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◇本編Ⅲ◇
024.懐かしい夢③
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――その日からである。毎日のようにザインが嘆くようになったのは。
「髪の短いお前も可愛いがな、俺が夜に眠りながらお前の髪をすくのをどれだけ楽しみにしてたと思ってんだ……」
「……ご、ごめんね」
セフィロトは、この話題が出る度に毎回謝っている。あのリーダーの青年だけに落ち度がある訳じゃないし、セフィロトにだって非はあるのだ。
セフィロトも長い髪には自信があったし自慢ではあったので、短くなってしまったことについては少なからずショックはあった。しかし、髪はまたいつか伸びる。多少気にはなるが、立ち直れない程に辛い訳ではないし、正直セフィロトはザイン程には己の髪に対する特別な強い執着はないのだ。
長い方が色々な髪型を試せるので、楽しいことは楽しい。だが、こんなことでもなければ髪を切ろうとはしなかっただろうし、ある意味では新鮮な気持ちになれたと、結構満足している。
だから本人以上に長い髪の良さを力説されても、戸惑いがやや大きかった。まさかザインが髪フェチだったとは……長い付き合いだが、初めて知ってセフィロトは少し驚いた。
「いや、お前は何も悪くねぇよ。悪いのはあのリーダーのガキだ。せっかくの綺麗な髪をこんなに短く……。はあああっ」
セフィロトの謝罪に対して、ザインは大きなため息を吐くとそう言った。どうやらあのパーティのリーダーの青年への怒りはまだおさまっていないらしい。
完全に全責任があの青年にあると言う口ぶりに、セフィロトは「ははっ」と乾いた笑い声を上げた。
こんな風に気にかけてくれるのは嬉しいが、街中であのリーダーの青年に出会う度にチクチク言っているのを見かけた時はさすがに引いた。悪気があった訳ではないのだし、一発殴ったのだからもうそろそろ許してあげてほしい。
少なくとも、セフィロトはもう全く気にしていないのだから。
ちなみに、失われた髪は切られた後に完全に燃え尽きてしまっているので、回復魔法では元には戻らない。
これはしばらくの間、相当根に持つに違いないなとセフィロトは苦笑したものだが、案の定である。
「早く元に戻ってくれよー」
「はは。ザインは本当に僕の髪が気に入ってるんだね。でも僕、髪伸びるの割と早い方だし、ザインがくれた成長促進剤のヘアオイルも使ってるから、あと一年もしたら元の長さに戻るんじゃないかな」
件の事件から半年。肩までの髪は胸よりやや下まで伸びた。膝まで伸びるには本来なら数年はかかるだろう。だが、ザインからプレゼントされた高級ヘアオイルの効果がかなり高いのか、セフィロトの髪の毛は順調にすくすくと伸びている。
「んー! おいしーっ!」
パンケーキを一口食べて、セフィロトは感激の声を上げた。焼き加減と良い、ふわふわ感と良い完璧である。特製のベリーソースもとってもあっている。セフィロトが「さすが、ザイン!」と褒めると、ザインは照れた様子で、けれど満更でもなさそうに笑った。
――本当に平和な日常だ。
実は冒険者を引退する時には、大丈夫かな? 僕にお店なんて出来るかな? と心配したこともあった。だが、案外冒険者をやっていた頃よりも、今の生活のほうがセフィロトにはしっくり来る。
体が衰えない程度には鍛えておきたいし、たまには腕鳴らしはしてみたいが、元々セフィロトは戦いが大好きで冒険者になった訳ではない。
それに、一番の幸せはザインと共に穏やかに暮らすことだ。
「……ねぇ。ザイン」
「何だ?」
「おじいちゃんになるまで、仲良く暮らして行こうね」
あまりにも突然だったからだろう。セフィロトがそう言うと、ザインは一瞬面食らった様子で目を瞬かせたが、すぐに「あぁ。もちろんだ」と笑った。
――だが、ザインは帰って来なかった。店の入り口で、日が暮れるまで毎日帰りを待ったけれど、どんなに待っても恋人の姿は見えなかった。
(きっと、ザインも気に入ってくれるぞ!)
そんな風にニコニコと、新メニューのクリームソーダを味見してもらおうと、可愛く飾り付けて今か今かと帰りを待っていた日々は、今思い出しても辛くなる悲しい記憶だ。
結局、食べてもらえなかったクリームソーダは、今だに店には出していない。初めてはどうしてもザインに食べて欲しかったからだ。
「行って来る。良い子で待ってろよ」
――最後に見た、鎧姿の勇ましい大好きな恋人の背中を、セフィロトは今だに忘れられない。
――ぱちり。
セフィロトが目を覚ますと、月明かりが室内を照らしていた。
同じ部屋、同じ内装だ。だが、壁や天井には年月が滲み出ている。
筋肉質な太い腕枕で眠っていたセフィロトは、その腕の持ち主がザインではなく、オリバーの物だとすぐに気づいた。
匂いも体温も感触も、すべて違う。
(……ああ、夢……かぁ)
どうやら、セフィロトはザインと共に幸せに暮らしていた、彼が在りし日の記憶を夢に見ていたらしい。
「セフィロト……?」
気遣うような声で名前を呼ばれて、セフィロトははっとした。頬を伝う生暖かい感触――。どうやら泣いてしまっていたらしい。
オリバーの指がセフィロトの涙を拭う。
「辛い夢を見たのか?」
「……ううん」
オリバーの問いに、セフィロトはゆるゆると首を左右に振った。
「幸せな夢、だったよ」
ザインとの日々は、ささやかで平凡なものだった。激的な恋をした訳ではない。例えるなら、毎日を共に過ごしながらゆっくりと育んだ穏やかな愛だ。けれど、だからこそ特別愛おしかった。
「そうか」
オリバーの大きな手が頭を撫でてくれる。オリバーの暖かい体温はいつも、セフィロトを穏やかな気持ちにさせてくれた。
ザインはセフィロトにとっては恋人であり、同時に家族のような存在だった。
オリバーのおかげで立ち直ってからも、ザインはセフィロトの夢の中にこうしてたまに出て来る。ザインの夢を見る日は、いつも嬉しくて……けれど、酷く寂しい気持ちになる。
「……っ」
静かに嗚咽するセフィロトに、オリバーは何も言わなかった。
セフィロトがオリバーに縋るように白い足を絡めると、大きな手が腰にそっと回る。そのままどちらともなく口付けをかわす。
あくまで触れ合うような軽い口付けだが、その優しい触れ合いはセフィロトの心を癒した。とくん、と確かな心臓の鼓動が聞こえて、セフィロトはうっとりとした表情ではにゃりと微笑んだ。
オリバーに優しく抱きしめられながら、セフィロトはゆっくりと瞳を閉じた。
「髪の短いお前も可愛いがな、俺が夜に眠りながらお前の髪をすくのをどれだけ楽しみにしてたと思ってんだ……」
「……ご、ごめんね」
セフィロトは、この話題が出る度に毎回謝っている。あのリーダーの青年だけに落ち度がある訳じゃないし、セフィロトにだって非はあるのだ。
セフィロトも長い髪には自信があったし自慢ではあったので、短くなってしまったことについては少なからずショックはあった。しかし、髪はまたいつか伸びる。多少気にはなるが、立ち直れない程に辛い訳ではないし、正直セフィロトはザイン程には己の髪に対する特別な強い執着はないのだ。
長い方が色々な髪型を試せるので、楽しいことは楽しい。だが、こんなことでもなければ髪を切ろうとはしなかっただろうし、ある意味では新鮮な気持ちになれたと、結構満足している。
だから本人以上に長い髪の良さを力説されても、戸惑いがやや大きかった。まさかザインが髪フェチだったとは……長い付き合いだが、初めて知ってセフィロトは少し驚いた。
「いや、お前は何も悪くねぇよ。悪いのはあのリーダーのガキだ。せっかくの綺麗な髪をこんなに短く……。はあああっ」
セフィロトの謝罪に対して、ザインは大きなため息を吐くとそう言った。どうやらあのパーティのリーダーの青年への怒りはまだおさまっていないらしい。
完全に全責任があの青年にあると言う口ぶりに、セフィロトは「ははっ」と乾いた笑い声を上げた。
こんな風に気にかけてくれるのは嬉しいが、街中であのリーダーの青年に出会う度にチクチク言っているのを見かけた時はさすがに引いた。悪気があった訳ではないのだし、一発殴ったのだからもうそろそろ許してあげてほしい。
少なくとも、セフィロトはもう全く気にしていないのだから。
ちなみに、失われた髪は切られた後に完全に燃え尽きてしまっているので、回復魔法では元には戻らない。
これはしばらくの間、相当根に持つに違いないなとセフィロトは苦笑したものだが、案の定である。
「早く元に戻ってくれよー」
「はは。ザインは本当に僕の髪が気に入ってるんだね。でも僕、髪伸びるの割と早い方だし、ザインがくれた成長促進剤のヘアオイルも使ってるから、あと一年もしたら元の長さに戻るんじゃないかな」
件の事件から半年。肩までの髪は胸よりやや下まで伸びた。膝まで伸びるには本来なら数年はかかるだろう。だが、ザインからプレゼントされた高級ヘアオイルの効果がかなり高いのか、セフィロトの髪の毛は順調にすくすくと伸びている。
「んー! おいしーっ!」
パンケーキを一口食べて、セフィロトは感激の声を上げた。焼き加減と良い、ふわふわ感と良い完璧である。特製のベリーソースもとってもあっている。セフィロトが「さすが、ザイン!」と褒めると、ザインは照れた様子で、けれど満更でもなさそうに笑った。
――本当に平和な日常だ。
実は冒険者を引退する時には、大丈夫かな? 僕にお店なんて出来るかな? と心配したこともあった。だが、案外冒険者をやっていた頃よりも、今の生活のほうがセフィロトにはしっくり来る。
体が衰えない程度には鍛えておきたいし、たまには腕鳴らしはしてみたいが、元々セフィロトは戦いが大好きで冒険者になった訳ではない。
それに、一番の幸せはザインと共に穏やかに暮らすことだ。
「……ねぇ。ザイン」
「何だ?」
「おじいちゃんになるまで、仲良く暮らして行こうね」
あまりにも突然だったからだろう。セフィロトがそう言うと、ザインは一瞬面食らった様子で目を瞬かせたが、すぐに「あぁ。もちろんだ」と笑った。
――だが、ザインは帰って来なかった。店の入り口で、日が暮れるまで毎日帰りを待ったけれど、どんなに待っても恋人の姿は見えなかった。
(きっと、ザインも気に入ってくれるぞ!)
そんな風にニコニコと、新メニューのクリームソーダを味見してもらおうと、可愛く飾り付けて今か今かと帰りを待っていた日々は、今思い出しても辛くなる悲しい記憶だ。
結局、食べてもらえなかったクリームソーダは、今だに店には出していない。初めてはどうしてもザインに食べて欲しかったからだ。
「行って来る。良い子で待ってろよ」
――最後に見た、鎧姿の勇ましい大好きな恋人の背中を、セフィロトは今だに忘れられない。
――ぱちり。
セフィロトが目を覚ますと、月明かりが室内を照らしていた。
同じ部屋、同じ内装だ。だが、壁や天井には年月が滲み出ている。
筋肉質な太い腕枕で眠っていたセフィロトは、その腕の持ち主がザインではなく、オリバーの物だとすぐに気づいた。
匂いも体温も感触も、すべて違う。
(……ああ、夢……かぁ)
どうやら、セフィロトはザインと共に幸せに暮らしていた、彼が在りし日の記憶を夢に見ていたらしい。
「セフィロト……?」
気遣うような声で名前を呼ばれて、セフィロトははっとした。頬を伝う生暖かい感触――。どうやら泣いてしまっていたらしい。
オリバーの指がセフィロトの涙を拭う。
「辛い夢を見たのか?」
「……ううん」
オリバーの問いに、セフィロトはゆるゆると首を左右に振った。
「幸せな夢、だったよ」
ザインとの日々は、ささやかで平凡なものだった。激的な恋をした訳ではない。例えるなら、毎日を共に過ごしながらゆっくりと育んだ穏やかな愛だ。けれど、だからこそ特別愛おしかった。
「そうか」
オリバーの大きな手が頭を撫でてくれる。オリバーの暖かい体温はいつも、セフィロトを穏やかな気持ちにさせてくれた。
ザインはセフィロトにとっては恋人であり、同時に家族のような存在だった。
オリバーのおかげで立ち直ってからも、ザインはセフィロトの夢の中にこうしてたまに出て来る。ザインの夢を見る日は、いつも嬉しくて……けれど、酷く寂しい気持ちになる。
「……っ」
静かに嗚咽するセフィロトに、オリバーは何も言わなかった。
セフィロトがオリバーに縋るように白い足を絡めると、大きな手が腰にそっと回る。そのままどちらともなく口付けをかわす。
あくまで触れ合うような軽い口付けだが、その優しい触れ合いはセフィロトの心を癒した。とくん、と確かな心臓の鼓動が聞こえて、セフィロトはうっとりとした表情ではにゃりと微笑んだ。
オリバーに優しく抱きしめられながら、セフィロトはゆっくりと瞳を閉じた。
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