もそうであるように心掛けたいとも思っているが。
「そういえば、ニュースで言ってたけどあの女……座間 葛葉というお兄さんを捨てたという毒母ですが、検察官が死刑を求めているらしいですね」
「ああ、父さんを刺しただけでなく、目撃者をも次々と刺しては何人か死んだっていうクリスマスの惨劇とされた事件だな」
「検察は死刑を要求してるのか。 まぁ、あれだけの事をしたからなぁ」
「だけど、座間側の弁護士が精神的とかどうとかで死刑しないようにって言ってるよね」
「いくら何でも無理があるだろ。 無差別だぞ、無差別」
「まぁ、今後の裁判に託すしかないだろうな」
「そうねぇ」
次に俺を捨てた毒母の座間 葛葉だが、検察側は死刑を要求し、弁護側は減刑を求めている。
こういう事件に関しては、いつものパターンだと思う。
それに弁護側の精神がとか言っていたが、奴の意志は明確だったのでその主張は無理があるんだよなぁ。
「屑な奴と言えば、静香を性的苛めをしてきた奴らもだな」
「あれかぁ。 私がトイレに行くのを妨害されて漏らしそうになった事もあったんだよね。 美矢ちゃん達のおかげで漏らさずに済んだけど」
「親父やお袋のパイプのおかげで何とかなったけど、あれで俺は静香ちゃんが大事なんだって思い知らされたんだよな」
「あの後の和人さんのスキンシップは癒されたよ」
「あの後はやり過ぎたかもと思ったが、そう言ってくれるなら安心だ」
「実はやり手だったんだな、和人」
「お前と柚希のカップル程じゃないぞ」
「あはは……」
静香をいじめたとされる例の生徒の末路は知らないが、あの後のスキンシップは激しかったようだ。
やっぱりやり手だよなあ、和人も。
なんだかんだで話が弾み、いつの間にか夜になったので、結局寝泊まりすることになったのは言うまでもなかった。
その後の高校生活は、今までとは打って変わって卒業式まで無事に平穏に過ごしたのであった。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる