29 / 68
四章 文化祭
初の複数人迷宮攻略
しおりを挟む
翌日。門の奥で集合とのことなので、フル装備で集合する。
現地へ行くと、すでに三人ともついていたようだ。
俺も、三人のところに向かう。
「えっと、どちら様ですか......?」
「あ、僕聞いたことあるぅ、仮面をかぶって、#狂化_バーサーク__#を使うイカれた探索者がいるってぇ。え、でもその装備......」
「あなた、そのぼろぼろ具合......拓海くんね」
と三者三様の返しをされた。どうやら確信があるのは飯塚さんだけで、司がもしかしてってレベル、徹に関してはわかっていなかったようだ。
俺は仮面を外し、笑顔を作る。
「徹、俺がわからないだなんて、悲しいなぁ、およよよよ」
そういうと、司はびっくり、徹は口をぽかんと開けていた。
俺としては、この驚いた顔を見れただけで満足だ。
しかし、飯塚さんのぼろぼろっていうのは何の話をしているのだろうか......
「まぁ、とりあえず迷宮に行こうぜ」
そう言って、俺は先に迷宮に潜って行くのだった。
今日はニ十階層へと向かう。ここの森はコボルトが出現する。
一度クリアしたため、俺は攻撃力としては余裕なのだが、司と飯塚さんのレベルがここくらいだったので、ここにもぐっていた。
「あ、そうそう、拓海、装備できてたんだけどぃ、連絡取れなかったからいまわたすねぇ」
そう言って渡されたのは何かの金属でできた銃。金属光沢がかっこいい。
「魔銀は中の回路に使ってるから見えないところにあるよぉ、詳しくはこの紙を見といてねぇ」
紙には結構簡潔に説明がかかれていた。
魔力を込めたら、魔法陣を転写しだすから、引き金を引いたら射出するよ、とのことだった。
最初に戦闘をしたのは、徹だった。
「俺もいつも一人だから、大抵のことはできるぜ。んじゃ、まずそうだったら入ってくれ」
そういうと、黒いコートをはためかせながら、背中に担いでいた真っ黒な片手剣を抜くと、一直線にコボルトの群れに突っ込んでいった。
そして響く破壊音、破壊音、破壊音。
明らかにオーバーキルな火力を叩き込む徹。
五十ほどいた群れが数分で壊滅してしまった。
「お見事」
「徹くん、いっつもあぶないよぉ......」
「あいつ、あんな脳筋だったの......」
ポーチに魔石をこんもり詰めて戻ってきた。
っと、ここで第二陣のようだ。
「拓海くん、僕と飯塚さん二人でいい?」
「え、私?」
「あぁ、いいよ」
そういうと、司は飯塚さんを連れてコボルト戦に備え出した。
飯塚さんは杖を手にし、魔女の帽子っぽい三角形の帽子をかぶりなおした。
司は小さいキューブを手に持ち、それを前に突き出した。
「起動」
すると、どこかのヒーローのように箱から飛び出してきた装備を装着していった。
装着が終わると、真っ白なパワードスーツのような見た目をした人が立っていた。
武器はないが、背中に何かタンクのようなものを背負っている。
「拓海くん、このタンクに魔力譲渡お願いできるぅ?」
「おう、わかった」
司に言われた通りに魔力譲渡をしていく。
やがてマックスになったのか、「いいよぉ」という声が聞こえてきた。
準備ができたころには、コボルトたちは戦闘圏内に入っていた。
飯塚さんは、魔力で魔法陣を描き、魔法を発動させた。
「爆発する火球」
飛んで行った火の玉は、地面に着弾したかと思うと、大きな爆発を起こした。
これだけで八十いたうちの二十ほどは倒れただろう。
さて、次は司だが......
そう思い、司を見ていると、両手を突き出した。
「両腕、魔力粒子砲 起動!」
そう言った瞬間、彼の腕に大きな砲身が付いていた。
背中の魔力から砲身へと魔力が移る。
限界までたまったところで、司が放つ。
「掃射!!」
その瞬間だった。
彼の砲身からレーザービームが飛び出し、地面、木々もろともコボルトを消し去ってしまった。
「どう、これが僕の装備さぁ。前に出ないから楽でいいよねぇ!」
司が興奮しながら俺に話しかけてきた。
どんだけ機械系が好きなのかは知らないが、威力はこっちもオーバーキルだった。
と、ここで小さな群れを見つける。
二十ほどなので、俺でもちょうどいいだろう。
「次は俺行ってくるわ」
「おう、こっちで見ておくぜ」
「いってらっしゃーい」
「拓海くん......」
俺は隠密を発動すると、まずは前衛を魔法刀身で処理する。
三体ほど倒したところで、奇襲の混乱から我に返ったのか、コボルトが攻撃を仕掛けてくる。
コボルトは、小柄な犬なのだが、いつも歯をむき出しにして、武器を持って攻めてくるのでゴブリンよりも脅威度が高い。
というのも、身体能力がゴブリンよりも高いため、乱戦になったときは連携もあるので慣れてない人は即撤退が暗黙のルールだ。
コボルトの攻撃も、魔法を使う者や矢を放つもの、投げナイフなどもいたが、すぐさま魔法を発動して一点に集めると、それを射出して返してやる。
後衛がひるみ、一度距離をとったところで剣持や槍持が前へ出てくる。
俺はリモートマジックで後衛をけん制しているうちに前衛を射出による衝撃波でぐらつかせると、すぐさま魔法刀身で切る。
前衛を射出でひるませると、すぐさま強化を使って後衛へと距離を詰めた。
一気に早くなった俺に対応できず、俺の魔法刀身と魔弾に貫かれる。
追いかけてきた前衛に銃口を向けると、引き金をためらわずに引いた。
これで、ニ十体ほどのコボルトとの戦闘は終了した。
現地へ行くと、すでに三人ともついていたようだ。
俺も、三人のところに向かう。
「えっと、どちら様ですか......?」
「あ、僕聞いたことあるぅ、仮面をかぶって、#狂化_バーサーク__#を使うイカれた探索者がいるってぇ。え、でもその装備......」
「あなた、そのぼろぼろ具合......拓海くんね」
と三者三様の返しをされた。どうやら確信があるのは飯塚さんだけで、司がもしかしてってレベル、徹に関してはわかっていなかったようだ。
俺は仮面を外し、笑顔を作る。
「徹、俺がわからないだなんて、悲しいなぁ、およよよよ」
そういうと、司はびっくり、徹は口をぽかんと開けていた。
俺としては、この驚いた顔を見れただけで満足だ。
しかし、飯塚さんのぼろぼろっていうのは何の話をしているのだろうか......
「まぁ、とりあえず迷宮に行こうぜ」
そう言って、俺は先に迷宮に潜って行くのだった。
今日はニ十階層へと向かう。ここの森はコボルトが出現する。
一度クリアしたため、俺は攻撃力としては余裕なのだが、司と飯塚さんのレベルがここくらいだったので、ここにもぐっていた。
「あ、そうそう、拓海、装備できてたんだけどぃ、連絡取れなかったからいまわたすねぇ」
そう言って渡されたのは何かの金属でできた銃。金属光沢がかっこいい。
「魔銀は中の回路に使ってるから見えないところにあるよぉ、詳しくはこの紙を見といてねぇ」
紙には結構簡潔に説明がかかれていた。
魔力を込めたら、魔法陣を転写しだすから、引き金を引いたら射出するよ、とのことだった。
最初に戦闘をしたのは、徹だった。
「俺もいつも一人だから、大抵のことはできるぜ。んじゃ、まずそうだったら入ってくれ」
そういうと、黒いコートをはためかせながら、背中に担いでいた真っ黒な片手剣を抜くと、一直線にコボルトの群れに突っ込んでいった。
そして響く破壊音、破壊音、破壊音。
明らかにオーバーキルな火力を叩き込む徹。
五十ほどいた群れが数分で壊滅してしまった。
「お見事」
「徹くん、いっつもあぶないよぉ......」
「あいつ、あんな脳筋だったの......」
ポーチに魔石をこんもり詰めて戻ってきた。
っと、ここで第二陣のようだ。
「拓海くん、僕と飯塚さん二人でいい?」
「え、私?」
「あぁ、いいよ」
そういうと、司は飯塚さんを連れてコボルト戦に備え出した。
飯塚さんは杖を手にし、魔女の帽子っぽい三角形の帽子をかぶりなおした。
司は小さいキューブを手に持ち、それを前に突き出した。
「起動」
すると、どこかのヒーローのように箱から飛び出してきた装備を装着していった。
装着が終わると、真っ白なパワードスーツのような見た目をした人が立っていた。
武器はないが、背中に何かタンクのようなものを背負っている。
「拓海くん、このタンクに魔力譲渡お願いできるぅ?」
「おう、わかった」
司に言われた通りに魔力譲渡をしていく。
やがてマックスになったのか、「いいよぉ」という声が聞こえてきた。
準備ができたころには、コボルトたちは戦闘圏内に入っていた。
飯塚さんは、魔力で魔法陣を描き、魔法を発動させた。
「爆発する火球」
飛んで行った火の玉は、地面に着弾したかと思うと、大きな爆発を起こした。
これだけで八十いたうちの二十ほどは倒れただろう。
さて、次は司だが......
そう思い、司を見ていると、両手を突き出した。
「両腕、魔力粒子砲 起動!」
そう言った瞬間、彼の腕に大きな砲身が付いていた。
背中の魔力から砲身へと魔力が移る。
限界までたまったところで、司が放つ。
「掃射!!」
その瞬間だった。
彼の砲身からレーザービームが飛び出し、地面、木々もろともコボルトを消し去ってしまった。
「どう、これが僕の装備さぁ。前に出ないから楽でいいよねぇ!」
司が興奮しながら俺に話しかけてきた。
どんだけ機械系が好きなのかは知らないが、威力はこっちもオーバーキルだった。
と、ここで小さな群れを見つける。
二十ほどなので、俺でもちょうどいいだろう。
「次は俺行ってくるわ」
「おう、こっちで見ておくぜ」
「いってらっしゃーい」
「拓海くん......」
俺は隠密を発動すると、まずは前衛を魔法刀身で処理する。
三体ほど倒したところで、奇襲の混乱から我に返ったのか、コボルトが攻撃を仕掛けてくる。
コボルトは、小柄な犬なのだが、いつも歯をむき出しにして、武器を持って攻めてくるのでゴブリンよりも脅威度が高い。
というのも、身体能力がゴブリンよりも高いため、乱戦になったときは連携もあるので慣れてない人は即撤退が暗黙のルールだ。
コボルトの攻撃も、魔法を使う者や矢を放つもの、投げナイフなどもいたが、すぐさま魔法を発動して一点に集めると、それを射出して返してやる。
後衛がひるみ、一度距離をとったところで剣持や槍持が前へ出てくる。
俺はリモートマジックで後衛をけん制しているうちに前衛を射出による衝撃波でぐらつかせると、すぐさま魔法刀身で切る。
前衛を射出でひるませると、すぐさま強化を使って後衛へと距離を詰めた。
一気に早くなった俺に対応できず、俺の魔法刀身と魔弾に貫かれる。
追いかけてきた前衛に銃口を向けると、引き金をためらわずに引いた。
これで、ニ十体ほどのコボルトとの戦闘は終了した。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる