40 / 102
朝食の時間にて
しおりを挟む
翌朝、柚希ちゃんより先に目覚めた俺は顔を洗ったり歯を磨いたりした後で柚希ちゃんを起こす。
「ふにゃあ…、おはようなのですぅ」
まだ眠たそうな様子だが、朝食の後で楠のおじさんが迎えに来るのだ。 その時に和人も来る予定らしいが…。
「お顔を洗ってくるのです…」
「階段に気をつけてな」
「はいなのです…」
手すりを使って階段を降りる柚希ちゃんの様子を見て、朝に弱いのだろうかと考えた。 後で静香か和人に聞くか。
「あ、お兄ちゃんおはよう。 柚希ちゃんは起きたの?」
「ああ、今は顔を洗いに行っているさ」
キッチンに行くと静香が料理を作っていた。
「父さんと母さんは?」
「疲れてまだ寝てるよ。 まぁ、それも明日までだし大丈夫だよ」
「ようやく人員整理できたのか…」
「結構、手こずったみたいだよ。 はい、朝ごはん」
世間話をしながら、静香が作った朝食がテーブルにならんだ。
今朝は味噌汁と野菜サラダ、そしてベーコンエッグだ。
「さっぱりしたのです。 静香ちゃん、おはようなのです」
「柚希ちゃん、おはよう。 朝ごはん出来てるよ」
「朝ごはんは静香ちゃんが作ったのですね。 では、いただきます」
さっぱりした様子の柚希ちゃんがキッチンに現れ、そのままテーブルに着くと、すぐにいただきますの挨拶をして食べ始めた。
俺もすぐに食べ始める。
「そういや、静香は今日の和人とのデートは、何処に決まったんだ?」
「遊園地だね。 場所はあの端島園だよ」
「端島園って、確か秋頃に閉園するっていう…」
「そう。 閉園する迄に一度行っておこうって事で決まったんだよ」
「閉園しちゃうんですか…。 勿体無いのです」
「最近の入場者数が激減してて、去年の赤字で運営会社が破産法を申請したらしいからな」
「世知辛いのです」
静香と和人のデート先である端島園は、家から徒歩10分先の私鉄の駅から、特急で25分かけて着いた駅の前に位置する遊園地だ。
父さんが再婚してから、何度も連れていってくれた場所なのだが、ここ数年はジェットコースターの事故による影響で、赤字が膨れ上がっていた。
その為、運営会社は破産法を申請し、端島園は秋頃に閉園することになったという。
閉園後は、どうなるのかは未定らしいとニュースで報じられた。
「近いうちに俺も行っておこうかな?」
「私も行きたいのです!」
静香と和人のデートに被らないように別の時期に行こうかなと考えてたら、柚希ちゃんも行きたいと言った。
「そうだな。 夏休み中に一度一緒に行こうか」
「はいです! 約束なのです!」
夏休み中に一緒に行こうと声を掛けたら、柚希ちゃんは嬉しそうに返事をした。
約束を取り付けたので、後でいつにしようか話し合おう。
「「「ごちそうさまー」」」
三人一緒にごちそうさまの挨拶をしたと同時に車の音が聞こえた。
柚希ちゃんを迎えに来たのだ。
「ふにゃあ…、おはようなのですぅ」
まだ眠たそうな様子だが、朝食の後で楠のおじさんが迎えに来るのだ。 その時に和人も来る予定らしいが…。
「お顔を洗ってくるのです…」
「階段に気をつけてな」
「はいなのです…」
手すりを使って階段を降りる柚希ちゃんの様子を見て、朝に弱いのだろうかと考えた。 後で静香か和人に聞くか。
「あ、お兄ちゃんおはよう。 柚希ちゃんは起きたの?」
「ああ、今は顔を洗いに行っているさ」
キッチンに行くと静香が料理を作っていた。
「父さんと母さんは?」
「疲れてまだ寝てるよ。 まぁ、それも明日までだし大丈夫だよ」
「ようやく人員整理できたのか…」
「結構、手こずったみたいだよ。 はい、朝ごはん」
世間話をしながら、静香が作った朝食がテーブルにならんだ。
今朝は味噌汁と野菜サラダ、そしてベーコンエッグだ。
「さっぱりしたのです。 静香ちゃん、おはようなのです」
「柚希ちゃん、おはよう。 朝ごはん出来てるよ」
「朝ごはんは静香ちゃんが作ったのですね。 では、いただきます」
さっぱりした様子の柚希ちゃんがキッチンに現れ、そのままテーブルに着くと、すぐにいただきますの挨拶をして食べ始めた。
俺もすぐに食べ始める。
「そういや、静香は今日の和人とのデートは、何処に決まったんだ?」
「遊園地だね。 場所はあの端島園だよ」
「端島園って、確か秋頃に閉園するっていう…」
「そう。 閉園する迄に一度行っておこうって事で決まったんだよ」
「閉園しちゃうんですか…。 勿体無いのです」
「最近の入場者数が激減してて、去年の赤字で運営会社が破産法を申請したらしいからな」
「世知辛いのです」
静香と和人のデート先である端島園は、家から徒歩10分先の私鉄の駅から、特急で25分かけて着いた駅の前に位置する遊園地だ。
父さんが再婚してから、何度も連れていってくれた場所なのだが、ここ数年はジェットコースターの事故による影響で、赤字が膨れ上がっていた。
その為、運営会社は破産法を申請し、端島園は秋頃に閉園することになったという。
閉園後は、どうなるのかは未定らしいとニュースで報じられた。
「近いうちに俺も行っておこうかな?」
「私も行きたいのです!」
静香と和人のデートに被らないように別の時期に行こうかなと考えてたら、柚希ちゃんも行きたいと言った。
「そうだな。 夏休み中に一度一緒に行こうか」
「はいです! 約束なのです!」
夏休み中に一緒に行こうと声を掛けたら、柚希ちゃんは嬉しそうに返事をした。
約束を取り付けたので、後でいつにしようか話し合おう。
「「「ごちそうさまー」」」
三人一緒にごちそうさまの挨拶をしたと同時に車の音が聞こえた。
柚希ちゃんを迎えに来たのだ。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
そんな事言われても・・・女になっちゃったし
れぷ
恋愛
風見晴風(はるか)は高校最後の夏休みにTS病に罹り女の子になってしまった。
TS病の発症例はごく僅かだが、その特異性から認知度は高かった。
なので晴風は無事女性として社会に受け入れられた。のは良いのだが
疎遠になっていた幼馴染やら初恋だったけど振られた相手などが今更現れて晴風の方が良かったと元カレの愚痴を言いにやってくる。
今更晴風を彼氏にしたかったと言われても手遅れです?
全4話の短編です。毎日昼12時に予約投稿しております。
*****
この作品は思い付きでパパッと短時間で書いたので、誤字脱字や設定の食い違いがあるかもしれません。
修正箇所があればコメントいただけるとさいわいです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
僕の主治医さん
鏡野ゆう
ライト文芸
研修医の北川雛子先生が担当することになったのは、救急車で運び込まれた南山裕章さんという若き外務官僚さんでした。研修医さんと救急車で運ばれてきた患者さんとの恋の小話とちょっと不思議なあひるちゃんのお話。
【本編】+【アヒル事件簿】【事件です!】
※小説家になろう、カクヨムでも公開中※
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる