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電話から伝わった、楠家の悩み
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日は流れて約5日経過した。
夏休みもあと一週間で終わってしまうと分かると、多少ながらアンニュイになってしまう。
だが、明日は柚希ちゃんと例の遊園地…端島園でデートなので、今からモチベーションを高めないといけないのだ。
5日前の朝、柚希ちゃんを迎えに来ると同時に、和人と静香が先に端島園でデートをしに行ったのだ。
やはり、秋頃に閉園するから、閉まる前に行っておきたいという事だったようだ。
どうだったのかと二人に聞いてみたら、絶叫マシン系統は軒並み休止しており、観覧車やメリーゴーランド、ゴーカートや室内設備くらいしか運用していないらしかった。
「まぁ、柚希は絶叫マシンは嫌いだから、丁度いいんじゃないか?」
和人が先ほどの発言をしたように、柚希ちゃんは絶叫マシンは嫌いなようで、今回のデートには丁度いいようだ。
なお、護衛には徳山姉弟がやってくれることに。 二人も俺達の仲を応援したいという事なので、ありがたく申し出を受けた。
そして今、和人から着信が入ったので、通話を始めた。
柚希ちゃんを迎えに来た日は、デートを控えていたので、話すことは出来なかったので、一晩泊まった日の事をこの通話で話す事にした。
『なるほどな、柚希のやつ、大胆に来たなぁ』
「我ながら理性がよく保ったよ。 ま、悪気はないから気にしてないよ」
『素直に目の保養になったと言えばいいのに』
「喧しいわ!」
風呂の時の話題になると、和人がからかいだしたので、即座がツッコミを入れた。
確かに、目の保養にはなったが、口にするわけにはいかないだろう。
『まぁ、柚希としても真人にツバをつけて貰いたかったのもあるんだよ』
「ん? 確かに俺は柚希ちゃんの事が好きだし、キスもしたはずだが?」
その直後の和人の発言がどうも気になった。 柚希ちゃんとは、一応キスはしてるけど…。
『実はな、ここ最近俺と柚希に対するお見合いをしてくれという奴等が出てきてるんだよ』
「マジか…!? 確か、楠家はお見合いはお断りじゃなかったか?」
『ああ、親父やお袋、そしてじっちゃんも総動員でお断りの手紙や電話、または電子メールを送ってるんだよ』
「でも、聞く耳持たない…と?」
『そうさ。 特に柚希宛が多くてな。 お前と付き合っているのが許せないという理由が多数らしく、断ってもしつこく申し込みして来るんだ。 何としても柚希とお前を別れさせたいらしいぞ』
「うわぁ…」
聞いた瞬間、ドン引きした。
楠家では、禁忌扱いしてあるお見合い結婚を申し出てくる奴等が多くなってきているそうだ。
特に柚希ちゃん宛が多いらしい。
理由が俺と付き合っているのが、許せないらしく、無理やり別れさせようと、禁忌扱いしてあるのを無視してまでしつこく申し込みしているようだ。
『最悪、柚希が誘拐される事もありえるから、明日のデートは、より護衛も多めにするらしいぞ』
「ああ、分かった。 しかし、名家も辛いよな。 そういうのが多いから」
『ホントだよ。 俺も静香ちゃんとは別れたくないしな』
「ははは、そこまで言える位に進展してるなら大丈夫だな。 じゃ、通話終えるぞ」
『ああ、お前も明日のデート頑張れよ』
和人がそう言った所で、通話を終えた。
俺は自室のベッドに寝そべりながら、考える。
(あの手の奴等は、柚希ちゃんをモノにするために手段を選ばない筈だ。 護衛を掻い潜る事もあり得るし…どうしたもんか…)
天井を見ながら俺は明日の事で悩んだのだ。
夏休みもあと一週間で終わってしまうと分かると、多少ながらアンニュイになってしまう。
だが、明日は柚希ちゃんと例の遊園地…端島園でデートなので、今からモチベーションを高めないといけないのだ。
5日前の朝、柚希ちゃんを迎えに来ると同時に、和人と静香が先に端島園でデートをしに行ったのだ。
やはり、秋頃に閉園するから、閉まる前に行っておきたいという事だったようだ。
どうだったのかと二人に聞いてみたら、絶叫マシン系統は軒並み休止しており、観覧車やメリーゴーランド、ゴーカートや室内設備くらいしか運用していないらしかった。
「まぁ、柚希は絶叫マシンは嫌いだから、丁度いいんじゃないか?」
和人が先ほどの発言をしたように、柚希ちゃんは絶叫マシンは嫌いなようで、今回のデートには丁度いいようだ。
なお、護衛には徳山姉弟がやってくれることに。 二人も俺達の仲を応援したいという事なので、ありがたく申し出を受けた。
そして今、和人から着信が入ったので、通話を始めた。
柚希ちゃんを迎えに来た日は、デートを控えていたので、話すことは出来なかったので、一晩泊まった日の事をこの通話で話す事にした。
『なるほどな、柚希のやつ、大胆に来たなぁ』
「我ながら理性がよく保ったよ。 ま、悪気はないから気にしてないよ」
『素直に目の保養になったと言えばいいのに』
「喧しいわ!」
風呂の時の話題になると、和人がからかいだしたので、即座がツッコミを入れた。
確かに、目の保養にはなったが、口にするわけにはいかないだろう。
『まぁ、柚希としても真人にツバをつけて貰いたかったのもあるんだよ』
「ん? 確かに俺は柚希ちゃんの事が好きだし、キスもしたはずだが?」
その直後の和人の発言がどうも気になった。 柚希ちゃんとは、一応キスはしてるけど…。
『実はな、ここ最近俺と柚希に対するお見合いをしてくれという奴等が出てきてるんだよ』
「マジか…!? 確か、楠家はお見合いはお断りじゃなかったか?」
『ああ、親父やお袋、そしてじっちゃんも総動員でお断りの手紙や電話、または電子メールを送ってるんだよ』
「でも、聞く耳持たない…と?」
『そうさ。 特に柚希宛が多くてな。 お前と付き合っているのが許せないという理由が多数らしく、断ってもしつこく申し込みして来るんだ。 何としても柚希とお前を別れさせたいらしいぞ』
「うわぁ…」
聞いた瞬間、ドン引きした。
楠家では、禁忌扱いしてあるお見合い結婚を申し出てくる奴等が多くなってきているそうだ。
特に柚希ちゃん宛が多いらしい。
理由が俺と付き合っているのが、許せないらしく、無理やり別れさせようと、禁忌扱いしてあるのを無視してまでしつこく申し込みしているようだ。
『最悪、柚希が誘拐される事もありえるから、明日のデートは、より護衛も多めにするらしいぞ』
「ああ、分かった。 しかし、名家も辛いよな。 そういうのが多いから」
『ホントだよ。 俺も静香ちゃんとは別れたくないしな』
「ははは、そこまで言える位に進展してるなら大丈夫だな。 じゃ、通話終えるぞ」
『ああ、お前も明日のデート頑張れよ』
和人がそう言った所で、通話を終えた。
俺は自室のベッドに寝そべりながら、考える。
(あの手の奴等は、柚希ちゃんをモノにするために手段を選ばない筈だ。 護衛を掻い潜る事もあり得るし…どうしたもんか…)
天井を見ながら俺は明日の事で悩んだのだ。
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