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生徒会に入ることになりました
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「いや、マジかこれ……?」
「俺も目を疑ったが、マジのようだ」
「幸い次期の生徒会長が縁だったというのが救いだな」
「いや、私からしたら救いじゃないから!」
バレンタインの翌日、学校の掲示板に次期生徒会になってもらう役員名簿が掲示された。
本来は役員選挙で投票して決めるのだが、踝グループの御曹司率いる生徒会が問題を起こした関係で、今回だけ教師陣で決める事になった。
それはいいんだが、今日掲示板を見てみたら何故か俺や和人だけでなく裕也や縁の名前が記載されていたのだ。
さらには、生徒会長は縁に指名されていたのだ。
「これどうするんだよ。 お前、柚希と遊べないんじゃないか?」
「そういうお前だって静香と遊ぶ機会が減るんじゃないのか?」
そう、生徒会は放課後などに書類作業などをしたり意見箱を纏めたりの作業をしないといけない。
なので柚希ちゃんとも遊ぶ機会が減る可能性もあって、正直に頭を抱えている。
「まぁ、私と裕也が何とか機会を増やすようには工面してみるわ。 学校行事などのスケジュールとか見て」
「ああ、その時は頼むよ、縁に裕也」
「折角、昨日のバレンタインで二組の仲が深まったんだしな。 ま、お嬢たちにも一応報告はしておいた方がいいのかもな」
まぁ、なんだかんだ言って学校では悪友的なポジに収まっている裕也と縁には苦労を掛けるな。
この二人は、楠家の護衛なのだが、今は和人にもため口かつ呼び捨てだ。
しかし、楠家に戻り、和人だけになったら主従になるみたいだし切り替えがうまいんだろう。
それに学校では、踝グループの御曹司の前例があるから、今回の生徒会長にはしっかり者の縁が選ばれたんだろうな。
まぁ、それはそれとして昼休みに柚希ちゃんに報告しておくか。
◇◇◇◇◇◇◇◇
『ええっ!? 兄様や真人お兄ちゃんが次期生徒会になったのですか!?』
「ああ、今日学校の掲示板にそう記載されてた。 ちなみに生徒会長は縁になる」
『縁さんが生徒会長か。 確かにしっかり者だし、似合うかも』
「静香ちゃん、そこは否定して欲しかった……」
そして昼休み、屋上で俺は柚希ちゃんと静香に今回の事を報告した。
柚希ちゃんも静香も驚いていた様子だった。
「そうなるとさ、柚希ちゃんと遊ぶ機会が減っていくのが不安でね」
「俺も静香ちゃんと遊ぶ機会がなぁ。 一応、縁と裕也がスケジュールとにらめっこして対処はしてくれるが」
『大丈夫なのです。 休日にその分たっぷり遊ぶのです』
『そうだね。 和人さんやお兄ちゃんが生徒会に入るのって私達からして誇らしいですから』
通話越しから俺達に気遣ってくれる柚希ちゃんと静香。
二人の優しさに俺も和人も目頭が熱くなる。
『平日は一緒に帰る際にたくさんお話してくれればいいのです』
『今は踝グループの御曹司によって失った生徒会の信頼を取り戻さないとね。 重い役割だけど』
「それもそうか。 柚希ちゃんにはすまないけど、愚痴とか言うかも知れない」
『大丈夫です。 真人お兄ちゃんの愚痴はちゃんと聞いてあげるのです。 なので溜め込まないでくださいね?』
「ああ、ありがとう」
柚希ちゃんの優しさと気遣いに心に沁みながら報告を終えた俺達は、教室に戻っていった。
明日から忙しくなりそうだよなぁ。
「俺も目を疑ったが、マジのようだ」
「幸い次期の生徒会長が縁だったというのが救いだな」
「いや、私からしたら救いじゃないから!」
バレンタインの翌日、学校の掲示板に次期生徒会になってもらう役員名簿が掲示された。
本来は役員選挙で投票して決めるのだが、踝グループの御曹司率いる生徒会が問題を起こした関係で、今回だけ教師陣で決める事になった。
それはいいんだが、今日掲示板を見てみたら何故か俺や和人だけでなく裕也や縁の名前が記載されていたのだ。
さらには、生徒会長は縁に指名されていたのだ。
「これどうするんだよ。 お前、柚希と遊べないんじゃないか?」
「そういうお前だって静香と遊ぶ機会が減るんじゃないのか?」
そう、生徒会は放課後などに書類作業などをしたり意見箱を纏めたりの作業をしないといけない。
なので柚希ちゃんとも遊ぶ機会が減る可能性もあって、正直に頭を抱えている。
「まぁ、私と裕也が何とか機会を増やすようには工面してみるわ。 学校行事などのスケジュールとか見て」
「ああ、その時は頼むよ、縁に裕也」
「折角、昨日のバレンタインで二組の仲が深まったんだしな。 ま、お嬢たちにも一応報告はしておいた方がいいのかもな」
まぁ、なんだかんだ言って学校では悪友的なポジに収まっている裕也と縁には苦労を掛けるな。
この二人は、楠家の護衛なのだが、今は和人にもため口かつ呼び捨てだ。
しかし、楠家に戻り、和人だけになったら主従になるみたいだし切り替えがうまいんだろう。
それに学校では、踝グループの御曹司の前例があるから、今回の生徒会長にはしっかり者の縁が選ばれたんだろうな。
まぁ、それはそれとして昼休みに柚希ちゃんに報告しておくか。
◇◇◇◇◇◇◇◇
『ええっ!? 兄様や真人お兄ちゃんが次期生徒会になったのですか!?』
「ああ、今日学校の掲示板にそう記載されてた。 ちなみに生徒会長は縁になる」
『縁さんが生徒会長か。 確かにしっかり者だし、似合うかも』
「静香ちゃん、そこは否定して欲しかった……」
そして昼休み、屋上で俺は柚希ちゃんと静香に今回の事を報告した。
柚希ちゃんも静香も驚いていた様子だった。
「そうなるとさ、柚希ちゃんと遊ぶ機会が減っていくのが不安でね」
「俺も静香ちゃんと遊ぶ機会がなぁ。 一応、縁と裕也がスケジュールとにらめっこして対処はしてくれるが」
『大丈夫なのです。 休日にその分たっぷり遊ぶのです』
『そうだね。 和人さんやお兄ちゃんが生徒会に入るのって私達からして誇らしいですから』
通話越しから俺達に気遣ってくれる柚希ちゃんと静香。
二人の優しさに俺も和人も目頭が熱くなる。
『平日は一緒に帰る際にたくさんお話してくれればいいのです』
『今は踝グループの御曹司によって失った生徒会の信頼を取り戻さないとね。 重い役割だけど』
「それもそうか。 柚希ちゃんにはすまないけど、愚痴とか言うかも知れない」
『大丈夫です。 真人お兄ちゃんの愚痴はちゃんと聞いてあげるのです。 なので溜め込まないでくださいね?』
「ああ、ありがとう」
柚希ちゃんの優しさと気遣いに心に沁みながら報告を終えた俺達は、教室に戻っていった。
明日から忙しくなりそうだよなぁ。
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