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勉強会と、とある件の報告
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少し時は流れ、もうすぐ期末テスト。
そのため、今日は和人ともう一人の男女が俺の家で勉強会をしていた。
なお、静香や柚希ちゃんの学校も同じ時期に期末テストがあるようで、二人の友達の家にて勉強会をしているようだ。
「しかし、安定しないタイミングで期末とはな…」
「丁度期末まであと二週間ってところのタイミングですよね。 私も驚きましたよ」
「全くだ。 和人の坊ちゃんから聞くまで俺も知らなかったからなぁ」
ちなみにこの一組の男女は、女子の方は徳山 縁で、男子の方は徳山 裕也という。
二人は、和人の取り巻き…というより彼らは双子の姉弟で和人の従者らしい。 なんでもこの双子の家系は楠家の護衛を代々務めている一家なのだとか。
和人が親友であるおかげでか、この双子も友人でいてくれているので、俺としては助かっている。
「静香と柚希ちゃんの通う中学校でも同時期に期末があるみたいだし、俺は赤点取らないように頑張らないとな」
「私達も教えますから大丈夫ですよ」
「ははは、期待してるよ。 学年でテストの成績で一、二位を争う双子として有名らしいしな」
「御曹司の俺よりも上だからな…。 侮れんよ」
そんな会話を交わしながら、俺達四人は勉強会を進めていく。 流石、双子の方は教えるのが上手いのか、内容が頭に入りやすい。
上手くいけば、赤点は免れるかもしれないな。
「とりあえず、ここら辺で一息いれようか? 何か飲みたいのとかあるか?」
「ああ、俺はいつものコーヒーで」
「私と裕也もコーヒーで。 クッキーを添えてお願いしますね」
「りょーかい」
三人の注文を受けて、俺はキッチンへ向かうべくドアを開けて部屋から出て行った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(Side 和人)
「…坊ちゃん。 例の件ですが…」
真人が俺達の飲み物やクッキーを用意するべく部屋から出て行った後で、小声で縁からあの件についての報告を始めた。
つまり、嘘告白系関連の内容だ。
「スパイなどを使って調べた結果、どうもあの親子が絡んでいるようです」
「何…?」
あの親子が…だと?
それを聞いた俺は、怒りからかピクッと身体が反応した。
「公立学校が別ですが、どうも仮初の付き合いをしていた女子生徒の親が、あの親子が営む芸能事務所のスタッフでして…、しかもあの親子から借金をしているようでした」
「…あいつらが弱みに付け込んで今回の流れを仕込んだと?」
「ええ、あの親子の目的は真人さんの抹殺ですからね…。 小学生の時にあの山に放置したのも飢え死にさせようという魂胆だったのでしょう。 あの親子にとっては真人さんは無能で要らない子らしいので」
「…あの親子が絡んでいるとなれば、まだ真人に話すわけにはいかないな…」
あの親子とは、かつての真人の母と姉。 奴らは芸能事務所の社長とそこに所属するアイドルとして活動しているそうだ。
そして、真人を捨てた張本人であるが、当時は上手く隠されたようで罪に問われなかったので、未だにのうのうと芸能活動を続けているのだ。
今回の嘘告白系の事件に奴らが絡んでいるとなれば、こっちも動いていかないといけない。 柚希のおかげで落ち着てはいるが、それでも真人は精神的にまだ安定していないのだから。
そのため、今日は和人ともう一人の男女が俺の家で勉強会をしていた。
なお、静香や柚希ちゃんの学校も同じ時期に期末テストがあるようで、二人の友達の家にて勉強会をしているようだ。
「しかし、安定しないタイミングで期末とはな…」
「丁度期末まであと二週間ってところのタイミングですよね。 私も驚きましたよ」
「全くだ。 和人の坊ちゃんから聞くまで俺も知らなかったからなぁ」
ちなみにこの一組の男女は、女子の方は徳山 縁で、男子の方は徳山 裕也という。
二人は、和人の取り巻き…というより彼らは双子の姉弟で和人の従者らしい。 なんでもこの双子の家系は楠家の護衛を代々務めている一家なのだとか。
和人が親友であるおかげでか、この双子も友人でいてくれているので、俺としては助かっている。
「静香と柚希ちゃんの通う中学校でも同時期に期末があるみたいだし、俺は赤点取らないように頑張らないとな」
「私達も教えますから大丈夫ですよ」
「ははは、期待してるよ。 学年でテストの成績で一、二位を争う双子として有名らしいしな」
「御曹司の俺よりも上だからな…。 侮れんよ」
そんな会話を交わしながら、俺達四人は勉強会を進めていく。 流石、双子の方は教えるのが上手いのか、内容が頭に入りやすい。
上手くいけば、赤点は免れるかもしれないな。
「とりあえず、ここら辺で一息いれようか? 何か飲みたいのとかあるか?」
「ああ、俺はいつものコーヒーで」
「私と裕也もコーヒーで。 クッキーを添えてお願いしますね」
「りょーかい」
三人の注文を受けて、俺はキッチンへ向かうべくドアを開けて部屋から出て行った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(Side 和人)
「…坊ちゃん。 例の件ですが…」
真人が俺達の飲み物やクッキーを用意するべく部屋から出て行った後で、小声で縁からあの件についての報告を始めた。
つまり、嘘告白系関連の内容だ。
「スパイなどを使って調べた結果、どうもあの親子が絡んでいるようです」
「何…?」
あの親子が…だと?
それを聞いた俺は、怒りからかピクッと身体が反応した。
「公立学校が別ですが、どうも仮初の付き合いをしていた女子生徒の親が、あの親子が営む芸能事務所のスタッフでして…、しかもあの親子から借金をしているようでした」
「…あいつらが弱みに付け込んで今回の流れを仕込んだと?」
「ええ、あの親子の目的は真人さんの抹殺ですからね…。 小学生の時にあの山に放置したのも飢え死にさせようという魂胆だったのでしょう。 あの親子にとっては真人さんは無能で要らない子らしいので」
「…あの親子が絡んでいるとなれば、まだ真人に話すわけにはいかないな…」
あの親子とは、かつての真人の母と姉。 奴らは芸能事務所の社長とそこに所属するアイドルとして活動しているそうだ。
そして、真人を捨てた張本人であるが、当時は上手く隠されたようで罪に問われなかったので、未だにのうのうと芸能活動を続けているのだ。
今回の嘘告白系の事件に奴らが絡んでいるとなれば、こっちも動いていかないといけない。 柚希のおかげで落ち着てはいるが、それでも真人は精神的にまだ安定していないのだから。
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