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●番外編

番外編:デート時、どうしていいか分からずちょっと暴走する将軍と、初夜【テオドシウス視点】②

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 その後、アシュリーから助言を受けて、とりあえずは遠乗りではない普通のデートをすることになった私は、ココをデートに誘った。
 
 あんな事になってしまったのに、ココはまったく気にしていませんと優しく笑ってくれた。本当に優しい子だ。ますます好きになって行く。
 
 なお、当初はサーカスを検討していたのだが、アシュリーには「却下だ!」と言われてしまい、市民の間で人気の歌劇を見て、その後は美味しいディナーを食べるという無難なデートになってしまった……。
 
 だが、今思えばそれは大正解だった。
 
 何せ、デートの際中にサーカスの話題が出た際、ココが「僕、動物がああいう風に見世物になるのはちょっと苦手で……いえ、個人的な想いなんですけど」と悲しそうに呟いたのだから。
 
 美味しそうにご飯を食べる姿は、本当にかわいくて、それだけで勃ちそうだったが、私は我慢した。さすがに私が変質者として衛兵に捕まるのは問題がある。
 
 そっと手を繋いでも振り払われることは無かったので、私はもう少しで気持ちが伝わるかもしれないと期待した。
 けれど、私に笑いかけてくれるその表情は、私への信頼が見えていて、ココの気持ちがまだ恋愛感情とは呼べないのだろうという事が分かる。
 
 私が欲しいのはココからの肉欲を伴う愛情であり、親子や兄弟のような親愛の感情ではない。
 
 眠るココの姿を夜中に眺めながら、私はいつも考えるのだ。
 いつの日か、ココをこの腕に抱いて前後不覚になるまで愛し合いたいと。
 
 私なしではいられない様にしてしまいたいという狂おしい欲望、そんな感情が私にあったことを、ココが私に教えてくれた。

(私だけのココ。早く君と添い遂げたい……)

 
 そして。


 ――幾度の夜を超えて、その日は遂にやって来た。
 
 私のプロポーズを、ココが受け入れてくれてからの半年間。
 それは、とても長い日々だった。
 国を挙げての派手な式も何とか恙なく終了し、私たち二人は初めての夜を迎える。
 
 以前とは違い、恋情の灯る眼差しで見つめられて、私が我慢できたのは奇跡に近かったが、ココが誰ともそういった経験がないと知っている以上、最初の夜が嫌な思い出になることだけはどうしても避けてやりたかった。
 
 暴走しない様に注意を払うが、寝台の上で互いが裸になってしまえば、私の下半身が反応しているのは当然分かってしまう。
 全く触れても居ないのに、完全に勃起している私のペニスを見て、ココが恥ずかしそうに視線を逸らすが、そんな可愛らしい反応をされてしまうと余計に勃ちがってしまうのが男としての当然の反応だった。
 
「あの、僕その実は経験が……」
 
「俺が君の初めてだという事は、俺にとってもとても嬉しい事だ。むしろ、他に経験した相手が居たのであればきっとそいつを殺したくなるだろう」
 
 ココの抱えている不安は、私にとっては最良の話だ。
 
 むしろ、他の相手がココを抱いていたならば、相手はどんな手を使っても葬り去っていたし、嫉妬に狂った私は間違いなくココを抱きつぶしていただろう。
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